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本編
愛し、支え、守る 2(終)★
しおりを挟む「あ、そうです。今日は私がします!」
アマーリエの宣言とともに起き上がると、フリードリッヒは驚いたように目を見開いた。
「アマーリエが?」
「はい。私がフリードリッヒさまを気持ちよくします。エリーゼお姉さまにやり方を聞いてきました」
エリーゼの名前にフリードリッヒは苦笑を受かべた。
「本当に、エリーゼを慕っているね」
「はい。お姉さま大好きです。お姉さまたちいい人ばかりでしたから、とっても幸せでしたよ」
「これからは、私の妻としてかかわって欲しい」
「はい」
笑顔で頷いた。春と秋のバザーのときに一つ以上寄付すればいいのだが、何人かで一つの家に集まって作品造りをするのだという。アマーリエもどこかの家にお邪魔して作品を作ることもあるのだろう。
(いっそお招きしてもいいかしら)
バルツァー家の別邸にお招きしてもいいが、ちょっと遠いのが難点だが、馬車を出したらいいのだろうか。
考え事をしたところでフリードリッヒに抱きしめられる。腕の中に閉じ込められてフリードリッヒを見あげる。
「本当は、私が教えてあげたかったんだけどな」
「……ごめんなさい、フリードリッヒさま。お姉さまに聞いて予習しておこうと思ったんです。フリードリッヒさま、いつも気持ちよくしてくださるから、女の方から何か男性を気持ちよくすることはできるか聞いたら、とりあえず一つと言って、女性が男性の上に乗って自分で挿入れる方法を教えていただきました」
お気に召さなかったのだと思うと、実行する前であるが、落ち込んでしまう。
「私の為に頑張ってくれるのは嬉しいよ。愛している、アマーリエ」
「フリードリッヒさま」
低く甘い声で慰められて、一気に気持ちが高揚した。
「好き好き、フリードリッヒさま」
「でも、痛かったら無理はしないように」
「はいっ」
高揚した気分のままフリードリッヒの頬にキスをする。
胡坐をかいたフリードリッヒを跨ぐようにアマーリエは身を寄せる。フリードリッヒの雄茎に触れると硬く猛って脈打っていた。
(こんなに大きくて硬い)
花弁の間で完全に屹立したものの感触を感じたことが何度もあったが、直接手で触れたことはなかった。大きさもまじまじと見たことはなかった。
『ソコにあてがって、腰を落とせばいいの。セックス慣れてきてるなら中に入れるのは難しくないわ。挿入《いれ》るときにはきっとフリードリッヒが上手くリードしてくれるもの。挿入《いれ》たあとは自分の気持ちいいところ探して動いたらいいの。気持ちいいところを探していろいろ動いた方がフリードリッヒも気持ちいいから』
エリーゼの助言を思い出しながら、花弁の間にあてがう。硬い感覚にアマーリエの中がきゅっと熱く疼いたのを感じた。
「ゆっくりと腰を落として」
フリードリッヒがアマーリエの腰を支えてリードしてくれる。蜜でぬるぬるしたところへ上手く入るのか少し心配になったが、上手くできなかったら、そのときは――
(今みたいにフリードリッヒさまが教えてくれるわ)
そのまま腰をゆっくりと落としきると奥に感じた法悦にアマーリエは感じ入った。
「ふぁ……」
ふるふると身体が法悦に震える。待ち望んでいたものの感触に全身が震えていた。最奥にフリードリッヒの大きな雄茎があたり、アマーリエは堪らず打ち震え、フリードリッヒの肩口を掴んで法悦の吐息を漏らした。
「アマーリエ、大丈夫?」
気遣いの声にアマーリエは頬を熱くする。
「ご……めんなさい、フリードリッヒさま。……気持ち良くなっちゃって……」
「っ……」
フリードリッヒは無声音を漏らす。
フリードリッヒのものを入れただけで感じてしまったアマーリエに驚いているようだ。同時にアマーリエ自身も驚いた。
(普通に挿入れてもらってから体を起こすのとは違う感じ)
「アマーリエ」
わずかな戸惑いを感じていたが、名を呼ばれて顔を上げた。
「は……んっ……んぅ……」
返事をしようと思って顔を上げるとフリードリッヒはアマーリエに口付けた。中が疼いてアマーリエは甘くくぐもった声をあげて身を捩った。
フリードリッヒを中に受け入れ、口づけされているので身を捩るといってもわずかなものだったが、アマーリエは身を捩ってフリードリッヒの口づけを受け入れた。
「はっ……ぁ……頑張って動きますね」
「慣れるまでゆっくりでいいからね」
気遣ってくれるフリードリッヒに笑顔で返事をした。
アマーリエはゆっくりと動き始める。浅く、深く自分で当たると気持ちいところを探す。
中をゆっくりと掻くように動し、抱き付いたり後ろ手に手をついて中を擦るように腰をまわすようにして気持ちいいところを探す。
(気持ちいところって……ほとんど全部だ)
雄茎の雁首がこすれたり、先が最奥を押し上げたりすると気持ちいい。
「はっ……ぁっ、っぁあ……」
内壁にフリードリッヒの猛りの張り出しがなぞるように擦れた。迸るような快楽に腰が震える。
動く速さは一定の方が動きやすくて、中を掻き回すように動きながらフリードリッヒの様子を窺う。
