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グーダン大山ダンジョン
第189話 豊作ダンジョンに入るぞ!
準備も整い 聖の日の今日、いよいよ豊作ダンジョンに入ります!
「まずは ダンジョンの確認だけど ヴィオ大丈夫?」
「うん、ちゃんと調べて来たよ。
・豊作ダンジョンは 24時間リポップだけど 低層階は 冒険者以外も沢山入場しているから 深層階に行く予定の冒険者は あまり低層階での採集はしない
・夜はないから 野営の時は 遮光をすることが推奨されている
・10階のボス部屋を越えたら 森になって 魔獣のランクも一気に上がるから、ランクの低い人は入らない事を推奨している
え~っと あとは……、お父さん 後何かあったっけ?」
「そうじゃな、このダンジョンは1階から スライム以外の魔獣も出るっちゅうことかのう」
あぁ、そうだったね。
上級ダンジョンもそうだけど 1階から スライム以外の魔獣が出るって書いててびっくりしたんだよね。
勿論 然程強くない魔獣だから、ボス戦でぐったりして戻ってきたところで そこまで行けた人たちがやられるレベルではないようだけどね。
「うんうん、しっかり下調べ出来てるね。魔獣についても種類がかなり多いから もし分からない相手が居たら その時は聞いてくれたらいいよ。
深層階の魔獣なんかは 戻ってきた冒険者が覚えている範囲で 伝えるくらいだから、よく出る相手、素材が金になる相手、戦うのが面倒過ぎた相手ぐらいしか載ってない筈だしね」
トンガお兄ちゃんの言葉に ダンジョンの資料に掲載されていた魔獣の量に差があった理由が分かった。
深層階の方が 種類が少なかったから、魔獣のランクが上がる分 そういう仕組みになっているのかと思ったけど そういうわけではないらしい。
お父さん曰く、上級ダンジョンなんかは 入れる人たちが限られる分、もっと資料は薄いみたい。特に冒険者が入った階までの情報しかないし、そこまで行くにも かなり大変な思いをして入ることになるから 地図はまずない。
豊作ダンジョンは 入る人も多い分 20階層もあるし 魔獣もそれなりに強いけど 情報も集まりやすいんだとか。
既にある情報以外の内容を ギルドに提出すると ポイントと 報奨金が出るらしいから、新しいダンジョンが出来た時は 皆がこぞって潜るみたいだ。
然程ランクの高くない冒険者も集まるのは、彼らは低層階の情報をつぶさに調べて 早めに戻ってギルドに販売するからで、高ランク冒険者は 出来るだけ奥まで潜って 情報を掬ってくるから 棲み分けになっているんだって。
私たちは あの索敵魔法があるから マッピングが出来るし、それによって セフティーゾーンで紙に書き起こすこともできる。
だけどしない。したら『ここまで詳細な地図をどうやって作ったんだ?』ってなるのは必至だからね。危ない橋は渡らないのが得策だ。
私たちのお部屋で 最終確認をしたら 全ての荷物を持って 宿を出る。
今回の豊作ダンジョンは 一つのフロアが非常に広大らしく、各階でのセフティゾーンも複数個あるとの事。
なので低層階は2日に1フロア、深層階は3日で1フロアを散策時間として予定している。今までは1日に数階を移動していた事を思うと どれだけ広いのかと想像がつかないけど、上級はそんなダンジョンが当り前だと聞いて お兄ちゃん達がこのダンジョンを選んだ理由も分かった。
「俺たちもグーダンは踏破してねえからな、森以降は ヴィオと一緒で初見だ、がんばろーぜ」
「そうなの? じゃあ 10階のボス部屋から また広いフロアを通って帰ったんだ?」
「ああ、ここのダンジョンは 中ボスの10階からも1階に戻る転移陣があるんだよね。だから それで戻ったんだ。水と回復薬も数が足りなかったし、10階を越えたら また10階までは歩いて戻る必要があったからね」
例えば14階まで行ったとしても、途中から戻れる転移陣は無いため 10階までは 色々足りなくても歩いて戻る必要がある。
