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第三章 植物という名の命 石という名の子供
そしてアレックスは少し勇気を出す
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この状況は何なのだろう?
おそらくルーカス、フォルガイア、ジョーンズの3人の頭に浮かんだ疑問は同じ。
目の前には禍々しいオーラを醸し出す王妃。
その手には手紙がある。
そして3人仲良く並ばされている。凸凹トリオ。
「ルーカスちゃん?隣国の王妃の手紙によると、貴方の大事な大事な妹ちゃんに面白半分な婚約の打診があったのかしら?そんな報告私は聞いた覚えがないのですけど?」
王妃の声がぷるぷる震えている。
「は、母上。隠していた訳ではありません。言わなかっただけです。本気ではない打診の件なぞ疲れて忘れていただけです。だいたい私達の、婚約の打診なんかっ、腐るほど今までもあちこちから届いてるではないですか。」
ルーカスがスジは通ってはいるが、苦し紛れの返事をする。フォリーはソワソワしはじめる。
何が始まるの、一体?
と、フォリーはジョーンズに視線を向けるが、ジョーンズも、首を傾げたいような顔をしている。
「手紙にあるけど、ファイアル王妃から数年前打診があって、私がごめんなさいをした事を貴方達は聞かされたのよね?彼女から。今回、面白半分とはいえまた打診されたわけよね?相手の王子がどう思ってるかはともかく、少なくともその母親は諦めきれてないみたいに思うけど?」
「で、でも、母上。私は、こ、断ってますよ?」
フォリーがいい、ジョーンズが
「姫様が断ってる様子は私も見てます。」
と、言い、ルーカスが
「断ったのに何か問題が?それとも?」
と、言うと、王妃は手紙の中の1枚を3人に見せる。その1枚はある場面のデッサン画であった。
姿勢良く佇むルーカスと、その横にはフォリーをお姫様抱っこしているクルー王子
あの時の台本通りに演じた場面。
「王座の間に集まっていた中の侍女の一人が、趣味とはいえ物凄く絵が得意なんですって。プロ級に。
本当に酷いわ!こんな面白くて、じゃなかった、とても可愛いところを私は生で見れなかったなんて!」
「「「は?」」」
3人とも見事な呼吸の一致。
そう、この母は可愛いいもの好きなのだ。
「もう!こうなったら、今度王子を招待して再現してもらうんだから。」
フォリーが猫が毛を逆立てるかのように、ヒーッと後方に下り、ルーカスは
「ちょっと待ってください。母上。怒りのポイントはそこなの?ねぇ、そこなの?!」
と母に詰め寄り、ジョーンズは
「冗談じゃないですよ。また厄介事が起きるのが目に見えてます!しかも何うちの姫さんを他所の王子に必要もないのにわざわざお姫様抱っこなんて!貴方の大事な娘でしょう?!」
*
妻と子供達のやり取りについて、その後子供達から話を聞いた西王は、暫く同じ話が蒸しかえるんだろうなぁとため息をついた。それでなくても最近妻は切れやすい。一体どうしたのか。
そこへ親友の東王からイヤリングに連絡が入る。
びっくりして眼が大きく開く。そしてキラキラしてとても喜びに満ちた顔になる。
「どうしました?父上?何か急に周りに花が飛んでるような顔をされて。」
良い知らせには違いないのだろうが、あまりにハッピーなオーラが父から出てるため、ルーカスが声に出す。
「ふふ。順調に行けばテオに『いもうと』が出来るようだよ?エリーが4ヶ月だってさ。」
「まぁ、素敵!」
ポンっと両手を合わせ、フォリーが喜ぶ。
「それにしても、赤子かぁ・・・うん、うん。良い知らせだ・・・・・うん、うん。あれ?・・・え?」
西王は楽しそうに頷きながら喜んでいたが、そのうち声が小さくなり、右手を自分の口に当て、顔が茹でダコか茹でた海老のように真っ赤になる。
「お館様、どうなさいました?」
ジョーンズが顔を覗き込むような姿勢で声をかける。
「う、うん。さ、さ、最近な。ステラのやつ、やけに怒りっぽくて・・・・・・・いや、でも、えっと、う~んと。でも可能性は・・・。」
父はちらっと娘の方をみる。その様子にフォリーは首を傾げる。
「・・・あのね、フォリーちゃん?
とー様はちょっとお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「お願いですか?」
「う、うん。女同士の方がいいと思うんだ。その、内容にもよるけど、女性の体調に関しては。」
ルーカスがピンときた。
「父上、まさか・・・・・・。」
*
その時間は家族でまったりしていた。ソファーで東王はクッションを抱きしめ、娘かぁと呟きながら悶ており、その横で、そんな父をチラ見しつつ、ディランは紅茶を飲んでいた。
向かい合わせのソファーではアレックスがセステオの宿題をみてあげていた。
王妃は寝室で休んでいた。
ディランのピアスに連絡が入る。
「え、何。そんな事があったの?俺が帰国した後にあっちでフォリーに婚約話?」
セステオの面倒をみていたアレックスの耳がピクっと動くがディランは気付かない。
「へー、お姫様抱っこ。面白い。」
アレックスの動きがぎこちなくなる。
暫く話をし、笑いながら通信を切った後に、セステオの宿題の面倒をみつつもダークなオーラが出てる彼に、ディランはやっと気付く。
やれやれ。何でそんなにフォリーの事になると自信がなくなるんだよ、こいつは。
ディランは心で突っ込みつつアレックスに話しかける。
「ハピアン王女を追い返したという話。どうやって解決したか面白い話を聞いたよ。ファイアル王の台本を元に演じたんだって。ルーカスの立つ横で、クルー王子がフォリーをお姫様抱っこしてお前なんかお呼びじゃないアピールしたんだってさ。アレックス、聞こえた?演技をしたんだって。」
「・・・・・婚約話って、何?」
「向こうの王妃の冗談半分らしいよ。別にクルーが告白したとか希望したとかではないよ。別に俺達も婚約打診の話はいくつもくるだろう。特に我が国が政略より恋愛を選ぶ事を知らない外の国から。」
「・・・・・・そうだね。」
いや、わかってるような返事してるけどお前、何か顔がいつもより怖いぞ。フォリーにラブレターが届いてもいつもそこまで怖い顔してなかったのに。
ディランは再び心の中で突っ込んだ。
*
寝る準備を終え、ベッドにダイブした時、フォリーのピアスに通信が入った。アレックスだった。
「こんばんは。アレックス。どうしたの?」
「フォリー・・・あのね、あと数日で休みが終わるでしょう?」
「うん。それがどうかしたの?」
「・・・暫く一緒に登校しよう。いい?」
「今更改まってどうしたの?小さい頃もよく一緒に通ったじゃない?
でも、一緒にということは、アレックス、暫く西へ来るの?それとも私が東へ?」
2つの王家はどちらの子供達も全部自分の子のように大切にしている。行き来も多いため、どちらの屋敷にも自分の部屋がある。
「俺がそっちへ行くよ。小さい頃は小さい頃の話。改めてとかそんな事はいいんだ。今の俺達が一緒に登校しよう・・・約束だよ。」
「うん。約束ね。おやすみなさい、アレックス。」
「おやすみなさい、フォリー。」
通信を終え、フォリーは呟く。
「・・・何か、焼き餅やくようなこと、私したっけ?」
全く残念なお嬢さんである。
頑張れ、王子様。
おそらくルーカス、フォルガイア、ジョーンズの3人の頭に浮かんだ疑問は同じ。
目の前には禍々しいオーラを醸し出す王妃。
その手には手紙がある。
そして3人仲良く並ばされている。凸凹トリオ。
「ルーカスちゃん?隣国の王妃の手紙によると、貴方の大事な大事な妹ちゃんに面白半分な婚約の打診があったのかしら?そんな報告私は聞いた覚えがないのですけど?」
王妃の声がぷるぷる震えている。
「は、母上。隠していた訳ではありません。言わなかっただけです。本気ではない打診の件なぞ疲れて忘れていただけです。だいたい私達の、婚約の打診なんかっ、腐るほど今までもあちこちから届いてるではないですか。」
ルーカスがスジは通ってはいるが、苦し紛れの返事をする。フォリーはソワソワしはじめる。
何が始まるの、一体?
