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第一話 出会い
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ある日、とても素敵なおにいさまができました。
元々、僕、リエル・シャイデンは公爵家のひとり息子でした。でも、生まれたときから虚弱体質で、日が昇って沈むまで、起き上がって過ごせる日は、月に一度あれば奇跡なくらいでした。
どうやら、生まれ持った魔力が特殊で、大気に含まれる魔力との相性が悪く、呼吸をして大気の魔力を取り込むと、よくない反応が起こってしまう体質のようです。
高名なお医者様を何人も呼んで診てもらっても、こんな症例は見たことがないと、首を横に振って帰っていかれました。
お父様もお母様も、そんな僕のことを愛してくださいます。僕は、生まれた時から、周囲の愛に生かされてきました。
でも、公爵家の跡取り息子が臥せりがちというのは、国にとっても、領地にとっても、大きな問題です。
僕の生まれたイェント公爵家は、代々、国で一番の軍勢を抱え、それを率いて、国の安寧を脅かす脅威に立ち向かってきました。
僕のお父様も、実に勇ましく、誇り高き稀代の騎士です。国王陛下の剣、第一の騎士として軍勢を率いるには、誰よりも強くあらねばならないのです。
僕は、そんなイェントの名を背負うには、あまりに弱かった。
騎士として馬に乗り、剣をふるうどころか、アコレードを受ける年齢まで生きていられるかも怪しいと、どのお医者さまにも言われていました。
お母様は、僕を産んだ時に、二度と妊娠できない体になってしまいました。
お父様は、そんなお母様をひたむきに愛しておられます。一夫一妻を尊ぶエライア女神教の敬虔な信者でもいらっしゃいます。
ゆえに、決して第二夫人を迎えることは良しとしませんでした。
そのため、お父様は、イェント公爵家の分家から、僕の代わりに跡取りになってもらうべく、養子をお迎えになるご決断をなさいました。僕が十一歳になったばかりの時でした。
おにいさま……名をアウレールは、僕の二歳年上の、十三歳。
血縁としては、高祖父……つまり、曽祖父様のお父様を同じくする方だそうで、限りなく他人に近い遠縁といったところだと聞きました。
でも、どうしてでしょうか。今日からお前の兄になると言って、お父様が連れていらしたおにいさまは、僕なんかよりもよほど、お父様に似ていらっしゃるように思えました。
お父様は、すれ違った誰もが振り返り、見惚れ、立ち尽くすほどの美丈夫として知られています。
朝日に照らされた大地一面の稲穂のように清々しく、雄大なさまで、戦場で見せる勇猛さとは打って変わり、普段は甘く蕩けるような優しい笑顔をなさるのです。
おにいさまは、そんなお父様の隣に並び立って、全く見劣りしない美貌と、独特のカリスマを纏っていらっしゃるように見えました。
ひと目で特別な存在だと分かる佇まいで、お父様が彼を見出した理由は考えずとも明白でした。
そんなおにいさまに対する、僕の第一印象は、包み隠さず行ってしまうと……怖い、でした。
お父様はきっと、ご自身の放つ存在感に対し、ある程度自覚的でいらっしゃいます。そのため、普段は意識して、表情豊かに、朗らかに振舞っていらっしゃるのだろうと思います。
おにいさまは、お父様と同じような特別な存在感をお持ちであり、なおかつ、呆然としてしまうような優れた美貌もお持ちで、無表情のまま立っていらっしゃると、それだけで異様な雰囲気がありました。
体と同様に心も弱弱しい僕は、おにいさまの鋭い眼光に貫かれ、すっかり萎縮していました。
ですが、お父様は、何も心配はいらない、という顔で僕の頭をひと撫でして、おにいさまを置いて執務にお戻りになってしまったのです。しばらく、気まずい無言が続きました。
そして、何を言えばいいのかと、グルグル悩んでいる間に、みるみる呼吸が苦しくなって、咳が出はじめました。眩暈も起き始めて、血の気が引いていきます。
新しく家族になる義兄と初対面なのに、僕はいつもこうです。苦しさと情けなさで涙が溢れて、止まりませんでした。
「ゲホッ、ごほ、ぜぇ、ひゅう、ごっ、ごめ、なさ……っ」
発作自体はうんざりするくらいいつものことでしたが、おにいさまがいるという今までにない状況がパニックを助長し、頭が真っ白になりました。
嗚咽と咳を繰り返し、初対面の僕はさぞみっともなかったことだろうと思います。でも……おにいさまは、そんな僕の横たわるベッドに駆け寄り、僕に寄り添って、そっと背中を撫でてくださいました。
その手は、あまりに優しくて、温かいものでした。そして、どうしてか、おにいさまに触れられただけで、みるみる発作がおさまっていったのです。
こんなことは初めてでした。ヒリヒリと痛む喉で、声も出せないまま、僕は信じられない思いで顔を上げました。
心配げに揺れるおにいさまの眼差しは、先程までと打って変わって、水面に揺蕩う月の光のように幻想的に思えました。
「深呼吸、できますか」
深呼吸なんてしたら逆効果だと思いましたが、何故か、おにいさまの言う通りにすれば大丈夫だと思えてなりませんでした。
恐る恐る、おにいさまに背中を撫でられたまま、ゆっくり息を吸いこむと、まるで世界が一変したみたいに、頭がすっきりと冴えわたり、体が軽くなりました。
「え……なんで……こんなの、はじめて」
「あなたの体の中で、魔力が暴れている気配がしたので……、ひょい、と」
「ひょい、ですか」
「はい」
「ひょい……すごい……ありがとうございます……」
「いえ……大したことは、何も」
そう言って瞼を伏せて、固く口元を引き結ぶおにいさま。豊かな睫毛がわずかに震えて、あざみのように、つい手を伸ばしたくなるような可憐さでした。
「どんなお医者様も、僕の発作を止めることはできなかったんです。夢みたいです。ありがとうございます……えと、おにい、さま?」
「……あなたは、嫌ではないですか。俺が、公爵家で暮らして、その……」
おにいさまは、そう言って、苦しげに呻きながら俯きました。おにいさまが凍ったような無表情をしていた理由が、何となく分かったような気がしました。
おにいさまはきっと、本当なら公爵家の跡取りのはずだった僕から、その居場所を横取りするのだと、罪悪感を抱いておいででした。
僕が不適格だったばかりに、本当の家族と引き離されて、連れてこられたお立場にありながら、僕の気持ちを慮ってくださるのです。
「僕のことはどうか、お気になさらないでください。成人まで生きていられるかすら定かではない、ただの金食い虫ですから。むしろ、安心しています。おにいさまに来ていただいたからには、公爵家は安泰でしょう」
「あなたのことを、そのように思っている人は、あなたの他にはいません」
「そう、ですね……ごめんなさい」
「公爵閣下は俺に、あなたを守るようにと仰いました。俺は、人生をかけて、そのお言葉を果たすつもりです」
静かな声でしたが、昼下がりの静かな部屋には、とてもよく響きました。僕は、言葉を失って、ただただ、おにいさまの、静謐な覚悟を称えたかんばせに見惚れることしかできませんでした。
僕にはもったいないくらいの、素敵なおにいさま。きっと、出会った頃には、僕はおにいさまの虜になっていたのだろうと思います。
元々、僕、リエル・シャイデンは公爵家のひとり息子でした。でも、生まれたときから虚弱体質で、日が昇って沈むまで、起き上がって過ごせる日は、月に一度あれば奇跡なくらいでした。
どうやら、生まれ持った魔力が特殊で、大気に含まれる魔力との相性が悪く、呼吸をして大気の魔力を取り込むと、よくない反応が起こってしまう体質のようです。
高名なお医者様を何人も呼んで診てもらっても、こんな症例は見たことがないと、首を横に振って帰っていかれました。
お父様もお母様も、そんな僕のことを愛してくださいます。僕は、生まれた時から、周囲の愛に生かされてきました。
でも、公爵家の跡取り息子が臥せりがちというのは、国にとっても、領地にとっても、大きな問題です。
僕の生まれたイェント公爵家は、代々、国で一番の軍勢を抱え、それを率いて、国の安寧を脅かす脅威に立ち向かってきました。
僕のお父様も、実に勇ましく、誇り高き稀代の騎士です。国王陛下の剣、第一の騎士として軍勢を率いるには、誰よりも強くあらねばならないのです。
僕は、そんなイェントの名を背負うには、あまりに弱かった。
騎士として馬に乗り、剣をふるうどころか、アコレードを受ける年齢まで生きていられるかも怪しいと、どのお医者さまにも言われていました。
お母様は、僕を産んだ時に、二度と妊娠できない体になってしまいました。
お父様は、そんなお母様をひたむきに愛しておられます。一夫一妻を尊ぶエライア女神教の敬虔な信者でもいらっしゃいます。
ゆえに、決して第二夫人を迎えることは良しとしませんでした。
そのため、お父様は、イェント公爵家の分家から、僕の代わりに跡取りになってもらうべく、養子をお迎えになるご決断をなさいました。僕が十一歳になったばかりの時でした。
おにいさま……名をアウレールは、僕の二歳年上の、十三歳。
血縁としては、高祖父……つまり、曽祖父様のお父様を同じくする方だそうで、限りなく他人に近い遠縁といったところだと聞きました。
でも、どうしてでしょうか。今日からお前の兄になると言って、お父様が連れていらしたおにいさまは、僕なんかよりもよほど、お父様に似ていらっしゃるように思えました。
