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2章
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――数刻前。
「おらおらおらおらァッ!!」
「ハハハハっ」
ピョンピョンと走り回るノエルを追い、袋とトナカイを振り回し障害物を吹き飛ばしながら変態が爆走する。
「デレァッ!!」
「ほっ」
彼女が横に飛ぶと同時に、風を切るトナカイがコンクリートの柱に突き刺さった。
変態はすれ違いざまに顔面を強引に引き抜き、再度投擲の構えをとる。
「あっ!」
そこで気付いた。
たび重なる重労働に耐え切れなかったトナカイのフォルムは、最早原形すら留めていない事に。
彼はサンタとして恥じる。これではまるで、現代日本の風刺ではないか。
「くっ、トナカイ!殉職いたしましたァッ!!」
「なむ!」
せめて最後は盛大に。
空を駆けろ、と思いを籠められたトナカイは、おもちゃの限界を超え、文字通り壁をぶち破った。
ノエルが続き空を舞い、サンタも続き地を跳ねる。
この時の彼等を目にした者なら、見えただろう。
トナカイが引くソリと、それに乗る本物のサンタクロースが。
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