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第20話
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「エリオットだ。君のことはよくレヴァンから聞いている。よろしく頼む」
小さく頭を下げるエリオットを前に、ラザラスはぽかんとした表情を浮かべている。
「……なんつーか、レヴァンって、面食いだったんだなぁ……」
「はぁ!? お前、ルームメイトの恋人に会った第一声がそれかよ!?」
これからどうするかを話し合うために、一度俺たち3人は魔界の廃墟に身を潜めた。これから一体どうなるのかという緊張感を抱えている中で、ラザラスによる気の抜ける会話ばかりが飛び交っていく。
「今俺は2つの感情がせめぎ合っているよ。レヴァンがあんなにも一生懸命手紙を書いてる恋人に会えて感動してる気持ちと、自分への落ち度を嘆く気持ち。いくら魔界の噂話を集めてもレヴァンの恋人らしき情報が出てこないから不思議に思ってたけど、そうか……天使か……盲点だった。ちくしょう、もっと早く気付けばよかった……」
感動しているのか項垂れているのかよくわからないラザラスは置いておいて、エリオットに向き合う。
「なぁ、本当に良かったのか?」
エリオットは変わらず清々しい表情を浮かべている。
「もちろんだ。レヴァンたちをこうして後先考えず巻き込んでしまったことは反省しているが、それよりも長い間溜め込んでいた鬱憤を晴らせてすっきりしている。それに、ただレヴァンを想うだけではなく、こうして行動に移せたのが嬉しい」
「俺たちを巻き込んだのは全然いいんだ。遅かれ早かれこうして何か行動を移す必要があると考えていたし」
「だったら先に俺にも言えよな!?」
不服そうな顔をしたラザラスが唇を尖らせる。
「エリオットが行動に移すって前もってわかってたら、俺もっとすごい幻覚用意できたぜ!? なんであんなしょぼい粉なんか……その場にいた悪魔も天使もみんなびっくりするような幻覚を見せられたのに……」
相変わらず研究バカなラザラスに思わず苦笑する。するとこっそりエリオットがこちらに耳打ちしてきた。
「……なんていうか、想像していた悪魔像と違っていて良い意味でびっくりしているよ」
「ラザラスは『研究者』と『よく喋るバカ』が混ざった珍しい奴なんだ。早く慣れてくれ」
わかったと言うようにエリオットが笑って小さく肩をすくめる。
「んでエリオットさんよ、こっから具体的にどうするかとか考えはあるのかい?」
なぜか場を仕切り出したラザラスに対してエリオットが口を開く。
「そうだな、たしかに考えなしに魔界に来てしまったが、1番の理想としてはせっかく魔界に来ているんだからトップの悪魔長と交渉ができるのが理想だと考えている」
「悪魔長!?」
思ってもなかったデカい名前が聞こえてきて驚く。悪魔長は俺も何度かその姿を見掛けた程度で全く面識はない。最近も上級悪魔に上がった時の式典で壇上にいるのを見たくらいだ。
「そりゃトップから説得できりゃ理想だが、どうやってその話し合いの場を設けるんだ? 俺でも会えるような存在じゃないんだぞ?」
「同期のヘイレンに頼んでみるか?」
ラザラスが吞気な声を上げる。
「ヘイレン……あの真面目そうな奴か?」
「そうそう、魔界のお役所勤めで上層部との会議も多いって言ってたから、頼めば悪魔長まで繋げてくれるんじゃない?」
「そんな簡単にいくか……?」
ラザラスは手に持った端末を操作し、何や電話を掛けている。
「あ、ヘイレン? 今って仕事中? ちょっと出てこれるか? お前の助けが必要でさ、位置情報送るから来てほしいんだ。……報酬? 同期相手にそんなこと言うのは野暮だぜ。あ、でも良い話がある。ここに来ればヘイレンも気になってたあの噂の真相がわかるよ。……まじ助かる! じゃ、位置情報送るわ」