しかも10階の転移陣は ボス部屋から繋がる部屋なので、下からでも10階のボス部屋に挑戦する必要があるんだって。
だから 自分たちのレベルや 持ち物に不安があるなら 中ボス部屋から引き返す人たちは多いらしい。
それは益々深層階の資料が少ない理由が分かったね。
だけど お兄ちゃんたちと一緒なら 新しいところも楽しそうだ。
幸い豊作ダンジョンは その名の通り ダンジョン内に食材が豊富にある。森ダンジョンに出てくる魔獣の中にはボアもいるので もしかしたらお肉を落とすかもしれない。
断念した理由は 水不足だったそうだけど、それだって作れるようになった今は問題なしである。
猪熊亭の宿泊予定は今日までだったので 一旦お部屋はお返しする。
一月ほどのダンジョン泊予定だから お宿代が勿体ないからね。この町は大きいから たとえ猪熊亭が満員でも 他のお宿まで埋まっているという事はないと思う。
「兄ちゃんも父ちゃんもいるなら大丈夫だと思うけど、くれぐれも気を付けるんだよ。ダンジョンは魔獣だけが敵じゃないからね」
鍵を返す時に 女将さんからそんな注意をされたけど、どんだけ~?だよね。
今のところ会った事のある冒険者に そんなやばい人は居なかったけど、それは お父さんたち “どう見ても強者” が居たからだと思う。
独り立ちするときには気を付けようと思うけど、今回は大丈夫じゃないかな。
でも 気にしてもらっているのは有難いから 真剣に頷いて了承を伝えるよ。
「まずはギルドで手続きだね」
「ん? お兄ちゃん グーダンは 入口の所に受付があるんじゃなかった?」
今までのダンジョンは 長期ダンジョン泊をするなら 対応ギルドに工程表などの提出をしていたけど、人気ダンジョンや 上級ダンジョンでは 入場規制の意味もあり ダンジョン入口に 受付があると習っている。
ここも勿論そうなっているので てっきりダンジョン入口まで直行すると思ってたんだけど。
「あぁ、僕たちだけならそうだけど、今回はヴィオがいるでしょう? 入口でモダモダやってると人目が集まるし 面倒だからね。まずは ギルドで許可証をもらってから行けば それを提出するだけで入れるから その方が早く入れるんだよ」
例えば お野菜収穫を目的とした 冒険者じゃない人は 1階だけの入場が許可された印をつけておく必要がある。
そして 低ランクの冒険者も 『〇階までなら』という許可証を身に着けておけば その階までは入る事が出来る。
もしそれ以下の階で 他の冒険者たちに見つかれば 叱られるし、魔獣などに襲われていたとしても助けてはもらえない。自業自得という事になる。
そいういった許可証は ギルドの手続きで発行してもらえるらしい。
私の場合は ノハシムの職員からお墨付きが貰えているから問題ないだろうけど、ダンジョン入口のスタッフは流石に知らないし 止められるだろうとの事。
なので 先にギルドに届け出を出して (家族と一緒なら)深層階も入って良いという許可証をもらうつもりだという事だった。
ひと手間かけさせてしまって申し訳ないとも思うけど、一緒に入りたいから 許可がもらえると良いなとも思う。
「おぉ そうじゃ、ヴィオ、 儂と二人のパーティー登録をせんとな」
「あぁっ!そういえばノハシムで 出たらしようねって言ってたの 忘れてたね」
「丁度いいね、じゃあ その手続きもやってもらおうか」
ギルドの建物が見えたところで お父さんが言ってくれたパーティー登録。うっかりしてたけど 本当なら鉱山ダンジョンを終えた時に 手続きをしようって言ってたのに それどころじゃなくなったんだよね。
パーティー登録は カウンターでも出来るけど、個室ですることも多いという事で 今回のダンジョン泊の手続きもあるから 個室を依頼しようという事になった。
早朝では無いためか そんなにギルド内は混んでいない。
買取カウンターには 数名並んでいるけど、この町は 殆どの人がダンジョンを目的にしているから 許可証をもらった人や 普通の冒険者は 直接ダンジョン入口の受付に行くからだろう。
