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番外編
アンコール.5
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***
-ベルヴァ王国・王妃宮-
「はぁー……」
深夜1時。
月夜に照らされたスノードロップが、美しく咲き誇る庭園。
そんな庭園を横目に、ウィズダムは溜め息を付きながら足を進める。
ガチャ…
「只今、戻りました」
ウィズダムは音を立てない様、ゆっくりと「夫婦の寝室」の扉を開けた。
就寝中の「妻」を気遣い、ウィズダムは小さな声で帰宅を知らせるも
「おかえりなさい、ウィズダム」
「!!……起きていたのですか?」
最愛の妻・スノーが起きていた事に、表情は変わらないものの、驚きの声をあげた。
「終わらせたい仕事があって…」
スノーは上着を脱ぐウィズダムに近より、上着を受け取る。
そんな二人の姿は「夫婦そのもの」であり、辺りには穏やかな雰囲気が流れていた。
「…王妃に直近の仕事はなかったはずですよ、全く…」
「…王もあなたぐらい、仕事に打ち込んでくれたら…私の帰宅時間も早くなるんですがね…」
そう言いつつ、ウィズダムはスノーを抱き上げ、優しくベッドにおろす。
ふかふかの大きなベッドの上で、ウィズダムは甘えるように、スノーの胸元に顔を寄せる。
「フフッ…大きな子供ね…」
疲労困憊のウィズダムの頭を、スノーは優しく撫でた。
スノーの香りとぬくもりが、日々のストレスを解消させ、ウィズダムを安眠へと誘う。
今にも瞼が閉じてしまいそうだった、その時
「…ウィズダム…「フライハイト」の事なんだけど…」
困った表情を浮かべながら、スノーはウィズダムに語りかける。
可愛い「我が子」の名が飛び出した瞬間、ウィズダムはムクリ…と、体を起こした。
フライハイト(7)
ウィズダムとスノーの第一子であり、鷲獣人の男の子。
ウィズダムと同じシトリン色の瞳を持ち、僅か7歳にして既に表情筋が死んでいる。
見た目も性格も話し方ですらも、フライハイトはウィズダムにそっくりだった。
「フライハイトがどうしました?」
ウィズダムは真剣な面持ちで、スノーに問いかける。
すると
「…フライハイト、あまり「お友達」を作ろうとしないの」
「………?」
「協調性もないって言うか……アンジュちゃん達と会っても、すぐに飛んで行ってしまうのよ!」
「…………??」
「…そろそろ学園にも通わせたいのに…」
「ずっとお友達が出来なかったら、どうしよう…」
「………………それの何か問題でも…?」
困り顔で息子の将来を案じるスノーに対し、ウィズダムは淡々と疑問を口にする。
「……え!?…ウィズダムは何とも思わないの?」
「…?立派に成長してるな…と、思いました」
二人の意見が食い違うも、それは当たり前の事だった。
何故なら
ウィズダムとフライハイトは「鷲」だからである。
「狼」であるスノーは基本、群れで生活する動物だが、猛禽類は「群れをなさい」動物の象徴だ。
単独行動が当たり前で、協調性など皆無。
その為
鷲獣人にとって、子供が「単独行動を好み始める」と言うことは「成長の証」であった。
「親離れ」を始める時期でもあると、ウィズダムに教えられたスノーは
「……まだ7歳なのに…もう、親離れ…嘘でしょう!?」
ショックのあまり、頭を抱えてうずくまる。
「この世の終わりだ」と、言わんばかりに絶望するスノーを、ウィズダムはソッ…と、ベッドに押し倒す。
「そんなに寂しいのなら…」
「もう一人、作りましょうか?」
「……!!////」
スノーの上に乗り上げ、ニヤリ…と、不適な笑みを浮かべるウィズダム。
「そ…そういうことじゃ…////」
「…そうですね…次は…」
「あなたにそっくりな「狼の子」がいいですね」
「…あっ…////」
早々に衣服に手をかけ、スノーの小さな突起に触れる。
「…ん……ウィズ…////」
「…フッ…さぁ、頑張りましょう…」
「私の可愛い番」
二人の子作りは、明け方まで続いたのだった。
***
-王妃宮・食堂-
朝食
「クルル…(おはようございます、父上)」
「クルル!(おはようございまっする!!……?)」
「…クルルッ…?(父上、母上は~?)」
冷静に落ち着いた声で、ウィズダムに挨拶をするフライハイト。
一方、ハイテンションで朝から元気な「鷲の子供」
見た目も性格もスノーにそっくりな、次男・プラセル(6)が、フライハイトと共に食堂の窓から入って来た。
プラセルは「いる」はずの母の姿がない事に疑問を持ち、ウィズダムに問いかける。
「母上はお仕事の様です、なので先に食べましょう」
「…席についてください」
「クルッ!(はーい!)」
「………………」
艶々しい顔で平然と嘘をつく父に、フライハイトは冷めた視線を送った。
そんな長男の視線に、ウィズダムは
「フッ…お前は、本当に賢い子ですね…」
「…流石、私の子ですよ」
ニタリ…と、不気味な笑みを浮かべる。
「…………クルッ…」
