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Step6 事件発生!思いつきの船旅で大ピンチ!?
収まらない熱
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突然後方にぐらりと傾いたフィレオトールの体。
それを、ノクスが慌てて支える。
「お、おい! しっかりしろ!」
「ごめん…。なんか……安心したら、力が……」
「ああ、そうか……そりゃそうだよな……」
一瞬顔色を青くしたノクスだったが、フィレオトールの安心したという言葉にほっとして息をつく。
とりあえず楽な体勢にさせてやろうと、ノクスはゆっくりとフィレオトールの体をベッドに横たえてやった。
「う……うう…っ」
しかし、フィレオトールの表情は楽そうになるどころか、余計に苦しげになるだけ。
「どうした…?」
こちらの身を案じるようなノクスの声に、フィレオトールは乱れる息の合間にどうにか言葉を返す。
「う…っ。今さら……薬の効果が本格的に……」
気が抜けたら、思い出したように体が異常を訴え出してきた。
心臓がどくどくと脈打って全身に勢いよく血が巡り、問答無用で息が上がる。
頭が熱でぼんやりとしてきて、全身がざわざわと粟立つ感じがする。
仕方ない。
盛られた薬の種類が分からない以上、ここはノクスに頼もう。
そう思ったフィレオトールは、ゆっくりとノクスを見上げた。
「ノクス、お願い。薬……抜いて……」
「………っ!」
一方のノクスは、とっさに息を飲んで固まることに。
潤む瞳に紅潮する頬。
薄く開いた唇から漏れるのは、すでにとろけかけた熱っぽい声。
こんなにも煽情的な表情と仕草でそんなことを言われたら、どぎまぎしてしまうのは自分だけじゃないと思う。
確かに、これはさっさと薬を抜いてやらないとお互いにまずい。
ノクスはそっとフィレオトールの頬に手を添えると、もう一度唇をキスで結んだ。
「んんっ!!」
先ほどのキスとは明らかに異なる感覚に、フィレオトールは大きく目を見開く。
だめだ。
薬のせいで感度がおかしくなっている。
舌と舌が絡むだけで、ありえないほどに体が跳ねる。
気持ちよすぎて意識が飛びそうだ。
「ん! んう…っ……んんんーっ!!」
あまりの快感に耐えきれなくて、フィレオトールは思わずノクスの胸を何度も叩く。
「ん…っ」
艶かしい音を立てて舌が離れていく感触でさえ、震えるほどに強く体を痺れさせた。
「うぅ……ちがうぅ……」
ノクスを見つめるフィレオトールは、そう言って目尻に涙を浮かべた。
それに、ノクスは数度まばたきを。
「え…? だって、薬を抜けって……」
「薬を抜いてって、そういう意味じゃなーい! 聖魔法で薬を浄化してって意味だよーっ!!」
とにかく、これ以上ノクスに触れられたらどうなるか分からない。
そんな危機感からとっさに逃げようとして体を横向きに変えたのだが、その行動が完全に裏目に出てしまった。
「あっ…」
身動ぎした途端に強い電流が走って、フィレオトールは大きく痙攣する。
「あ……う……あ…っ」
今のキスで刺激を受けてしまったからかもしれない。
全身を苛む熱が一気に温度を上げていくのが分かる。
無意識で肩を抱くも、それは余計に自分を追い詰めるだけで……
「やっ……ああっ!」
また襲ってきた快感の信号に脳裏を焼かれ、自分の口から出ていく高い嬌声が聴覚を貫く。
こんな感覚なんか知らない。
服の布が肌とこすれるだけで、寒気のような津波が意識を飲み込むように迫ってくる。
身を包む空気ですら、ビリビリと肌を刺激して快感を生んでしまう。
まさしく、今は全身が性感帯と化してしまっているのだろう。
「ふ……う……」
ぽろぽろと涙を流しながら、フィレオトールは荒い呼吸を繰り返す。
どこもかしこも熱くてたまらない。
意識が朦朧として、理性がどろどろに溶けていく。
もう我慢の限界だ。
早くこの苦しさから解放されたい。
そうじゃないと気が狂ってしまう。
この際、方法なんてなんでもいいから……
目を虚ろにするフィレオトールの手が、そろそろと下腹部に伸びる。
「―――ああっ!!」
熱く反応しているそこに指先が触れると、これまでとは桁違いの衝撃が落雷のように全てを真っ白にする。
それで、身を炙るようなこの快楽がまだ優しい方だったことを痛感した。
今の時点で気が触れてしまいそうなのに、これ以上の刺激を与えたら本当におかしくなってしまう。
使い物にならなくなった思考の片隅でぼんやりとそう思っても、一度触れてしまったそこはより強い刺激を求めて大きく震えるばかり。
そして、体内で暴れ回る熱をどうにかしたい本能は手を動かすことを強要する。
もう、止められないのだ。
「んあっ、あっ―――あああっ!!」
強力な快感は、すぐに臨界点を越える。
「はぁっ……は……あ……」
熱を吐き出した余韻に、切なげな表情で必死に耐えるフィレオトール。
しかし―――
「………ううぅ…っ」
その顔は、すぐにくしゃりと歪んでしまった。
「まだ熱い……何これぇ……」
眉をハの字に下げて、フィレオトールは泣きじゃくりながら身悶える。
全然熱が引いていかないのだ。
楽になったと思えたのも達した後の一時だけで、その余韻が消え去るや否や、体は次の刺激を求めて喘ぎ始める。
「もうやだぁ……」
薬になぶられて震えるフィレオトールを前に……
