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第二章:海流に連れられてきたように
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そのぬくもりが伊織さんの体温だと気付いたのは、先ほどまで全身を襲っていた震えが止まってからだった。
すぐそばで聞こえる心臓の音が心地いい。
「大丈夫……?」
「は、はい。わ、私……すみません!」
慌てて身体を離す私を、伊織さんは心配そうに見つめている。
「謝らなくていい。……けれど、いったいどうしたんだ?」
伊織さんの口調が砕けたものになっていて、丁寧な言葉を使う余裕がないぐらいに心配させたんだと思うと申し訳なくなる。
「そ、その……」
なんて言えばいいのだろう。どう言えばごまかせるだろう。
一瞬、そんな考えが頭をよぎった。けれど、そんな思いとは裏腹に、口から出たのはもう思い出したくもないあの日のことだった。
「私……父親を殺したんです」
「……どういう」
伊織さんが言葉に詰まったのがわかった。せっかく優しくしてもらえたのに、もうダメかもしれない。でも、もう止められなかった。
「子どもの頃、お父さんにケーキが食べたいって泣いたことがあって」
あれは、私が9歳、椿が5歳の時だった。お母さんが私と椿に買ってきてくれたイチゴのショートケーキ。それを私は床に落としてしまった。泣いて泣いて泣き止まない私をお父さんが自転車でケーキ屋さんまで連れて行ってくれることになった。
「家を出る時点で雨が降りそうだったのをよく覚えてます。案の定、ケーキ屋さんまであと少しというところで雨が降り出して……。イチゴのケーキを買い直して慌てて家に帰ろうとしました」
小雨だったらよかったんだけれど、思ったよりも強い雨が降ってきて視界が悪くなった。一瞬で地面には水たまりができて……。
「危ない、って思う間もなかったです。気付いたときには私は田んぼの中で泥だらけでした。おとうさっ……、お父さんは……視界の悪さに気を取られたトラックに……ひかれて……」
お父さんは私の目の前ではね飛ばされた。どんどんと血が流れて、雨と混じって辺りを真っ赤に染めていく。自転車のハンドルはあり得ない方向に折れ曲がってるし、はねられた拍子に潰れたイチゴのショートケーキは、ぐじゃぐじゃに潰れて跡形もなかった。
そのあとのことはよく覚えていない。ただ動かないお父さんをたくさんの人が助けている間、ずっと田んぼの中で泥まみれになっていた。私の存在に気付いてくれるまで、ずっと。
「あの日から、泥を見るとお父さんが死んだときのことを思い出してしまって……。さっきは、それで……。すみません」
「いえ……」
カタカタと震える指先を反対の手で握りしめる。今日会ったばかりの人に、どうしてこんな話をしているのか。自分でもよくわからなかった。でも、自然と口が動いていた。今まで、海里にしかこんな話したことなかったのに……。
「だから、こんな形でだけど家から出られてホッとしているところもあるんです」
「どういう……」
「私のせいで――ううん、私がお父さんを殺しちゃったから……お母さんや椿に恨まれても仕方ないから……。そんな二人のそばにいるのが辛かったから……」
二人とも何も言わない。でも、本当はずっと私のことが疎ましかったに違いない。お父さんを殺した私のことが憎くて仕方なかったに違いない。
「そんなこと思ってるわけ……」
「思ってるんです! だって、お父さんが死んだあとお母さん言ってたもん! 『「どうしてあの人が。どうしてケーキなんか。あの日、菫があんなことを言わなければ……!』って! お母さんが夜、仕事に行かなきゃいけなくなったのも、椿が寂しい思いをするようになったのも、全部、全部私のせいなんだから……!」
頬を涙が伝う。私に泣く資格なんかないのに……。
でも、そんな私の頬に伊織さんの指先が触れた。そっと涙を拭うと、伊織さんは私の身体を優しく抱きしめる。
「泣かないで」
伊織さんはまるで幼い子どもに言い聞かせるように、優しく私の背中を撫でながら話した。
「菫は悪くない。お父さんが亡くなったのは、菫のせいなんかじゃない」
「ちが……!」
「少なくとも、僕はそう思う。だから、もう苦しまないで」
伊織さんの優しい言葉が、私の心に染みこんでいく。出会ったばっかりで、私のことなんてなんにも知らないのに……なのにどうして、私が一番欲しかった言葉をくれるの……。
「っ……」
「君のせいじゃない。大丈夫、大丈夫ですから」
顔を上げると、伊織さんが優しく、でも寂しそうに微笑んでいた。その表情が気になって思わず名前を呼んでいた。
「伊織、さん?」
「……菫の話だけ聞いて、自分のことを言わないのは卑怯ですね。僕の母親は、僕を産んだときに死にました」
「え……?」
伊織さんを、産んだときに……?