トンガお兄ちゃんと お父さんの二人が受付に声をかけにいってくれているので 私たちは 掲示板の買取書類を眺めている。
鉱山ダンジョンで アホみたいに採掘した結果、数年分は遊んで暮らせるだけの報酬が貰えた。
トンガお兄ちゃんから その報酬を渡された時は あまりの額に ひっくり返ってしまったのも仕方がないと思う。お父さんは その価値に気付いていたらしいので ギルドの馬車を出してもらったことは幸運だったと言っていた。
だから 自分たちのお土産分以外は 銀ランク中級者が 持って帰ってくるであろう常識的な量だけを提出するつもりだ。
それがどれくらいか ちょっと分かんないけど、一袋パンパンでなければ大丈夫だと思う。
お父さんたちが戻ってきたので 5人で2階へ上がる。
トンガお兄ちゃんが 板のようなものを 扉のフックに引っ掛ければ【3:使用中】という文字が書いてあった。
どうやら 沢山の個室がある このギルドでは、受付時に 使用する部屋の札を渡されるので それをこうして 扉にかけることで、受付では 板が無い部屋が使用中であることが分かり、客も 札がある部屋は開けてはいけないという事が分かるようだ。アナログだけど 便利だね。
然程待つことなく 受付の人が部屋に来てくれたので まずは 私とお父さんのパーティー結成手続きを行ってもらうことになった。
必要事項を用紙に書き込み お姉さんにギルドタグとカードを渡せば 最初に登録した時の機械とは少し違うものに 用紙と 二人分のカードが並べ入れられる。
タグも同じように 用紙と 二人分のタグが並べられ、お姉さんが何やら機械の操作をすれば完了したらしい。
「お名前などに間違いが無いか ご確認ください。
現在ヴィオさんは 銅ランク、お父さんのアルクさんは 銀の上級でいらっしゃいます。
パーティーで依頼を受ける時は 銀ランク初級までのものしか受けることが出来ませんのでご注意ください。他の注意事項のお知らせも致しましょうか?」
「大丈夫じゃ」
渡されたカードと タグには〖ヨザルの絆〗という文字が入っている。
パーティー依頼に関しては メンバーの平均ランクの依頼しか受けれないというのは既に習っている。あとはポイントの一律化だったり、報酬の注意事項だけど、これもお兄ちゃんたちからも教えてもらっているから問題ない。
「畏まりました。では 続けて ダンジョン入場の証明書を発行いたしましょう。
ノハシムのギルド員より あのダンジョンを踏破できるだけの能力があると伺っておりまし、ギルドカードのダンジョン踏破数から見ても 銅ランクの実力を越えていると判断いたします。
ただし あのダンジョンより より広大であることから 迷子や 疲労による判断ミスなど 様々な危険性はございます。その辺りは ご家族の皆様にご注意をしていただくしかございません」
ダンジョン踏破の記録は ギルドカードの裏に記載される。
勿論見えないようにできるし 私も見えないようにしていたんだけど、さっきお姉さんがギルドカードの変更手続きをしてくれたからね。多分それで 情報が読めたんだと思う。ちょっとびっくりしてたしね。
お姉さんの言葉に お父さんも お兄ちゃんたちも頷いてくれたことで お姉さんも やっと少し微笑んでくれた。ここまでは 淡々と事務作業を行います!って感じだったからね。
その後 手続きをしてくると お姉さんが退室し、戻ってきた時には 丸められた用紙と 赤いメダルのようなものを持ってきた。
「こちらが深層階までの入場許可が出ている許可証となります。
こちらのメダルは 見えるようにつけておくことをお勧めしておきます。そしてこちらはギルマスから 念のためにという事で 許可証となります。ダンジョン受付で 何か言われましたら こちらを提出なさってください」
そう言われたので ギルドタグのネックレスにメダルを通す。
お父さんからプレゼントされたチャームもあるので 随分ギルドタグの周りが 華やかになったものだ。
何はともあれ 無事にダンジョンに入る為の許可証をもらえたし、お父さんと正式なパーティーを組むこともできた。
いよいよダンジョンに潜りますよ!