(おれは今……何を見ているんだ……)
完全に見物人となっているノクスは、真っ赤な顔でだらだらと冷や汗を流していた。
それを、ノクスが慌てて支える。
「お、おい! しっかりしろ!」
「ごめん…。なんか……安心したら、力が……」
「ああ、そうか……そりゃそうだよな……」
一瞬顔色を青くしたノクスだったが、フィレオトールの安心したという言葉にほっとして息をつく。
とりあえず楽な体勢にさせてやろうと、ノクスはゆっくりとフィレオトールの体をベッドに横たえてやった。
「う……うう…っ」
しかし、フィレオトールの表情は楽そうになるどころか、余計に苦しげになるだけ。
「どうした…?」
こちらの身を案じるようなノクスの声に、フィレオトールは乱れる息の合間にどうにか言葉を返す。
「う…っ。今さら……薬の効果が本格的に……」
気が抜けたら、思い出したように体が異常を訴え出してきた。
心臓がどくどくと脈打って全身に勢いよく血が巡り、問答無用で息が上がる。
頭が熱でぼんやりとしてきて、全身がざわざわと粟立つ感じがする。
仕方ない。
盛られた薬の種類が分からない以上、ここはノクスに頼もう。
そう思ったフィレオトールは、ゆっくりとノクスを見上げた。
「ノクス、お願い。薬……抜いて……」
「………っ!」
一方のノクスは、とっさに息を飲んで固まることに。
潤む瞳に紅潮する頬。
薄く開いた唇から漏れるのは、すでにとろけかけた熱っぽい声。
こんなにも煽情的な表情と仕草でそんなことを言われたら、どぎまぎしてしまうのは自分だけじゃないと思う。
確かに、これはさっさと薬を抜いてやらないとお互いにまずい。
ノクスはそっとフィレオトールの頬に手を添えると、もう一度唇をキスで結んだ。
「んんっ!!」
先ほどのキスとは明らかに異なる感覚に、フィレオトールは大きく目を見開く。
だめだ。
薬のせいで感度がおかしくなっている。
舌と舌が絡むだけで、ありえないほどに体が跳ねる。
気持ちよすぎて意識が飛びそうだ。
「ん! んう…っ……んんんーっ!!」
あまりの快感に耐えきれなくて、フィレオトールは思わずノクスの胸を何度も叩く。
「ん…っ」
艶かしい音を立てて舌が離れていく感触でさえ、震えるほどに強く体を痺れさせた。
「うぅ……ちがうぅ……」
ノクスを見つめるフィレオトールは、そう言って目尻に涙を浮かべた。
それに、ノクスは数度まばたきを。
「え…? だって、薬を抜けって……」
「薬を抜いてって、そういう意味じゃなーい! 聖魔法で薬を浄化してって意味だよーっ!!」
とにかく、これ以上ノクスに触れられたらどうなるか分からない。
そんな危機感からとっさに逃げようとして体を横向きに変えたのだが、その行動が完全に裏目に出てしまった。
「あっ…」
身動ぎした途端に強い電流が走って、フィレオトールは大きく痙攣する。
「あ……う……あ…っ」
今のキスで刺激を受けてしまったからかもしれない。
全身を苛む熱が一気に温度を上げていくのが分かる。
無意識で肩を抱くも、それは余計に自分を追い詰めるだけで……
「やっ……ああっ!」
また襲ってきた快感の信号に脳裏を焼かれ、自分の口から出ていく高い嬌声が聴覚を貫く。
こんな感覚なんか知らない。
服の布が肌とこすれるだけで、寒気のような津波が意識を飲み込むように迫ってくる。
身を包む空気ですら、ビリビリと肌を刺激して快感を生んでしまう。
まさしく、今は全身が性感帯と化してしまっているのだろう。
「ふ……う……」
ぽろぽろと涙を流しながら、フィレオトールは荒い呼吸を繰り返す。
どこもかしこも熱くてたまらない。
意識が朦朧として、理性がどろどろに溶けていく。
もう我慢の限界だ。
早くこの苦しさから解放されたい。
そうじゃないと気が狂ってしまう。
この際、方法なんてなんでもいいから……
目を虚ろにするフィレオトールの手が、そろそろと下腹部に伸びる。
「―――ああっ!!」
熱く反応しているそこに指先が触れると、これまでとは桁違いの衝撃が落雷のように全てを真っ白にする。
それで、身を炙るようなこの快楽がまだ優しい方だったことを痛感した。
今の時点で気が触れてしまいそうなのに、これ以上の刺激を与えたら本当におかしくなってしまう。
使い物にならなくなった思考の片隅でぼんやりとそう思っても、一度触れてしまったそこはより強い刺激を求めて大きく震えるばかり。
そして、体内で暴れ回る熱をどうにかしたい本能は手を動かすことを強要する。
もう、止められないのだ。
「んあっ、あっ―――あああっ!!」
強力な快感は、すぐに臨界点を越える。
「はぁっ……は……あ……」
熱を吐き出した余韻に、切なげな表情で必死に耐えるフィレオトール。
しかし―――
「………ううぅ…っ」
その顔は、すぐにくしゃりと歪んでしまった。
「まだ熱い……何これぇ……」
眉をハの字に下げて、フィレオトールは泣きじゃくりながら身悶える。
全然熱が引いていかないのだ。
楽になったと思えたのも達した後の一時だけで、その余韻が消え去るや否や、体は次の刺激を求めて喘ぎ始める。
「もうやだぁ……」
薬になぶられて震えるフィレオトールを前に……
(おれは今……何を見ているんだ……)
完全に見物人となっているノクスは、真っ赤な顔でだらだらと冷や汗を流していた。
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