限界社畜、異世界に連れ去られてよしよしされる

海野ことり

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【10】折原の本音-②

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「んにゃあああッ!」
続けてするのかよとか後ろが拡がって怖いとか言いたいことは沢山あったけど、取り敢えずこれ、恥ずかしいっ!

「しょうた、しょ、たっ!」
手摺に手を付かされて、後ろから出たり入ったり。そこだけ擦れて熱いのが恥ずかしいっ!

「ユキ、可愛い……足、付かなくて、可愛い」
ついてる! 足はついてるの! でも折原の方が足が長いから、後ろから突き上げるから、ずり上がって爪先立ってるだけ! あとひろげないで! 両手で尻肉を掻きわけないで!

「……ユキ、背中、キレイ」
「ふぁぁんっ!」
背中に口付けられて日影の全身が大きく震えた。
普段、自分で触れない背中はとても敏感になっている。そこに口付けを落とされ、啄まれると背中がゾクゾクして止まらない。

「ユキ、由紀彦……」
折原が熱い声で自分の名前を呼ぶ。背中に落ちる汗と、重ねられた大きな手の力強さに、日影の胸が疼く。求められることは嬉しい。

 これまで、死んでるように生きてきた。
 何も見てなかったし、何も感じてなかった。
 あのまま壊れるのを待つだけの日々だった。
 それが――。

「由紀彦、俺のユキ……」
絡みつくような声に心が縛られる。
こんなにも独占欲の強い男だとは思わなかった。

「翔太……」
身体の中から塗り替えられて、日影は身も心も折原のものになる。
初めての恐怖や、変わってしまうことへの不安が溶けて消える。

「翔太……好きだよ。お前が、好きだ」
「……由紀彦」
「俺はお前のものだ」
丸ごと全部自分を捧げるから好きにしていい、と言ったらナカで熱いものが脈打った。
折原はずるりと凶器を引き出し、衝撃に背中を波打たせる日影を再び奥まで刺し貫いた。

「ひぁぁぁっ! ひ……んっ、あんっ……」
日影は泣きながら激しい注挿に耐えた。折原が背中を覆うように抱き締めてきて、何度も好きだと囁いた。好きだ、ごめん、我慢できない、嬉しい、嬉しい!
うわ言のように降ってくる折原の本音が嬉しい。
年下の癖にいつも余裕で、日影は少しだけ弄ばれているような気がしていたから、余裕をなくした折原が嬉しい。

「おま、えの……すき。熱くて、しあわせ」
そっと腹を撫でたらナカで折原のがむくむくと大きくなった。

「なんっ、で……!?」
「由紀彦、これはあなたが悪いよ」
そう言うと、折原は日影が音を上げて許しを乞うても泣いても、手放せずに抱き潰してしまった。

「しまった」
折原は華奢な白い身体に凌辱のあとも生々しい日影を見て、しまったと思う。しまったやり過ぎた。でもまだ抱きたくて渇いてる。
もう一度、今度は正面から抱いて彼の中に入り、ゆるゆると腰を使う。甘く喘ぐ唇に口付けて、舌を吸って、もうヤダって泣くのを宥めながら溶かして――マズイマズイ妄想が止まらない。
折原は雑念を振り払うように頭を振ると、日影をベッドルームに移動させる為に抱き上げた。
不機嫌そうに眉を顰めたのが可愛くて、口付けたらガブリと噛み付かれた。どうやらご機嫌ナナメらしい。
鼻歌など歌い、ベッドに日影を寝かせたら何処からか小さな生き物が這ってきた。
蟹と亀。日影が嬉しそうだから連れてきたけど、ちょっと普通の生き物とは違う気がする。

「まあ、異世界だからね」
ここが元の世界とは違うことは、長く通った折原が一番よくわかっている。
棲んでいるヒトたちも、生き物も、時間も空間も、何もかもが違う。
それでも折原はこの世界が好きだし、日影にも好きになって欲しいと思っている。なんだったら、もう二度と元の世界に帰れなくてもいい。

「俺はさ、今まで元の世界を捨てられなかったけど……今なら、未練もないんだ」
こうして日影を攫ってきた今、すっかり元の世界への執着をなくしている。
親兄弟に慣れた生活の道具、それが何だ? と思っている。

「由紀彦、責任を取ってよね」
そう言って耳元に口付けたら、唸り声を上げたので小さく笑った。
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