「元々、身体が強くなかったこともあって、兄を産んだあともう子は作らない方がいいと言われたそうです。ですが、僕ができて――母は産むことを決めたそうです。絶対に大丈夫だから、と。ですが……」
伊織さんは顔を歪める。こんな表情をさせたかったわけじゃないのに……。私は、さっき自分がしてもらったみたいに伊織さんの背中を撫でる。そんな私に、伊織さんはそっと微笑んだ。
「ありがとうございます。……菫は、僕のせいで母が死んだと、そう思いますか?」
「思わない! だって、伊織さんのお母さんはきっとそんなふうに思うことを望んでないと思うもん!」
「はい、僕もそう思います。そう思わせてくれたのは、父や兄がどれだけ母が僕の誕生を心待ちにしていたかを何度も何度も話して聞かせてくれたからだと思います。僕は愛されていたんだと。……菫もそうじゃないですか?」
伊織さんの言葉に、私は何も言えなくなる。私は、どうだっただろう。お母さんが口を開くと、責められてるとばかり思っていたけれど、本当はいったいどういう気持ちで私にお父さんの話をしていたんだろう。わからない。ううん、わかろうとしなかったんだ。自分のせいだと責められていれば、みんなが私を責めるんだと悲劇のヒロインぶって全てを遮断していたんだから。
「…………」
「これ、ちょっと洗ってきますね」
何も言わなくなった私の頭を優しく撫でると、伊織さんは立ち上がり泥だらけになった上着を持って洗面所へと向かった。
そういえば、いつの間にか伊織さんの口調が元に戻ってたな……。そんなことを考えながら窓の外を見ると、まだ雨が降り続いていた。
残された私は、しとしととふる雨の音を聞きながら、お母さんや椿のことを思い出す。本当は、私のことをどう思っていたのか――。もう二度と聞けないかもしれない質問の答えを。
その日の夜、私は伊織さんがかまどや囲炉裏を使って作ってくれたご飯を食べて、伊織さんが出してくれた布団に入った。
ちなみに私が寝ているのは居間で、伊織さんは別の部屋で眠っていた。そちらは普段伊織さんが寝室として使っているようで、最初は自分が今に布団を敷いて私にそこで寝るようにと言っていたのだけれど、さすがにそこまで甘えられないと言うとしぶしぶ予備の布団を渡してくれた。
「っ……」
一人布団に入って目を閉じると、涙が溢れてくる。思い出すのは「あなたのせいじゃないのよ」と寂しそうに微笑むお母さんの顔。それから「お姉ちゃん!」と私を呼ぶ椿の声。どちらもずっと私を責めていると思っていたのに、今になってあれは私のことを心配していたのではないかと思う。
「お母さん……。椿……」
名前を呼ぶと、嗚咽が混じる。ぐしゃぐしゃに濡れた顔を、伊織さんに借りた浴衣のような寝間着の袖で拭うと、ぎゅっと目をつぶった。いつか、もう一度会えたら、ごめんなさいって伝えたい。そんな日が、いつか来るのなら――。
すぐそばで聞こえる心臓の音が心地いい。
「大丈夫……?」
「は、はい。わ、私……すみません!」
慌てて身体を離す私を、伊織さんは心配そうに見つめている。
「謝らなくていい。……けれど、いったいどうしたんだ?」
伊織さんの口調が砕けたものになっていて、丁寧な言葉を使う余裕がないぐらいに心配させたんだと思うと申し訳なくなる。
「そ、その……」
なんて言えばいいのだろう。どう言えばごまかせるだろう。
一瞬、そんな考えが頭をよぎった。けれど、そんな思いとは裏腹に、口から出たのはもう思い出したくもないあの日のことだった。
「私……父親を殺したんです」
「……どういう」
伊織さんが言葉に詰まったのがわかった。せっかく優しくしてもらえたのに、もうダメかもしれない。でも、もう止められなかった。
