おもちゃの剣で異世界を救う東京住みの勇者はダメですか?

PoH

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1章 日帰り勇者誕生

6話 ついにご対面そして帰還。

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自称商人の浮浪者っぽい見た目をしたザックさんというおっさんに俺と同じスマホを持った女を連れてきてもらうことになった。


「女の子だったか…予想外だったな。」
何を隠そうこの俺は彼女いない歴=年齢なので、女子と何を話したらいいかわからん。
唯一仲のいい女友達の切歌という幼馴染がいるのだが、そいつと遊ぶ時は必ずと言っていいほどネトゲを一緒にやっているので、今どきのリア充っぽい男女の付き合いが全くないのだ。

異世界に来て2日目見知らぬ浮浪者っぽいおじさんから声をかけられた。
これがナンパと言うやつか。
「あのー私に何の用ですかね?」
「あんたに話があるんだ。」
もしかしてこのおじさんが私よりも先に転生した勇者?勇者と言うよりかは浮浪者だよ!


「姉ちゃんよぉ、あんた変な光る板持ってねぇか?」
「えぇ、そうですけどあなたも?」
「いや、俺は持ってねぇけどよ、俺の知り合いにあんたと同じような板を持ってる奴がいるんだ。それで話を聞いてみたら同じ板を持ってるやつを探してるって言うんだ。」
「ホントですか!?私をその人の所に案内してください!」
これで合流出来れば早く元の世界に戻れるだろう。
「あぁもちろんだ。こっちに来てくれ。」

宿屋の近くのベンチで休憩していると、ザックさんが賢者っぽいカッコをした女の子を連れてきた。


つーかあの女の子防具系の装備(コート)まで貰ってんのか、俺なんて貰ったのは異常に強いおもちゃの剣だぞ。学生服と合わせた時の見栄え悪すぎね!?
ん?あの顔どこかで…

ザックと名乗るおじさんについて行くと、宿屋の近くのベンチでスマホをいじっている学生服の男の子がいた。
あ!宿屋で隣の部屋の人か!
ん?あの顔どこかで…

「切歌ぁぁぁぁぁ!?」
「恭介ぇぇぇぇぇ!?」
お互いの顔を認識して急に大声を出す俺ら。
うるさいって?そんなこと知ったこっちゃない。
だって待ってた賢者が幼馴染だったんだから。
「なんだ2人とも知り合いだったのか。ところでよ、キョースケに姉ちゃん…えーと…」
「切歌です。」
「キョースケにキリカ、どっちかその板を譲ってくれねぇか?」
お、見た目は浮浪者だけど流石商人さんだ。
粘るなぁー。
「ごめんなさい。このスマ…板は1人1つなきゃ困るものなんです。」
と切歌がザックさんに謝る。
なので俺が付け加えるように言った。


「代わりと言っては変なんですが、この俺が着てる服を譲る代わりに何か着るものをくれませんか?」
「そういえばキョースケの着てる服この辺じゃ見ない服だな。もしかしてこの服も相当レア物か?」
「えぇ。多分この世界に1着しかないです。」
俺がそう言うとザックさんの目はとてもキラキラしていた。
「マジかよ!そいつぁすげぇや!でも流石にこんなレア物の服と俺が持ってるような服を交換じゃ価値が釣り合わねぇよ。」
確かにザックさん達異世界の人からしたらそうなのかもしれない、だがその学生服はただの正装としての役割しか果たしそうにない。


「でもザックさん、この服装備としての役割は皆無ですよ?」
「でも世界に1着しかねぇんだったら何も効果がなくてもレア物だぜ。うーんそうだな…じゃあこの村に売ってる防具の中で好きな防具を俺が一式揃えてやる。」
ホントこの人優しいな。
「え?マジでそこまでやってくれるんですか?」
「おうよ!男に二言はねぇよ!」
「だったら俺も、故郷に帰ることが出来てまたこの村に訪れることがあれば余ってるこれと同じ板を絶対にザックさんに譲ります!」
「ホントかよ!そいつぁありがてぇ!」
機種変する前に使っていたスマホをあげる約束をして防具一式を揃えてもらいましたとさ。