「まずは ダンジョンの確認だけど ヴィオ大丈夫?」
「うん、ちゃんと調べて来たよ。
・豊作ダンジョンは 24時間リポップだけど 低層階は 冒険者以外も沢山入場しているから 深層階に行く予定の冒険者は あまり低層階での採集はしない
・夜はないから 野営の時は 遮光をすることが推奨されている
・10階のボス部屋を越えたら 森になって 魔獣のランクも一気に上がるから、ランクの低い人は入らない事を推奨している
え~っと あとは……、お父さん 後何かあったっけ?」
「そうじゃな、このダンジョンは1階から スライム以外の魔獣も出るっちゅうことかのう」
あぁ、そうだったね。
上級ダンジョンもそうだけど 1階から スライム以外の魔獣が出るって書いててびっくりしたんだよね。
勿論 然程強くない魔獣だから、ボス戦でぐったりして戻ってきたところで そこまで行けた人たちがやられるレベルではないようだけどね。
「うんうん、しっかり下調べ出来てるね。魔獣についても種類がかなり多いから もし分からない相手が居たら その時は聞いてくれたらいいよ。
深層階の魔獣なんかは 戻ってきた冒険者が覚えている範囲で 伝えるくらいだから、よく出る相手、素材が金になる相手、戦うのが面倒過ぎた相手ぐらいしか載ってない筈だしね」
トンガお兄ちゃんの言葉に ダンジョンの資料に掲載されていた魔獣の量に差があった理由が分かった。
深層階の方が 種類が少なかったから、魔獣のランクが上がる分 そういう仕組みになっているのかと思ったけど そういうわけではないらしい。
お父さん曰く、上級ダンジョンなんかは 入れる人たちが限られる分、もっと資料は薄いみたい。特に冒険者が入った階までの情報しかないし、そこまで行くにも かなり大変な思いをして入ることになるから 地図はまずない。
豊作ダンジョンは 入る人も多い分 20階層もあるし 魔獣もそれなりに強いけど 情報も集まりやすいんだとか。
既にある情報以外の内容を ギルドに提出すると ポイントと 報奨金が出るらしいから、新しいダンジョンが出来た時は 皆がこぞって潜るみたいだ。
然程ランクの高くない冒険者も集まるのは、彼らは低層階の情報をつぶさに調べて 早めに戻ってギルドに販売するからで、高ランク冒険者は 出来るだけ奥まで潜って 情報を掬ってくるから 棲み分けになっているんだって。
私たちは あの索敵魔法があるから マッピングが出来るし、それによって セフティーゾーンで紙に書き起こすこともできる。
だけどしない。したら『ここまで詳細な地図をどうやって作ったんだ?』ってなるのは必至だからね。危ない橋は渡らないのが得策だ。
私たちのお部屋で 最終確認をしたら 全ての荷物を持って 宿を出る。
今回の豊作ダンジョンは 一つのフロアが非常に広大らしく、各階でのセフティゾーンも複数個あるとの事。
なので低層階は2日に1フロア、深層階は3日で1フロアを散策時間として予定している。今までは1日に数階を移動していた事を思うと どれだけ広いのかと想像がつかないけど、上級はそんなダンジョンが当り前だと聞いて お兄ちゃん達がこのダンジョンを選んだ理由も分かった。
「俺たちもグーダンは踏破してねえからな、森以降は ヴィオと一緒で初見だ、がんばろーぜ」
「そうなの? じゃあ 10階のボス部屋から また広いフロアを通って帰ったんだ?」
「ああ、ここのダンジョンは 中ボスの10階からも1階に戻る転移陣があるんだよね。だから それで戻ったんだ。水と回復薬も数が足りなかったし、10階を越えたら また10階までは歩いて戻る必要があったからね」
例えば14階まで行ったとしても、途中から戻れる転移陣は無いため 10階までは 色々足りなくても歩いて戻る必要がある。
しかも10階の転移陣は ボス部屋から繋がる部屋なので、下からでも10階のボス部屋に挑戦する必要があるんだって。
だから 自分たちのレベルや 持ち物に不安があるなら 中ボス部屋から引き返す人たちは多いらしい。