電話を切ったラザラスがこちらにピースサインを向けてきた。
「ヘイレンすぐ来てくれるって!位置情報……あー……もういっそ同期のチャットに送るか。んで全員呼ぼう」
「同期全員!? ここに20人も来たって困るだろ!? てかなんで関係ない奴も呼ぶんだよ」
「ほらほら、三人寄ればなんとやらと人間界でよく言うだろ? こういう困った時は、脳みその数が多ければ多いほどいろんなアイディアが出るって!」
そう聞いた時にはもう俺の端末にも通知が届いていた。
『全員! 今すぐここに集合! あの噂の真相を知るのは誰が1番先か!?』
送られてしまったものは仕方ない、大きなため息を吐いて項垂れる。
「てかこの噂ってなんだ? 俺心当たりないんだけど」
「まぁまぁ、みんなが来ればわかるよ。じゃあエリオットは全員揃った時に出てきてほしいから、レヴァンと一緒にどっかで隠れてて」
盛り上がっている同期とのチャットを横目で眺めながらエリオットと共に物陰に隠れる。フットワークの軽い悪魔らしいと言えばらしいのだが、人間界に出ていた奴もどうやら全速力でこちらに向かっているらしい。しばらくすると誰かが到着したのかラザラス以外の話し声が聞こえ、その談笑はどんどんと大きくなっていった。
「すごい! あっという間に全員集合だ! これが俺たち同期の絆ってやつ!?」
いいぞラザラス、ラザラス引っ込め、どちらの野次も元気よく飛び交っている。
「それじゃ、全員揃ったことだしスーパーゲストをお呼びするぞ! ほら、出てきて?」
ラザラスに促され、エリオットと共に物陰から出る。黒一色の悪魔たちがひしめき合う中で、エリオットの清らかな白さが一層際立っていた。どこか緊張した表情でエリオットが口を開く。
「……上級天使のエリオットと言います。レヴァンの恋人です。その、よろしくお願いします」
エリオットが軽く頭を下げると、それを迎えたのは同期たちの沸き立つような拍手と歓声だった。エリオットも驚いたような表情を浮かべている。
「なぁ、なんでこいつらこんなに盛り上がってるんだ?」
「実は、相手は誰だかわかんないけどあのレヴァンが毎日毎日ラブレターを書いてる……って、同期のみんなに言いふらしちゃったんだよね!」
悪びれる様子もなくラザラスが笑って答える。
「……何やってんだお前は」
「だって、みんなに聞けば真相がわかるかなって思って。そしたら全員知らないっていうからますます気になるでしょ? そんな時にエリオットのお出ましだよ! そりゃ盛り上がるに決まってるだろ!」
見渡すと皆期待に満ちた目で自分とエリオットに視線を向けている。
「レヴァンとはどこで知り合ったの?」
「馴れ初め! 馴れ初め!」
「……あー! もう! 一旦全員黙ってくれ!」
止まらない質問を一度止めると、エリオットが自分から言うというように前に出る。
「みなさんにお願いがあります。私はレヴァンとこれからも一緒に居るため、天使と悪魔の共存を望んでいます。これを悪魔長に話すのが今日の目標です。私が悪魔長と会えるように、どうかみなさんの知恵と力を貸してください」
皆がエリオットを見つめる目はその言葉を肯定するように輝いている。
「もちろん!」
「悪魔長に会おう!」
「この世界も変えてやれ!」
思い思いのあたたかい言葉が飛び交う。
「悪魔長、今日の22時から予定空いてるぞ」
大本命のヘイレンが自分の端末を確認していた。
「本当か!?」
「何度も顔は合わせてるし、俺からの会議依頼だったら予定確保してくれるはず。……えーっと、天界から1名お客様がお見えになってますっと、送信!」
はらはらしながら皆でヘイレンを見つめる。
「おっ! 会議承認された! やっぱ仕事早いな。これで悪魔長に会えるぞ!」