「お、なかなか似合ってるじゃない!学生服よりもそっちの方が様になってるわよ。」
「ホントか?つーかさ、切歌が賢者だとは思わなかったよ。お前もあの神様の手違いで死んだんだな。」
「まぁね、でも世界間を移動する魔法さえ習得すればいいんだから。それまでの辛抱よ。」
世界間を移動する魔法か…一体どんな魔法なんだろうな。


「そういえば切歌が使ってる杖を使えばその魔法使えるんじゃないか?その杖神様がくれた杖なんだろ?」
「実はこの杖私のレベルによって使える魔法が増えていく仕組みなの。だけどまだレベル1だから使えるのは攻撃系の魔法が全部使えるぐらいかな。」
レベル1で全攻撃魔法習得とか神様から貰った装備がどれもぶっ壊れ性能でワロエナイ件について。


「ん?待てよ…?それってつまりお前のレベルを一気に上げれば使える魔法もめちゃくちゃ増えていつの間にか世界間の移動が可能になるんじゃねぇの?」
「そうみたいなんだけどこの辺の敵強そうじゃん?レベル上げするならもっと難易度の低いところ行ってやらない?」
こいつもしかしてまだ戦闘してないのか?
「切歌、俺のレベル見る?」
そう言って俺は自分のスマホを切歌に見せた。
「レベル100!?何このステータス!スキルだってえぐいわよ!こんなチート級なスキルでもスキルレベル1なの!?あんたの性能どうなってんのよ!?」
「何か勘違いしてるようだから言うけど、俺も最初はレベル1だったからな?」
切歌は唖然としていた。
なので俺は何があったのか説明した。


「それでつまり恭介の持ってるそのおもちゃの剣は、どんな敵でもワンパンでキルする見た目だけネタ枠のチート級装備だったのですぐにフィールドのボスを倒し、レベル100まで上り詰めたということ?」
こいつの状況把握能力高くてマジ助かるわー。
「そそ、そういうこと。」
「じゃあ私のこの杖もこの村の近辺のモンスター相手に充分太刀打ち出来る代物ってことよね?」
「まぁ多分そうだろうね。」
俺がそう言うと、切歌は生き生きとした顔になりこう言った。
「それじゃあレベル上げしてちゃちゃっと家に帰っちゃおう!」


とりあえずレベル上げを初めて1時間ほど経つが自分たちのレベルが上がりすぎてもう経験値が入ってきてもあまり変わらなくなってきた。
ちなみに現在の俺のレベルが200で切歌のレベルが199である。


俺のレベルが上がったところで、杖を持ってない俺は例の移動魔法を習得することが出来ないのであまり意味が無いのだが、これからこの世界を救うであろう勇者らしいので一応俺もレベルをあげることにした。


今の段階で切歌が習得した魔法は元からあった攻撃魔法の他に治癒系の魔法全部と、拠点への緊急転移魔法、味方への支援魔法を全部、敵への妨害魔法を全部だ。


残すは例の移動魔法のみなのでおそらくきりのいい200レベルになれば、習得できるのではないだろうか。
ちなみに俺はレベルが200になったことにより、他人の習得してある魔法やスキルを自分も習得できるという【コピー】というスキルを身につけた。これによって今現在、切歌の持ってるスキルは全て習得済みだ。


え?チートにも程があるだろって?
知wらwなwいwよw
と脳内でいるはずのない誰かと会話をしていると、切歌が嬉しそうな声をあげた。
「やったぁぁぁ!!!」
「もしかして、レベル200いったのか!?」
「うん!それにほら見て見て!」


切歌のスマホを見てみるとそこには残されたラストの魔法【ディメンションワープ】という魔法が習得されていることが記載されていた。
「やったな切歌!これで元の世界に戻れるぞ!」
「うん!」
そしてまぁ切歌の習得した【ディメンションワープ】なるちゃっちい名前の魔法をコピーで習得し、それぞれ帰る準備が出来たので、お世話になったザックさんにお礼を言い、俺達は元の世界に戻った。
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