1 / 9
序章
未曾有の大地震と大津波
しおりを挟むあの日、あの時、未曾有の大地震と大津波が、東ヤマトを、襲った
たくさんの命が、精霊が、土地神が、地球上から、喪われた
予兆は、あった ‼ あったのだが、その予兆は、最悪の予兆であり、世界に、遺された、ただひとつの柱が、喪われる事だった ‼
もともと、世界には、柱が、12本あった
柱は、直径77.7㎞、地殻へ食い込む全長7.77㎞、海面からの高さ3㎞があった
人間の政治的な干渉を受け付けない、世界を存続させる為の柱
柱からは、膨大な魔力が、大気に供給されていた、いわゆる、世界樹としての役割を担っていたのだ ‼
有史以来、人は、幾多数多の命を無闇に、葬ってきた
世界の命が減る、その度に、柱の消失が、為された ‼
どんなに神聖な宗教があったとしても、人は共存共栄という、概念を受け付けなかった
過去数度あった、世界魔法大戦に於いては、1度に2本もの柱が喪われた
幾多数多の予言書が、破滅を唱えた、世紀末には、とうとう柱が、2本に成ってしまった ‼
11番目の柱は、話し合いではなく、テロと鎮圧という、相対する、自己主張する正義により、殺戮が行われた為、喪われた ‼
そもそも、柱とは?
惑星軌道上の反対側に位置する、双子星「テラ」の神々により、贈られし、神の御柱である ‼
テラには、3層世界、地球でいうところの、地獄(魔界)、地界、天界に分かれている ‼
地球上の神々や異世界、魔界といった概念は、この双子星から、もたらされたモノだった ‼
だから、地球上には、神が存在しない、全て、「テラ」へと、帰ったからである ‼
また、エルフやハーフエルフ、ドワーフや妖精も、「テラ」へと、戻り、地球上に残ったのは、精霊と1部の土地神だけだった
「テラ」には、人間という、種族が存在しない ⁉
地球には、遥か太古に、絶対神とか、唯一神とか、呼ばれる神が存在した ‼
神は、自分の姿に似せた、精巧な生体フィギュアを作成し、自我を与え、地球に住まわせた ‼
始めたうちは、神の思惑通り、事が進んだが、数が増えるうちに、利己的になり、排他的になり、分かち合う歓びを忘れていった ‼
ある地域、ある島国においては、近代まで、自然崇拝といった概念から「テラ」の恩恵があり、土地神や精霊が、共存共栄していた
それらも、近代科学(近代化学)の応用によって、戦争という名の、虐殺により、淘汰されようとしていた ‼
その未来を憂いた、「テラ」の神々は、世界樹に機能を似せた、「柱」を土地神や精霊のいる土地に、贈った
だが、大国や紛争地域の国々は、近代魔科学(近代魔化学)を発展させ、更なる、虐殺を企てた ‼
最後に残った、「柱」は、ヤマト(東ヤマト)の太平洋上にあった
ヤマトの西に位置する、半島の北側より、飛来した、魔装弾頭弾は、「柱」に命中し、「柱」は、消失した ‼
その瞬間、その地にあった楔がなくなり、地は轟き、空には轟音が鳴り響き、あの、未曾有の大地震、大津波が発生した ‼
その頃、「テラ」には、喪われた筈の「柱」と共に、土地神や精霊、そして、自然と共に生きる人々が、転移して来た ‼
「テラ」の最高位神官(亜神)である、神葡は、「やはり、地球からは、争いが、なくなりはしないか」と、呟く
神や精霊、土地神を、畏怖の念と敬愛する、人々を「テラ」は、受け入れた
共存共栄出来るうちは、「テラ」で、保護していたいくといったところか?
争い、憎しみ、利己的に殺した場合は、「地球」へと、速やかに、転移する
「テラ」にとって、「地球」は、地獄といった所なのかも知れない⁉
一方、「地球」では、最後の柱が消失した事により、大気に溢れていた、マナが、枯渇した ‼
魔科学の基本燃料たる、マナが枯渇した事により、魔科学で稼働していたモノは、全て、ただのガラクタと化した ‼
人類は、喪って初めて、気付く事が多い生き物である(笑)
各国政府は、半島北側の国へ、制裁を、開始したが、柱は、戻って来る事は、なかった
マナのおかげで、数世紀分、飛躍的に文明が進化した「地球」だったが、化石燃料が枯渇する頃へと、逆戻りした。
「地球」の人類は、「テラ 」に、逆ギレしていた ‼、「何故?アノくらいで‼柱を消すかな?」(攻撃して、我が物にしようとするから)「膨大なマナを、有効活用してたじゃないか?」(人類だけのモノじゃない)「人類は、神を模した偉大な種族だから、全てを支配してもイイはずだ‼」(畏怖と感謝、畏敬の念を忘れたら、自滅は免れない)
荒廃してイク「地球」
それから、数年の時が、過ぎさった
僕は、「荒廃した地球」に、産まれた ‼
本来なら、「テラ」に産まれるはずだったが、取り替えッ子された様だ⁉
物心がつく頃には、父も母も居なくて、東ヤマトの外れにある、取り残された社にて、残ってくれた土地神様と精霊達に囲まれ、暮らしている
俺は、「テラ」に産まれた ‼
本来なら、「荒廃した地球」に産まれるはずだったらしい?取り替えッ子というものか?
争いを好む、俺は、物心がつく頃には、父や母、周囲のモノから、魔界へと、放り出されていた ‼
コレは、取り替えッ子された、ふたりの少年の成長の記録である。
次回へと続く
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる