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続く二人目「沢野ノリスケ」
汚名挽回!だけど…
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森の中を、おれ達は駆けていく。
二分後に、ようやくたどり着いた。
……現場は、ものすごかった。
辺り一面に、ノリスケ君の血がぶわあってなってて、よく見ると、ところどころに肉のような塊まであった。
……ノリスケ君、災難だったな…………。
女子達は、「見てられない」と言って、テントへ戻って行った。
当たり前だ。
こんな物目の当たりにしたら、誰だってそうなる。
とは言っても、こんなに酷いと逆に冷静になってしまうおれに、自分で自分が怖くなった。
そして、おれはある事に気が付いた。
「……これって、おれ達の中に犯人居るっしょ」
現場にいる、全ての男子がおれに注目した。
「だってそうだろ?じゃなきゃ、何でおれ達しか居ないハズなのに、こんな殺人が連続して行われるなんて……」
すると、ユウキ君がおれの言葉を切って、言った。
「じゃあ誰なんだよ?犯人は」
「分かるわけねーだろ」
おれは即答した。
すると、ユウキ君が反論してきた。
「でもさ、こんなに荒らされてるなら、犯人の服に血とか付いてるんじゃないか?」
まぁ、それは考えられる。
さっきおれも、その可能性を考えた。
でも、みんなを見渡してみても、誰も服に血なんか付いてなかったし。
「全員、付いてねーじゃんか。どうすんだよ」
しびれを切らしたゲンヤ君が、おれに向かって言ってきた。
知るわけねーだろーが。
はあ。
おれはなんとなく、ノリスケ君のそばにしゃがんだ。
「何してんだよっ!まさか、証拠隠滅しようとか考えてるんじゃないだろーな?!」
バカじゃねーのか、こいつ。
「ノリスケ君のそばにしゃがんだだけで、何でそんな風にとらえられなきゃいけないんだよ。というか、おれはノリスケ君を殺してなんかいない。ずっとあそこを離れなかったからな」
そうだ。
おれは、ノリスケ君を殺す事なんて出来なかったんだ。
そう自分に言い聞かせる。
「そうだよ……タロウ君は、ずっと僕達と一緒に、三番目のノリスケ君とルミさんを待ってたよ……!」
五番目に行くハズだった、レン君が助太刀してくれた。
「チッ!じゃあ、誰が殺ったんだよっ!」
ゲンヤ君は、半ばやけくそで言った。
ともかく、これでおれの「殺人犯」というレッテルは、剥がされたのだ。
汚名挽回。
良かった良かった。
……いや、良いわけがない。
ノリスケ君は、無残にもこのように殺されてしまったのだ。
自分だけが良い思いをするなんて、最低だよな。
テントに戻ると、もう夜中の11時25分になっていた。
おれは、精神的にも体力的にも、限界だった。
そのため、テントに入ると、すぐ泥のように眠ってしまった。
明日の事なんて、考えずに。
二分後に、ようやくたどり着いた。
……現場は、ものすごかった。
辺り一面に、ノリスケ君の血がぶわあってなってて、よく見ると、ところどころに肉のような塊まであった。
……ノリスケ君、災難だったな…………。
女子達は、「見てられない」と言って、テントへ戻って行った。
当たり前だ。
こんな物目の当たりにしたら、誰だってそうなる。
とは言っても、こんなに酷いと逆に冷静になってしまうおれに、自分で自分が怖くなった。
そして、おれはある事に気が付いた。
「……これって、おれ達の中に犯人居るっしょ」
現場にいる、全ての男子がおれに注目した。
「だってそうだろ?じゃなきゃ、何でおれ達しか居ないハズなのに、こんな殺人が連続して行われるなんて……」
すると、ユウキ君がおれの言葉を切って、言った。
「じゃあ誰なんだよ?犯人は」
「分かるわけねーだろ」
おれは即答した。
すると、ユウキ君が反論してきた。
「でもさ、こんなに荒らされてるなら、犯人の服に血とか付いてるんじゃないか?」
まぁ、それは考えられる。
さっきおれも、その可能性を考えた。
でも、みんなを見渡してみても、誰も服に血なんか付いてなかったし。
「全員、付いてねーじゃんか。どうすんだよ」
しびれを切らしたゲンヤ君が、おれに向かって言ってきた。
知るわけねーだろーが。
はあ。
おれはなんとなく、ノリスケ君のそばにしゃがんだ。
「何してんだよっ!まさか、証拠隠滅しようとか考えてるんじゃないだろーな?!」
バカじゃねーのか、こいつ。
「ノリスケ君のそばにしゃがんだだけで、何でそんな風にとらえられなきゃいけないんだよ。というか、おれはノリスケ君を殺してなんかいない。ずっとあそこを離れなかったからな」
そうだ。
おれは、ノリスケ君を殺す事なんて出来なかったんだ。
そう自分に言い聞かせる。
「そうだよ……タロウ君は、ずっと僕達と一緒に、三番目のノリスケ君とルミさんを待ってたよ……!」
五番目に行くハズだった、レン君が助太刀してくれた。
「チッ!じゃあ、誰が殺ったんだよっ!」
ゲンヤ君は、半ばやけくそで言った。
ともかく、これでおれの「殺人犯」というレッテルは、剥がされたのだ。
汚名挽回。
良かった良かった。
……いや、良いわけがない。
ノリスケ君は、無残にもこのように殺されてしまったのだ。
自分だけが良い思いをするなんて、最低だよな。
テントに戻ると、もう夜中の11時25分になっていた。
おれは、精神的にも体力的にも、限界だった。
そのため、テントに入ると、すぐ泥のように眠ってしまった。
明日の事なんて、考えずに。
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