と、フォリーはジョーンズに視線を向けるが、ジョーンズも、首を傾げたいような顔をしている。
「手紙にあるけど、ファイアル王妃から数年前打診があって、私がごめんなさいをした事を貴方達は聞かされたのよね?彼女から。今回、面白半分とはいえまた打診されたわけよね?相手の王子がどう思ってるかはともかく、少なくともその母親は諦めきれてないみたいに思うけど?」
「で、でも、母上。私は、こ、断ってますよ?」
フォリーがいい、ジョーンズが
「姫様が断ってる様子は私も見てます。」
と、言い、ルーカスが
「断ったのに何か問題が?それとも?」
と、言うと、王妃は手紙の中の1枚を3人に見せる。その1枚はある場面のデッサン画であった。
姿勢良く佇むルーカスと、その横にはフォリーをお姫様抱っこしているクルー王子
あの時の台本通りに演じた場面。
「王座の間に集まっていた中の侍女の一人が、趣味とはいえ物凄く絵が得意なんですって。プロ級に。
本当に酷いわ!こんな面白くて、じゃなかった、とても可愛いところを私は生で見れなかったなんて!」
「「「は?」」」
3人とも見事な呼吸の一致。
そう、この母は可愛いいもの好きなのだ。
「もう!こうなったら、今度王子を招待して再現してもらうんだから。」
フォリーが猫が毛を逆立てるかのように、ヒーッと後方に下り、ルーカスは
「ちょっと待ってください。母上。怒りのポイントはそこなの?ねぇ、そこなの?!」
と母に詰め寄り、ジョーンズは
「冗談じゃないですよ。また厄介事が起きるのが目に見えてます!しかも何うちの姫さんを他所の王子に必要もないのにわざわざお姫様抱っこなんて!貴方の大事な娘でしょう?!」
*
妻と子供達のやり取りについて、その後子供達から話を聞いた西王は、暫く同じ話が蒸しかえるんだろうなぁとため息をついた。それでなくても最近妻は切れやすい。一体どうしたのか。
そこへ親友の東王からイヤリングに連絡が入る。
びっくりして眼が大きく開く。そしてキラキラしてとても喜びに満ちた顔になる。
「どうしました?父上?何か急に周りに花が飛んでるような顔をされて。」
良い知らせには違いないのだろうが、あまりにハッピーなオーラが父から出てるため、ルーカスが声に出す。
「ふふ。順調に行けばテオに『いもうと』が出来るようだよ?エリーが4ヶ月だってさ。」
「まぁ、素敵!」
ポンっと両手を合わせ、フォリーが喜ぶ。
「それにしても、赤子かぁ・・・うん、うん。良い知らせだ・・・・・うん、うん。あれ?・・・え?」
西王は楽しそうに頷きながら喜んでいたが、そのうち声が小さくなり、右手を自分の口に当て、顔が茹でダコか茹でた海老のように真っ赤になる。
「お館様、どうなさいました?」
ジョーンズが顔を覗き込むような姿勢で声をかける。
「う、うん。さ、さ、最近な。ステラのやつ、やけに怒りっぽくて・・・・・・・いや、でも、えっと、う~んと。でも可能性は・・・。」
父はちらっと娘の方をみる。その様子にフォリーは首を傾げる。
「・・・あのね、フォリーちゃん?
とー様はちょっとお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「お願いですか?」
「う、うん。女同士の方がいいと思うんだ。その、内容にもよるけど、女性の体調に関しては。」
ルーカスがピンときた。
「父上、まさか・・・・・・。」
*
その時間は家族でまったりしていた。ソファーで東王はクッションを抱きしめ、娘かぁと呟きながら悶ており、その横で、そんな父をチラ見しつつ、ディランは紅茶を飲んでいた。
向かい合わせのソファーではアレックスがセステオの宿題をみてあげていた。
王妃は寝室で休んでいた。
ディランのピアスに連絡が入る。
「え、何。そんな事があったの?俺が帰国した後にあっちでフォリーに婚約話?」
セステオの面倒をみていたアレックスの耳がピクっと動くがディランは気付かない。
「へー、お姫様抱っこ。面白い。」
アレックスの動きがぎこちなくなる。
暫く話をし、笑いながら通信を切った後に、セステオの宿題の面倒をみつつもダークなオーラが出てる彼に、ディランはやっと気付く。
やれやれ。何でそんなにフォリーの事になると自信がなくなるんだよ、こいつは。
ディランは心で突っ込みつつアレックスに話しかける。
「ハピアン王女を追い返したという話。どうやって解決したか面白い話を聞いたよ。ファイアル王の台本を元に演じたんだって。ルーカスの立つ横で、クルー王子がフォリーをお姫様抱っこしてお前なんかお呼びじゃないアピールしたんだってさ。アレックス、聞こえた?演技をしたんだって。」
「・・・・・婚約話って、何?」
「向こうの王妃の冗談半分らしいよ。別にクルーが告白したとか希望したとかではないよ。別に俺達も婚約打診の話はいくつもくるだろう。特に我が国が政略より恋愛を選ぶ事を知らない外の国から。」
「・・・・・・そうだね。」
いや、わかってるような返事してるけどお前、何か顔がいつもより怖いぞ。フォリーにラブレターが届いてもいつもそこまで怖い顔してなかったのに。
ディランは再び心の中で突っ込んだ。
*
寝る準備を終え、ベッドにダイブした時、フォリーのピアスに通信が入った。アレックスだった。
「こんばんは。アレックス。どうしたの?」
「フォリー・・・あのね、あと数日で休みが終わるでしょう?」
「うん。それがどうかしたの?」
「・・・暫く一緒に登校しよう。いい?」
「今更改まってどうしたの?小さい頃もよく一緒に通ったじゃない?
でも、一緒にということは、アレックス、暫く西へ来るの?それとも私が東へ?」
2つの王家はどちらの子供達も全部自分の子のように大切にしている。行き来も多いため、どちらの屋敷にも自分の部屋がある。
「俺がそっちへ行くよ。小さい頃は小さい頃の話。改めてとかそんな事はいいんだ。今の俺達が一緒に登校しよう・・・約束だよ。」
「うん。約束ね。おやすみなさい、アレックス。」
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頑張れ、王子様。
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