おもちゃの剣で異世界を救う東京住みの勇者はダメですか?

PoH

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1章 日帰り勇者誕生

7話 ただいま日常、そしておめでとう。

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とりあえず俺達は苦労の末元の世界への帰還に成功した。


俺が目を覚ますと、そこは病院の個室だった。
果たして俺が異世界へ行った記憶は本当のことなんだろうか。
夢だったという説が俺の脳内で出る。


がしかし、その説は俺の枕元に置いてあったスマホによって取り消される。
俺のスマホのホーム画面に、【ディメンションワープ】なるショートカットが設置されていたのだ。


それに神様という宛名からメールが来ていた。
とりあえず読んでみよう。
『やあ少年!無事元の世界に戻れたようじゃな!まさかこんな早く元の世界に戻るとは思わなかったよ!ところで…君と切歌ちゃんに課せられた使命を覚えているかな?』
あーすっかり忘れてた。確か、異世界を救うって使命だっけか。
『君たち2人はこれから異世界に現れた魔王を討伐してもらう。なぁに、すぐにとは言わないさ。君たちのペースでいい。日帰りで異世界と現世を行き来したって構わないので魔王を討伐してくれ。ワシの首が飛ばないようにね☆』


結局このジジイ自分のミスを無かったことにしようとしてるだけじゃねぇか。
つーかあの爺さん神様なのにさらに上がいんのか。
面倒くさそうだな~神様ってのも。
さて起き上がってトイレにでも行くか。

目が覚めた時私は病院の個室にいた。
果たして私と恭介が異世界転生をしたのは夢だったのだろうか。
いや、そんなはずは無い。
あんなリアルな体験が夢でないことぐらい私でもわかる。
それに神様からのメールも来てたので異世界のことはもう確実に現実のことだと確信した。
少し部屋の外に出るかな。

俺が病室を出て歩き出すと同時に隣の病室の扉が開く音が聞こえた。
俺の病室個室だし、隣の部屋の人に挨拶でもしよっかな。

私が部屋から出ると、ちょうど隣の部屋の人が病室を出てこちらに向かってくるのが見えた。
私の病室個室だし、隣の部屋の人に挨拶でもしよっかな。

あれ?もしかして…

「切歌ぁぁぁぁ!?」
「恭介ぇぇぇぇ!?」

なるほどこれがデジャヴか。
なんてことを思っていると向かいの部屋から見知らぬ…いや見覚えのあるおっさんが出てきた。
「おいコラあんちゃん達元気なのはいいけど静かにしようや。」

「ザックさん!?」
そのおっさんの雰囲気は異世界でお世話になったザックさんそっくりだった。
「ザック!?なんやその名前。」
別人だよな、だってザックさんは異世界人だもんな。
「いえ、なんでもないです。お騒がせしてすみません。」
「おう。」
と短い言葉を放ち、ザックさん似のおっさんは自分の病室に戻っていった。

「なぁ切歌…世界が違くても他人の空似ってあるんだな。」
「そうみたいね…びびったわ。」


そして後日、俺と切歌は無事退院した。
「ねぇ恭介、今日異世界行く?」
わー現役JKがとんでもないパワーワードぶち込んできたー。
「ねぇちょっと!聞いてる?」
「あぁ、聞いてるよ。異世界行くかだろ?もちろん行くとも。そうしなきゃ神様の首飛んじゃうんだろ?」


一応、手違いで殺してしまったからとはいえ、俺達を元に戻してくれたジジイもとい神様には感謝してる。
自分の首が飛ぶのを覚悟で俺達を生き返らせてくれたんだ。
それなりの恩返しはしないとな。

「えーと…この【ディメンションワープ】っていうショートカットを押せば異世界に行けるのよね?」
「多分そうだろうな。よし、やってみるか。」
なんの躊躇もなく俺はスマホのショートカットを押した。
「ちょっと恭介!?何勝手に押してんのよ!もうちょい警戒しなさいよ!」


はい異世界に到着~。
ワープする時切歌に怒られた気がしたが気のせいだろう。
どうやらワープした先は俺達が寝泊まりしていた宿屋の近くだった。
ちなみに格好は以前ザックさんに揃えてもらった装備一式になっていて、俺達の世界で俺達が持っていた持ち物はスマホのストレージというところに保管されているらしい。


「もう恭介ったら怖いもの知らずすぎよ…」
「悪かった。これでチャラな。」
俺はストレージにしまってあった品物を切歌に渡した。


「あんたこれ…この前言ってたヤツじゃない!」
俺が切歌に渡したのは以前切歌が欲しがっていたスマホカバーとそれに付けるストラップだ。
「そそ、お前今日誕生日だろ?実は俺、これ買いに行ったショッピングモールの階段から落ちちゃって1回死んじゃったんだよね。だから少し箱に傷ついちゃってるけど、ごめんな?」

「誕生日覚えててくれてたから許す。」
多分その時の私の顔は真っ赤だったと思う。
すごい嬉しかった。
けどそれはプレゼントを貰えたことに対してじゃない。
確かにプレゼントも嬉しいけど、彼が…恭介が私の誕生日に何かを用意してくれてたことが嬉しいんだと思う。


彼と異世界に一緒に転生出来て良かったと心の底から思える誕生日だった。
私は多分今更ながら…いや、ずっと前から恭介のことを好きになってしまっていたらしい。

誕プレを渡したからなのかすごいさっきから切歌が顔を赤くしているのだが気のせいだろうか。
「なぁ切歌、これからザックさんに前使ってたスマホあげに行くんだけどさ、それ終わったらこの村とは別の集落まで行ってみないか?」
「うん!ついて行くよ!恭介の行くとこならどこにでも!」
なんだろうこのプロポーズっぽい雰囲気。
別にそういうことでは無いのに何故かはずい。

と言うような初々しい感じで、俺は…いや俺達は日帰り異世界ファンタジーのスタートラインを踏み出した。
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