逆行厭われ王太子妃は二度目の人生で幸せを目指す

蜜柑マル

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ハロルドの独白

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「…かなり、荒唐無稽なお話ですね」

「そうだな。ひとつ、俺の話が本当だと確かめる証拠がある」 

「その売女の…子爵家の悪どい家業ですね」

頷いたイーサンは、

「わかりました。明日、もう一度お会いいただけますか」

とだけ告げて消えた。

荒唐無稽、と言いながら裏を取ろうとしてくれるのだろう。優秀な、ジルコニアの嫡男。今度は頼るべき人間を間違えたくない。

「兄上」

イーサンが消えるのを待ち構えていたようにエイサンがやってきた。こいつも変わりないようだな。

「いいですね、王太子になる方は。立派な誕生祝いだ。…ただ一年、先に産まれたというだけで」

「俺は王太子ではないが?決めるのはこれからだし、自分で努力したらいいだろう。うざったいから絡んでくるな。不愉快だし時間の無駄だ」

「…は?」

今まで聞いたこともない俺の辛辣な言葉に、ポカンとバカ面をさらすエイサン。兄としてこいつを導くつもりだったが、こいつの腐った性根など治らない。努力はせず、いいとこばかり持っていこうとする。似た者同士だからこそ、コンラッドと手を組んだのだろう。

「兄上、おめでとうございます」

「あにうえ」

祝いの言葉を述べてくれるクリストファーとリオンに微笑んでみせると、視界の端に歪んだエイサンの顔が写った。
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