あまりにもとんとん拍子に話が進み過ぎて頭が追い付かない。時計を見ると今は20時を回った頃だ。あと2時間弱で悪魔長に会う、俺はどうすればいい――心臓がばくばく音を立てていると、同期の誰かがエリオットに話し掛けた。
「もう魔界はいろんなところ行った?」
「いえ、まっすぐここに飛んできたので、何も……」
「えー!? じゃあ屋台も見てないの!? 何にも食べてない!?」
「食べてません……」
すると手紙の書き方を教えてくれたセフィリと視線が合う。にっこりと笑ったセフィリは俺とエリオットに声を掛けた。
「じゃあまずは腹ごしらえじゃない? 腹が減っては戦はできないって人間界でもよく言うでしょ? それに、せっかくだからエリオットさんには魔界を好きになってもらいたいな」
「それは願ってもないが、天使の私が魔界をうろつくのは……」
「こんな時のために俺たち同期20人がいるんだろ? 大丈夫だって!」
同期たちが心強く頷く。その笑顔を見るとこれからが大一番の戦いだというのにどこか肩の力が抜けた。
「……そうだな、魔界には美味いもんがいっぱいあるし、悪魔長に会うまでは魔界観光とするか」
エリオットと頷き合うと、こっちこっちと同期たちに腕を引かれてエリオットが連れて行かれていく。
「ラザラス、ありがとな」
エリオットを追い掛ける前に隣にいたラザラスに声を掛ける。正直、自分1人だったらこんなにも物事を前に進めることはできなかった。
「いや、いいって。俺もなんかお前が頑張ってんなぁとはずっと思ってたけど、何してるかよくわかんないし、話してくんないし。でもこうして何を目指して努力してたのかわかってすっきりした。それにきっと俺だけじゃなくて、同期の夢は応援したいって気持ちはみんな同じだ」
拳をグッとこちらに突き出される。
「……変えるんだろ、世界」
「あぁ、もちろん」
自分の拳もコツンと重ね合わせる。エリオットと一緒に世界を変える、でも俺は一人じゃない――そう実感しながら、魔界の夜へと繰り出した。
小さく頭を下げるエリオットを前に、ラザラスはぽかんとした表情を浮かべている。
「……なんつーか、レヴァンって、面食いだったんだなぁ……」
「はぁ!? お前、ルームメイトの恋人に会った第一声がそれかよ!?」
これからどうするかを話し合うために、一度俺たち3人は魔界の廃墟に身を潜めた。これから一体どうなるのかという緊張感を抱えている中で、ラザラスによる気の抜ける会話ばかりが飛び交っていく。
「今俺は2つの感情がせめぎ合っているよ。レヴァンがあんなにも一生懸命手紙を書いてる恋人に会えて感動してる気持ちと、自分への落ち度を嘆く気持ち。いくら魔界の噂話を集めてもレヴァンの恋人らしき情報が出てこないから不思議に思ってたけど、そうか……天使か……盲点だった。ちくしょう、もっと早く気付けばよかった……」
感動しているのか項垂れているのかよくわからないラザラスは置いておいて、エリオットに向き合う。
「なぁ、本当に良かったのか?」
エリオットは変わらず清々しい表情を浮かべている。
「もちろんだ。レヴァンたちをこうして後先考えず巻き込んでしまったことは反省しているが、それよりも長い間溜め込んでいた鬱憤を晴らせてすっきりしている。それに、ただレヴァンを想うだけではなく、こうして行動に移せたのが嬉しい」
「俺たちを巻き込んだのは全然いいんだ。遅かれ早かれこうして何か行動を移す必要があると考えていたし」
「だったら先に俺にも言えよな!?」
不服そうな顔をしたラザラスが唇を尖らせる。
「エリオットが行動に移すって前もってわかってたら、俺もっとすごい幻覚用意できたぜ!? なんであんなしょぼい粉なんか……その場にいた悪魔も天使もみんなびっくりするような幻覚を見せられたのに……」