フライハイトは「策士」である父の姿に喉を鳴らし、静かに食事を始めるのだった。
***
-ベルヴァ王国・王妃宮-
「はぁー……」
深夜1時。
月夜に照らされたスノードロップが、美しく咲き誇る庭園。
そんな庭園を横目に、ウィズダムは溜め息を付きながら足を進める。
ガチャ…
「只今、戻りました」
ウィズダムは音を立てない様、ゆっくりと「夫婦の寝室」の扉を開けた。
就寝中の「妻」を気遣い、ウィズダムは小さな声で帰宅を知らせるも
「おかえりなさい、ウィズダム」
「!!……起きていたのですか?」
最愛の妻・スノーが起きていた事に、表情は変わらないものの、驚きの声をあげた。
「終わらせたい仕事があって…」
スノーは上着を脱ぐウィズダムに近より、上着を受け取る。
そんな二人の姿は「夫婦そのもの」であり、辺りには穏やかな雰囲気が流れていた。
「…王妃に直近の仕事はなかったはずですよ、全く…」
「…王もあなたぐらい、仕事に打ち込んでくれたら…私の帰宅時間も早くなるんですがね…」
そう言いつつ、ウィズダムはスノーを抱き上げ、優しくベッドにおろす。
ふかふかの大きなベッドの上で、ウィズダムは甘えるように、スノーの胸元に顔を寄せる。
「フフッ…大きな子供ね…」
疲労困憊のウィズダムの頭を、スノーは優しく撫でた。
スノーの香りとぬくもりが、日々のストレスを解消させ、ウィズダムを安眠へと誘う。
今にも瞼が閉じてしまいそうだった、その時
「…ウィズダム…「フライハイト」の事なんだけど…」
困った表情を浮かべながら、スノーはウィズダムに語りかける。
可愛い「我が子」の名が飛び出した瞬間、ウィズダムはムクリ…と、体を起こした。
フライハイト(7)
ウィズダムとスノーの第一子であり、鷲獣人の男の子。
ウィズダムと同じシトリン色の瞳を持ち、僅か7歳にして既に表情筋が死んでいる。
見た目も性格も話し方ですらも、フライハイトはウィズダムにそっくりだった。
「フライハイトがどうしました?」
ウィズダムは真剣な面持ちで、スノーに問いかける。
すると
「…フライハイト、あまり「お友達」を作ろうとしないの」
「………?」
「協調性もないって言うか……アンジュちゃん達と会っても、すぐに飛んで行ってしまうのよ!」
「…………??」
「…そろそろ学園にも通わせたいのに…」
「ずっとお友達が出来なかったら、どうしよう…」
「………………それの何か問題でも…?」
困り顔で息子の将来を案じるスノーに対し、ウィズダムは淡々と疑問を口にする。
「……え!?…ウィズダムは何とも思わないの?」
「…?立派に成長してるな…と、思いました」
二人の意見が食い違うも、それは当たり前の事だった。
何故なら
ウィズダムとフライハイトは「鷲」だからである。
「狼」であるスノーは基本、群れで生活する動物だが、猛禽類は「群れをなさい」動物の象徴だ。
単独行動が当たり前で、協調性など皆無。
その為
鷲獣人にとって、子供が「単独行動を好み始める」と言うことは「成長の証」であった。
「親離れ」を始める時期でもあると、ウィズダムに教えられたスノーは
「……まだ7歳なのに…もう、親離れ…嘘でしょう!?」
ショックのあまり、頭を抱えてうずくまる。
「この世の終わりだ」と、言わんばかりに絶望するスノーを、ウィズダムはソッ…と、ベッドに押し倒す。
「そんなに寂しいのなら…」
「もう一人、作りましょうか?」
「……!!////」
スノーの上に乗り上げ、ニヤリ…と、不適な笑みを浮かべるウィズダム。
「そ…そういうことじゃ…////」
「…そうですね…次は…」
「あなたにそっくりな「狼の子」がいいですね」
「…あっ…////」
早々に衣服に手をかけ、スノーの小さな突起に触れる。
「…ん……ウィズ…////」
「…フッ…さぁ、頑張りましょう…」
「私の可愛い番」
二人の子作りは、明け方まで続いたのだった。
***
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朝食
「クルル…(おはようございます、父上)」
「クルル!(おはようございまっする!!……?)」
「…クルルッ…?(父上、母上は~?)」
冷静に落ち着いた声で、ウィズダムに挨拶をするフライハイト。
一方、ハイテンションで朝から元気な「鷲の子供」
見た目も性格もスノーにそっくりな、次男・プラセル(6)が、フライハイトと共に食堂の窓から入って来た。
プラセルは「いる」はずの母の姿がない事に疑問を持ち、ウィズダムに問いかける。
「母上はお仕事の様です、なので先に食べましょう」
「…席についてください」
「クルッ!(はーい!)」
「………………」
艶々しい顔で平然と嘘をつく父に、フライハイトは冷めた視線を送った。
そんな長男の視線に、ウィズダムは
「フッ…お前は、本当に賢い子ですね…」
「…流石、私の子ですよ」
ニタリ…と、不気味な笑みを浮かべる。
「…………クルッ…」
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