それは益々深層階の資料が少ない理由が分かったね。
だけど お兄ちゃんたちと一緒なら 新しいところも楽しそうだ。
幸い豊作ダンジョンは その名の通り ダンジョン内に食材が豊富にある。森ダンジョンに出てくる魔獣の中にはボアもいるので もしかしたらお肉を落とすかもしれない。
断念した理由は 水不足だったそうだけど、それだって作れるようになった今は問題なしである。
猪熊亭の宿泊予定は今日までだったので 一旦お部屋はお返しする。
一月ほどのダンジョン泊予定だから お宿代が勿体ないからね。この町は大きいから たとえ猪熊亭が満員でも 他のお宿まで埋まっているという事はないと思う。
「兄ちゃんも父ちゃんもいるなら大丈夫だと思うけど、くれぐれも気を付けるんだよ。ダンジョンは魔獣だけが敵じゃないからね」
鍵を返す時に 女将さんからそんな注意をされたけど、どんだけ~?だよね。
今のところ会った事のある冒険者に そんなやばい人は居なかったけど、それは お父さんたち “どう見ても強者” が居たからだと思う。
独り立ちするときには気を付けようと思うけど、今回は大丈夫じゃないかな。
でも 気にしてもらっているのは有難いから 真剣に頷いて了承を伝えるよ。
「まずはギルドで手続きだね」
「ん? お兄ちゃん グーダンは 入口の所に受付があるんじゃなかった?」
今までのダンジョンは 長期ダンジョン泊をするなら 対応ギルドに工程表などの提出をしていたけど、人気ダンジョンや 上級ダンジョンでは 入場規制の意味もあり ダンジョン入口に 受付があると習っている。
ここも勿論そうなっているので てっきりダンジョン入口まで直行すると思ってたんだけど。
「あぁ、僕たちだけならそうだけど、今回はヴィオがいるでしょう? 入口でモダモダやってると人目が集まるし 面倒だからね。まずは ギルドで許可証をもらってから行けば それを提出するだけで入れるから その方が早く入れるんだよ」
例えば お野菜収穫を目的とした 冒険者じゃない人は 1階だけの入場が許可された印をつけておく必要がある。
そして 低ランクの冒険者も 『〇階までなら』という許可証を身に着けておけば その階までは入る事が出来る。
もしそれ以下の階で 他の冒険者たちに見つかれば 叱られるし、魔獣などに襲われていたとしても助けてはもらえない。自業自得という事になる。
そいういった許可証は ギルドの手続きで発行してもらえるらしい。
私の場合は ノハシムの職員からお墨付きが貰えているから問題ないだろうけど、ダンジョン入口のスタッフは流石に知らないし 止められるだろうとの事。
なので 先にギルドに届け出を出して (家族と一緒なら)深層階も入って良いという許可証をもらうつもりだという事だった。
ひと手間かけさせてしまって申し訳ないとも思うけど、一緒に入りたいから 許可がもらえると良いなとも思う。
「おぉ そうじゃ、ヴィオ、 儂と二人のパーティー登録をせんとな」
「あぁっ!そういえばノハシムで 出たらしようねって言ってたの 忘れてたね」
「丁度いいね、じゃあ その手続きもやってもらおうか」
ギルドの建物が見えたところで お父さんが言ってくれたパーティー登録。うっかりしてたけど 本当なら鉱山ダンジョンを終えた時に 手続きをしようって言ってたのに それどころじゃなくなったんだよね。
パーティー登録は カウンターでも出来るけど、個室ですることも多いという事で 今回のダンジョン泊の手続きもあるから 個室を依頼しようという事になった。
早朝では無いためか そんなにギルド内は混んでいない。
買取カウンターには 数名並んでいるけど、この町は 殆どの人がダンジョンを目的にしているから 許可証をもらった人や 普通の冒険者は 直接ダンジョン入口の受付に行くからだろう。
トンガお兄ちゃんと お父さんの二人が受付に声をかけにいってくれているので 私たちは 掲示板の買取書類を眺めている。
鉱山ダンジョンで アホみたいに採掘した結果、数年分は遊んで暮らせるだけの報酬が貰えた。