お父様は、すれ違った誰もが振り返り、見惚れ、立ち尽くすほどの美丈夫として知られています。
朝日に照らされた大地一面の稲穂のように清々しく、雄大なさまで、戦場で見せる勇猛さとは打って変わり、普段は甘く蕩けるような優しい笑顔をなさるのです。
おにいさまは、そんなお父様の隣に並び立って、全く見劣りしない美貌と、独特のカリスマを纏っていらっしゃるように見えました。
ひと目で特別な存在だと分かる佇まいで、お父様が彼を見出した理由は考えずとも明白でした。
そんなおにいさまに対する、僕の第一印象は、包み隠さず行ってしまうと……怖い、でした。
お父様はきっと、ご自身の放つ存在感に対し、ある程度自覚的でいらっしゃいます。そのため、普段は意識して、表情豊かに、朗らかに振舞っていらっしゃるのだろうと思います。
おにいさまは、お父様と同じような特別な存在感をお持ちであり、なおかつ、呆然としてしまうような優れた美貌もお持ちで、無表情のまま立っていらっしゃると、それだけで異様な雰囲気がありました。
体と同様に心も弱弱しい僕は、おにいさまの鋭い眼光に貫かれ、すっかり萎縮していました。
ですが、お父様は、何も心配はいらない、という顔で僕の頭をひと撫でして、おにいさまを置いて執務にお戻りになってしまったのです。しばらく、気まずい無言が続きました。
そして、何を言えばいいのかと、グルグル悩んでいる間に、みるみる呼吸が苦しくなって、咳が出はじめました。眩暈も起き始めて、血の気が引いていきます。
新しく家族になる義兄と初対面なのに、僕はいつもこうです。苦しさと情けなさで涙が溢れて、止まりませんでした。
「ゲホッ、ごほ、ぜぇ、ひゅう、ごっ、ごめ、なさ……っ」
発作自体はうんざりするくらいいつものことでしたが、おにいさまがいるという今までにない状況がパニックを助長し、頭が真っ白になりました。
嗚咽と咳を繰り返し、初対面の僕はさぞみっともなかったことだろうと思います。でも……おにいさまは、そんな僕の横たわるベッドに駆け寄り、僕に寄り添って、そっと背中を撫でてくださいました。
その手は、あまりに優しくて、温かいものでした。そして、どうしてか、おにいさまに触れられただけで、みるみる発作がおさまっていったのです。
こんなことは初めてでした。ヒリヒリと痛む喉で、声も出せないまま、僕は信じられない思いで顔を上げました。
心配げに揺れるおにいさまの眼差しは、先程までと打って変わって、水面に揺蕩う月の光のように幻想的に思えました。
「深呼吸、できますか」
深呼吸なんてしたら逆効果だと思いましたが、何故か、おにいさまの言う通りにすれば大丈夫だと思えてなりませんでした。
恐る恐る、おにいさまに背中を撫でられたまま、ゆっくり息を吸いこむと、まるで世界が一変したみたいに、頭がすっきりと冴えわたり、体が軽くなりました。
「え……なんで……こんなの、はじめて」
「あなたの体の中で、魔力が暴れている気配がしたので……、ひょい、と」
「ひょい、ですか」
「はい」
「ひょい……すごい……ありがとうございます……」
「いえ……大したことは、何も」
そう言って瞼を伏せて、固く口元を引き結ぶおにいさま。豊かな睫毛がわずかに震えて、あざみのように、つい手を伸ばしたくなるような可憐さでした。
「どんなお医者様も、僕の発作を止めることはできなかったんです。夢みたいです。ありがとうございます……えと、おにい、さま?」
「……あなたは、嫌ではないですか。俺が、公爵家で暮らして、その……」
おにいさまは、そう言って、苦しげに呻きながら俯きました。おにいさまが凍ったような無表情をしていた理由が、何となく分かったような気がしました。
おにいさまはきっと、本当なら公爵家の跡取りのはずだった僕から、その居場所を横取りするのだと、罪悪感を抱いておいででした。
僕が不適格だったばかりに、本当の家族と引き離されて、連れてこられたお立場にありながら、僕の気持ちを慮ってくださるのです。
「僕のことはどうか、お気になさらないでください。成人まで生きていられるかすら定かではない、ただの金食い虫ですから。むしろ、安心しています。おにいさまに来ていただいたからには、公爵家は安泰でしょう」
「あなたのことを、そのように思っている人は、あなたの他にはいません」
「そう、ですね……ごめんなさい」
「公爵閣下は俺に、あなたを守るようにと仰いました。俺は、人生をかけて、そのお言葉を果たすつもりです」
静かな声でしたが、昼下がりの静かな部屋には、とてもよく響きました。僕は、言葉を失って、ただただ、おにいさまの、静謐な覚悟を称えたかんばせに見惚れることしかできませんでした。
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