相変わらず研究バカなラザラスに思わず苦笑する。するとこっそりエリオットがこちらに耳打ちしてきた。
「……なんていうか、想像していた悪魔像と違っていて良い意味でびっくりしているよ」
「ラザラスは『研究者』と『よく喋るバカ』が混ざった珍しい奴なんだ。早く慣れてくれ」
わかったと言うようにエリオットが笑って小さく肩をすくめる。
「んでエリオットさんよ、こっから具体的にどうするかとか考えはあるのかい?」
なぜか場を仕切り出したラザラスに対してエリオットが口を開く。
「そうだな、たしかに考えなしに魔界に来てしまったが、1番の理想としてはせっかく魔界に来ているんだからトップの悪魔長と交渉ができるのが理想だと考えている」
「悪魔長!?」
思ってもなかったデカい名前が聞こえてきて驚く。悪魔長は俺も何度かその姿を見掛けた程度で全く面識はない。最近も上級悪魔に上がった時の式典で壇上にいるのを見たくらいだ。
「そりゃトップから説得できりゃ理想だが、どうやってその話し合いの場を設けるんだ? 俺でも会えるような存在じゃないんだぞ?」
「同期のヘイレンに頼んでみるか?」
ラザラスが吞気な声を上げる。
「ヘイレン……あの真面目そうな奴か?」
「そうそう、魔界のお役所勤めで上層部との会議も多いって言ってたから、頼めば悪魔長まで繋げてくれるんじゃない?」
「そんな簡単にいくか……?」
ラザラスは手に持った端末を操作し、何や電話を掛けている。
「あ、ヘイレン? 今って仕事中? ちょっと出てこれるか? お前の助けが必要でさ、位置情報送るから来てほしいんだ。……報酬? 同期相手にそんなこと言うのは野暮だぜ。あ、でも良い話がある。ここに来ればヘイレンも気になってたあの噂の真相がわかるよ。……まじ助かる! じゃ、位置情報送るわ」
電話を切ったラザラスがこちらにピースサインを向けてきた。
「ヘイレンすぐ来てくれるって!位置情報……あー……もういっそ同期のチャットに送るか。んで全員呼ぼう」
「同期全員!? ここに20人も来たって困るだろ!? てかなんで関係ない奴も呼ぶんだよ」
「ほらほら、三人寄ればなんとやらと人間界でよく言うだろ? こういう困った時は、脳みその数が多ければ多いほどいろんなアイディアが出るって!」
そう聞いた時にはもう俺の端末にも通知が届いていた。
『全員! 今すぐここに集合! あの噂の真相を知るのは誰が1番先か!?』
送られてしまったものは仕方ない、大きなため息を吐いて項垂れる。
「てかこの噂ってなんだ? 俺心当たりないんだけど」
「まぁまぁ、みんなが来ればわかるよ。じゃあエリオットは全員揃った時に出てきてほしいから、レヴァンと一緒にどっかで隠れてて」
盛り上がっている同期とのチャットを横目で眺めながらエリオットと共に物陰に隠れる。フットワークの軽い悪魔らしいと言えばらしいのだが、人間界に出ていた奴もどうやら全速力でこちらに向かっているらしい。しばらくすると誰かが到着したのかラザラス以外の話し声が聞こえ、その談笑はどんどんと大きくなっていった。
「すごい! あっという間に全員集合だ! これが俺たち同期の絆ってやつ!?」
いいぞラザラス、ラザラス引っ込め、どちらの野次も元気よく飛び交っている。
「それじゃ、全員揃ったことだしスーパーゲストをお呼びするぞ! ほら、出てきて?」
ラザラスに促され、エリオットと共に物陰から出る。黒一色の悪魔たちがひしめき合う中で、エリオットの清らかな白さが一層際立っていた。どこか緊張した表情でエリオットが口を開く。
「……上級天使のエリオットと言います。レヴァンの恋人です。その、よろしくお願いします」
エリオットが軽く頭を下げると、それを迎えたのは同期たちの沸き立つような拍手と歓声だった。エリオットも驚いたような表情を浮かべている。
「なぁ、なんでこいつらこんなに盛り上がってるんだ?」