トンガお兄ちゃんから その報酬を渡された時は あまりの額に ひっくり返ってしまったのも仕方がないと思う。お父さんは その価値に気付いていたらしいので ギルドの馬車を出してもらったことは幸運だったと言っていた。
だから 自分たちのお土産分以外は 銀ランク中級者が 持って帰ってくるであろう常識的な量だけを提出するつもりだ。
それがどれくらいか ちょっと分かんないけど、一袋パンパンでなければ大丈夫だと思う。
お父さんたちが戻ってきたので 5人で2階へ上がる。
トンガお兄ちゃんが 板のようなものを 扉のフックに引っ掛ければ【3:使用中】という文字が書いてあった。
どうやら 沢山の個室がある このギルドでは、受付時に 使用する部屋の札を渡されるので それをこうして 扉にかけることで、受付では 板が無い部屋が使用中であることが分かり、客も 札がある部屋は開けてはいけないという事が分かるようだ。アナログだけど 便利だね。
然程待つことなく 受付の人が部屋に来てくれたので まずは 私とお父さんのパーティー結成手続きを行ってもらうことになった。
必要事項を用紙に書き込み お姉さんにギルドタグとカードを渡せば 最初に登録した時の機械とは少し違うものに 用紙と 二人分のカードが並べ入れられる。
タグも同じように 用紙と 二人分のタグが並べられ、お姉さんが何やら機械の操作をすれば完了したらしい。
「お名前などに間違いが無いか ご確認ください。
現在ヴィオさんは 銅ランク、お父さんのアルクさんは 銀の上級でいらっしゃいます。
パーティーで依頼を受ける時は 銀ランク初級までのものしか受けることが出来ませんのでご注意ください。他の注意事項のお知らせも致しましょうか?」
「大丈夫じゃ」
渡されたカードと タグには〖ヨザルの絆〗という文字が入っている。
パーティー依頼に関しては メンバーの平均ランクの依頼しか受けれないというのは既に習っている。あとはポイントの一律化だったり、報酬の注意事項だけど、これもお兄ちゃんたちからも教えてもらっているから問題ない。
「畏まりました。では 続けて ダンジョン入場の証明書を発行いたしましょう。
ノハシムのギルド員より あのダンジョンを踏破できるだけの能力があると伺っておりまし、ギルドカードのダンジョン踏破数から見ても 銅ランクの実力を越えていると判断いたします。
ただし あのダンジョンより より広大であることから 迷子や 疲労による判断ミスなど 様々な危険性はございます。その辺りは ご家族の皆様にご注意をしていただくしかございません」
ダンジョン踏破の記録は ギルドカードの裏に記載される。
勿論見えないようにできるし 私も見えないようにしていたんだけど、さっきお姉さんがギルドカードの変更手続きをしてくれたからね。多分それで 情報が読めたんだと思う。ちょっとびっくりしてたしね。
お姉さんの言葉に お父さんも お兄ちゃんたちも頷いてくれたことで お姉さんも やっと少し微笑んでくれた。ここまでは 淡々と事務作業を行います!って感じだったからね。
その後 手続きをしてくると お姉さんが退室し、戻ってきた時には 丸められた用紙と 赤いメダルのようなものを持ってきた。
「こちらが深層階までの入場許可が出ている許可証となります。
こちらのメダルは 見えるようにつけておくことをお勧めしておきます。そしてこちらはギルマスから 念のためにという事で 許可証となります。ダンジョン受付で 何か言われましたら こちらを提出なさってください」
そう言われたので ギルドタグのネックレスにメダルを通す。
お父さんからプレゼントされたチャームもあるので 随分ギルドタグの周りが 華やかになったものだ。
何はともあれ 無事にダンジョンに入る為の許可証をもらえたし、お父さんと正式なパーティーを組むこともできた。
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