熱く欲情の炎の宿る眼差しで、アマーリエがみだらに腰を振る様を見つめている。
「ぁあっ……ぁん、んっ……ぁっ、フリード、リッヒっ……っさま……」
アマーリエの腰を支えるフリードリッヒの掌の温もりが心地よくてたまらない。きゅっと中が疼く。奥から小波のような快楽が止めどなく湧き上がって嬌声を上げた。
フリードリッヒの冷静な眼差しが熱を帯びていて、当てられたように頬が熱くなる。
「どうした、アマーリエ」
問う声はとても静かで、交わっている最中とは思えないほどだ。
「ぁ、フリードリッヒさまもっ……っちゃんと悦く……ってくれて……ますか……っぁ」
アマーリエの問いに、フリードリッヒは笑むように目を眇めた。
「もちろんだよ。私も動いてもいい?」
「はっ、いっ……ぁっ、動いてください」
乞うとフリードリッヒはアマーリエの動きに合わせて中を掻き回すように突き上げた。注挿されてアマーリエは再び嬌声をあげた。
「ぁっ……ぁぁん……ぁっ、はっぁっ……」
アマーリエの中をかき回し、断続的な水音が嬌声の間に混じった。
フリードリッヒはアマーリエの腰を掴んだまま見つめつつ、器用に花芯を弄りながらアマーリエを攻めたてる。フリードリッヒの涼やかな眼差しにアマーリエのはしたない姿が晒されていることに今更ながら恥じらいを覚えた。
でも、止められない。
(そこ弄られながらすると、奥……ずごく気持ちいい)
待ち望んでいたようにフリードリッヒの愛撫に反応して下腹部を疼かせる。与えられる快楽が波紋のように全身に広がって気持ちよさに溺れてしまいそうだ。
敏感な花芯を弄られ、最奥を突き上げられる感触にアマーリエは泣くように喘ぐことしかできずにいた。
「んっ、んぅ……っぁ、ぁっ……ふっ……んっ……」
突き上げる動きは緩められたが、口づけられアマーリエは中が甘く痺れるような法悦を感じてアマーリエは腰から沸き起こった震えに身もだえた。
唇を離され、達する寸前で花芯からも指が離されてアマーリエは焦れた。
「ぁあっ……フリードリッヒっ、ぁっ、さ、ま……」
達するまで指を離さないでほしかったと恥じ入るより先に思ったものの、口に出せなかった。
突き上げる動きが早くなり、強く突き上げられて腰が蕩けそうだ。一度達しかけた中を休む暇もなく擦られて腰が小刻みに震え、花弁はフリードリッヒのものに絡みつく。かき回されるたびに中から蜜が溢れて粘い水音が聞こえてきた。
「ぁ……ぃっ、あっ、も、だっめ……ぁあっ……」
「っ……アマーリエっ」
達してしまいそうな感覚にアマーリエは耐えていたが、フリードリッヒは身を震わせて最奥に熱い飛沫を吐き出した。中に熱いものを感じた瞬間、アマーリエは達してしまった。
フリードリッヒも荒く息をしながら、アマーリエを強く抱きしめる。互いに寄り掛かるような体勢で全身を法悦に震わせて余韻に浸る。互いに合わせた体は少し汗ばんでしっとりと合わさっていた。
あれから何度か交わって、気づくとベッドに横たわっていた。
フリードリッヒが隣にいて、アマーリエの寝顔を垣間見ながら髪の毛を弄んでいた。
「おはようございます、フリードリッヒさま」
「おはよう、アマーリエ。体は大丈夫?」
「大丈夫です。今何時でしょう? 着替えてお見送りをしなくちゃ」
「ああ、そうだね」
朝ゲストをお見送りするのは新郎新婦の心遣いだ。まだ外は完全に明るくなってはいないが、そろそろ見送る時間だろう。
朝食をつまんで帰るゲストもいるので、パンに具をサンドしてもらったものを用意してもらうようにお願いしている。
両親及び兄たち、義姉はもちろん、夜更かしが苦手なアンナも残っているはずだ。とりあえず起きて着替えておかないといけない。
(体を拭いて、侍女を呼んで着替えて……ゲストの前に義父さまと義母さまにご挨拶したほうがいいかしら? でもゲストの確認を……うーん、どっちがいいかしら……ハンスさんかローマンさんが来ると思うから、聞いてみようかしら……その前にフリードリッヒさまに聞いたほうがいいかしら?)
思案していると、フリードリッヒはアマーリエの額にちゅっと軽くキスを落とす。
「何だか張り切ってる?」
アマーリエの思案顔だけで察してくれたようだ。
(気づいてくださったんだ。嬉しい)
アマーリエは体を起こしてはしゃぐ心のまま宣言する。
「フリードリッヒさまの妻としての最初のお仕事ですもの! 心躍ります。頑張りますね!」
アマーリエの宣言にフリードリッヒは頬を綻ばせる。完璧に美しい笑顔でアマーリエを抱きしめる。
「夫婦の初日の共同作業だね。響きがくすぐったいけど、とても心地いい」
「ふふっ……そうですね。私、これからもフリードリッヒさまを愛し、お支えしていきます。改めてよろしくお願いします」
「私の方こそ、あなたを愛し守るから。こちらこそ、よろしく」
束の間微笑みあったあと、甘い口づけを交わした。
*****************
最後までお読みいただきありがとうございました。
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