「実は、相手は誰だかわかんないけどあのレヴァンが毎日毎日ラブレターを書いてる……って、同期のみんなに言いふらしちゃったんだよね!」
悪びれる様子もなくラザラスが笑って答える。
「……何やってんだお前は」
「だって、みんなに聞けば真相がわかるかなって思って。そしたら全員知らないっていうからますます気になるでしょ? そんな時にエリオットのお出ましだよ! そりゃ盛り上がるに決まってるだろ!」
見渡すと皆期待に満ちた目で自分とエリオットに視線を向けている。
「レヴァンとはどこで知り合ったの?」
「馴れ初め! 馴れ初め!」
「……あー! もう! 一旦全員黙ってくれ!」
止まらない質問を一度止めると、エリオットが自分から言うというように前に出る。
「みなさんにお願いがあります。私はレヴァンとこれからも一緒に居るため、天使と悪魔の共存を望んでいます。これを悪魔長に話すのが今日の目標です。私が悪魔長と会えるように、どうかみなさんの知恵と力を貸してください」
皆がエリオットを見つめる目はその言葉を肯定するように輝いている。
「もちろん!」
「悪魔長に会おう!」
「この世界も変えてやれ!」
思い思いのあたたかい言葉が飛び交う。
「悪魔長、今日の22時から予定空いてるぞ」
大本命のヘイレンが自分の端末を確認していた。
「本当か!?」
「何度も顔は合わせてるし、俺からの会議依頼だったら予定確保してくれるはず。……えーっと、天界から1名お客様がお見えになってますっと、送信!」
はらはらしながら皆でヘイレンを見つめる。
「おっ! 会議承認された! やっぱ仕事早いな。これで悪魔長に会えるぞ!」
あまりにもとんとん拍子に話が進み過ぎて頭が追い付かない。時計を見ると今は20時を回った頃だ。あと2時間弱で悪魔長に会う、俺はどうすればいい――心臓がばくばく音を立てていると、同期の誰かがエリオットに話し掛けた。
「もう魔界はいろんなところ行った?」
「いえ、まっすぐここに飛んできたので、何も……」
「えー!? じゃあ屋台も見てないの!? 何にも食べてない!?」
「食べてません……」
すると手紙の書き方を教えてくれたセフィリと視線が合う。にっこりと笑ったセフィリは俺とエリオットに声を掛けた。
「じゃあまずは腹ごしらえじゃない? 腹が減っては戦はできないって人間界でもよく言うでしょ? それに、せっかくだからエリオットさんには魔界を好きになってもらいたいな」
「それは願ってもないが、天使の私が魔界をうろつくのは……」
「こんな時のために俺たち同期20人がいるんだろ? 大丈夫だって!」
同期たちが心強く頷く。その笑顔を見るとこれからが大一番の戦いだというのにどこか肩の力が抜けた。
「……そうだな、魔界には美味いもんがいっぱいあるし、悪魔長に会うまでは魔界観光とするか」
エリオットと頷き合うと、こっちこっちと同期たちに腕を引かれてエリオットが連れて行かれていく。
「ラザラス、ありがとな」
エリオットを追い掛ける前に隣にいたラザラスに声を掛ける。正直、自分1人だったらこんなにも物事を前に進めることはできなかった。
「いや、いいって。俺もなんかお前が頑張ってんなぁとはずっと思ってたけど、何してるかよくわかんないし、話してくんないし。でもこうして何を目指して努力してたのかわかってすっきりした。それにきっと俺だけじゃなくて、同期の夢は応援したいって気持ちはみんな同じだ」
拳をグッとこちらに突き出される。
「……変えるんだろ、世界」
「あぁ、もちろん」
自分の拳もコツンと重ね合わせる。エリオットと一緒に世界を変える、でも俺は一人じゃない――そう実感しながら、魔界の夜へと繰り出した。
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