「子どもの頃、お父さんにケーキが食べたいって泣いたことがあって」
あれは、私が9歳、椿が5歳の時だった。お母さんが私と椿に買ってきてくれたイチゴのショートケーキ。それを私は床に落としてしまった。泣いて泣いて泣き止まない私をお父さんが自転車でケーキ屋さんまで連れて行ってくれることになった。
「家を出る時点で雨が降りそうだったのをよく覚えてます。案の定、ケーキ屋さんまであと少しというところで雨が降り出して……。イチゴのケーキを買い直して慌てて家に帰ろうとしました」
小雨だったらよかったんだけれど、思ったよりも強い雨が降ってきて視界が悪くなった。一瞬で地面には水たまりができて……。
「危ない、って思う間もなかったです。気付いたときには私は田んぼの中で泥だらけでした。おとうさっ……、お父さんは……視界の悪さに気を取られたトラックに……ひかれて……」
お父さんは私の目の前ではね飛ばされた。どんどんと血が流れて、雨と混じって辺りを真っ赤に染めていく。自転車のハンドルはあり得ない方向に折れ曲がってるし、はねられた拍子に潰れたイチゴのショートケーキは、ぐじゃぐじゃに潰れて跡形もなかった。
そのあとのことはよく覚えていない。ただ動かないお父さんをたくさんの人が助けている間、ずっと田んぼの中で泥まみれになっていた。私の存在に気付いてくれるまで、ずっと。
「あの日から、泥を見るとお父さんが死んだときのことを思い出してしまって……。さっきは、それで……。すみません」
「いえ……」
カタカタと震える指先を反対の手で握りしめる。今日会ったばかりの人に、どうしてこんな話をしているのか。自分でもよくわからなかった。でも、自然と口が動いていた。今まで、海里にしかこんな話したことなかったのに……。
「だから、こんな形でだけど家から出られてホッとしているところもあるんです」
「どういう……」
「私のせいで――ううん、私がお父さんを殺しちゃったから……お母さんや椿に恨まれても仕方ないから……。そんな二人のそばにいるのが辛かったから……」
二人とも何も言わない。でも、本当はずっと私のことが疎ましかったに違いない。お父さんを殺した私のことが憎くて仕方なかったに違いない。
「そんなこと思ってるわけ……」
「思ってるんです! だって、お父さんが死んだあとお母さん言ってたもん! 『「どうしてあの人が。どうしてケーキなんか。あの日、菫があんなことを言わなければ……!』って! お母さんが夜、仕事に行かなきゃいけなくなったのも、椿が寂しい思いをするようになったのも、全部、全部私のせいなんだから……!」
頬を涙が伝う。私に泣く資格なんかないのに……。
でも、そんな私の頬に伊織さんの指先が触れた。そっと涙を拭うと、伊織さんは私の身体を優しく抱きしめる。
「泣かないで」
伊織さんはまるで幼い子どもに言い聞かせるように、優しく私の背中を撫でながら話した。
「菫は悪くない。お父さんが亡くなったのは、菫のせいなんかじゃない」
「ちが……!」
「少なくとも、僕はそう思う。だから、もう苦しまないで」
伊織さんの優しい言葉が、私の心に染みこんでいく。出会ったばっかりで、私のことなんてなんにも知らないのに……なのにどうして、私が一番欲しかった言葉をくれるの……。
「っ……」
「君のせいじゃない。大丈夫、大丈夫ですから」
顔を上げると、伊織さんが優しく、でも寂しそうに微笑んでいた。その表情が気になって思わず名前を呼んでいた。
「伊織、さん?」
「……菫の話だけ聞いて、自分のことを言わないのは卑怯ですね。僕の母親は、僕を産んだときに死にました」
「え……?」
伊織さんを、産んだときに……?
「元々、身体が強くなかったこともあって、兄を産んだあともう子は作らない方がいいと言われたそうです。ですが、僕ができて――母は産むことを決めたそうです。絶対に大丈夫だから、と。ですが……」
伊織さんは顔を歪める。こんな表情をさせたかったわけじゃないのに……。私は、さっき自分がしてもらったみたいに伊織さんの背中を撫でる。そんな私に、伊織さんはそっと微笑んだ。
「ありがとうございます。……菫は、僕のせいで母が死んだと、そう思いますか?」
「思わない! だって、伊織さんのお母さんはきっとそんなふうに思うことを望んでないと思うもん!」
「はい、僕もそう思います。そう思わせてくれたのは、父や兄がどれだけ母が僕の誕生を心待ちにしていたかを何度も何度も話して聞かせてくれたからだと思います。僕は愛されていたんだと。……菫もそうじゃないですか?」
伊織さんの言葉に、私は何も言えなくなる。私は、どうだっただろう。お母さんが口を開くと、責められてるとばかり思っていたけれど、本当はいったいどういう気持ちで私にお父さんの話をしていたんだろう。わからない。ううん、わかろうとしなかったんだ。自分のせいだと責められていれば、みんなが私を責めるんだと悲劇のヒロインぶって全てを遮断していたんだから。
「…………」
「これ、ちょっと洗ってきますね」
何も言わなくなった私の頭を優しく撫でると、伊織さんは立ち上がり泥だらけになった上着を持って洗面所へと向かった。
そういえば、いつの間にか伊織さんの口調が元に戻ってたな……。そんなことを考えながら窓の外を見ると、まだ雨が降り続いていた。
残された私は、しとしととふる雨の音を聞きながら、お母さんや椿のことを思い出す。本当は、私のことをどう思っていたのか――。もう二度と聞けないかもしれない質問の答えを。
その日の夜、私は伊織さんがかまどや囲炉裏を使って作ってくれたご飯を食べて、伊織さんが出してくれた布団に入った。
ちなみに私が寝ているのは居間で、伊織さんは別の部屋で眠っていた。そちらは普段伊織さんが寝室として使っているようで、最初は自分が今に布団を敷いて私にそこで寝るようにと言っていたのだけれど、さすがにそこまで甘えられないと言うとしぶしぶ予備の布団を渡してくれた。
「っ……」
一人布団に入って目を閉じると、涙が溢れてくる。思い出すのは「あなたのせいじゃないのよ」と寂しそうに微笑むお母さんの顔。それから「お姉ちゃん!」と私を呼ぶ椿の声。どちらもずっと私を責めていると思っていたのに、今になってあれは私のことを心配していたのではないかと思う。
「お母さん……。椿……」
名前を呼ぶと、嗚咽が混じる。ぐしゃぐしゃに濡れた顔を、伊織さんに借りた浴衣のような寝間着の袖で拭うと、ぎゅっと目をつぶった。いつか、もう一度会えたら、ごめんなさいって伝えたい。そんな日が、いつか来るのなら――。
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