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第一章 嫌われ者の少年と帽子の少女
第九話 帽子の下
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とにかく頑張ってみることにしたが、このままがむしゃらに読もうとしても読めたものじゃないだろう。さてどうするか。
少し考えた末に僕はいったんおばさんに相談することにした。前におばさんは学校に通っていたという話を聞いたことがある。もしかしたらどうすればいいか教えてくれるかもしれない。
おばさんはキッチンで夕食の準備に取り掛かろうとしていた。
「ダニー、夕食はまだかかるけど。どうかしたの?」
「実は少し困ってて。マウロさんからもらった本を読もうとしてたんですけど、難しい言葉や言い回しが多くていまいち理解できなくてどうしようかとおばさんに相談にきたんです。」
「ちょっと、本見せてくれる?」
おばさんに言われ、僕は持ってきた本を手渡す。おばさんはしばらく本を開いて読んだ後、僕に返した。
「確かに最初のほうはやけに難しい言葉が多いわね。知らなかったら読むのも一苦労するわ。」
おばさんは少し考えた後、思い出したかのような表情をしてキッチンから出て自分の部屋へ足早に向かった。
僕もあわてて後ろを追いかける。
おばさんは部屋の本棚を漁った後、本棚の奥の方に斜めにして無理やり入れていた一冊を取り出し僕に手渡した。
「これ、ちょっと古いけど私が学生だった時に言語の勉強で使ってた辞典。分からない言葉とかはこれを使って調べるといいわ。」
「おばさん、ありがとうございます。」
「いいのよこれくらい。それにダニーが私たちを頼るなんてめったにないから、その時くらいは力になってあげたいのよ。」
そう言っておばさんはほほ笑んだ。
ーーーーーーー
本をもらってから、数日が経った。最初はあんなに読めないと思っていたが、今はおばさんから借りた辞典の助けもあってすらすらとまでは言えないが順調に読み進められている。
内容がわかるようになってから気が付いたことがある。この本は最初の作者の書き出しだけ意図的かどうかわからないが、難しく書かれているということだ。書き出しに比べて本文は読みやすい文章で書かれていて、本当に同じ人が書いたのかと疑ってしまうほどだった。
「それにしても、まさかここまで集中して読むことになるとは....」
とひとりでに呟く。最初はおじさんたちの期待に応えたいがためというのが主な読む理由になっていたが、いつのまにか内容の面白さにのめり込んでいて先が気になるようになった。
話の内容はこうだ。主人公の男は極度のひねくれもので、滅多に部屋から出ない作家だった。ある日、久々に外に出た男だったが、ひょんなことから出会った一人の女の子と各地を回る旅に出るといったものだ。
マウロさんが僕は絶対気に入ると言っていたが、まさにその通りになった。思えば、僕がマウロさんの行商人としての体験を楽しそうに聞いていたのを見てそう思ったのだろう。
マウロさんが来た日から、変わったことがある。今までよりも勉強に力を入れるようになったことだ。
僕は村より外に出たことがないし、知らないことが多すぎる。以前ならそれでもいいと思っていた。僕の世界はおじさん、おばさん、家、小川、エメット、村。その範囲で完結していたからだ。
でも、マウロさんの話や本を読んだことで自分の世界はちっぽけで、本当はもっと広いことを知った。
賑わう街や月が浮かぶ湖、ずっと雨が降っている山、見たこともない想像もつかないことがたくさんある。
それを知ったからどうしたいとかは、はっきりとしているわけじゃないが、ただ知らないことをもっと知りたい。そう思えるようになった。
ーーー
ほかにも、おじさんから習っていた弓にも力を入れるようになり、新たにおばさんから空いた時間に魔法を教わることにした。
「ダニー、もっと力を入れて引くんだ。こうビューンと。」
「こう、ですか?」
「あー、全然違う。もっとほら、こうだよ。」
相変わらず、おじさんの教え方は酷かった。感覚でなんでもできるおじさんは弓のほかにも、剣での戦い方や体術などを教えてくれるが僕があまり運動神経が良くないのと、教え方がもやっとしているものが多く、なかなか上達しなかった。
「おじさん、弓や剣はまだわかるのですが体術なんて学ぶ必要あるんですか?大体狩りの時に獣相手に体術が使えるとは思えないのですが…。」
弓をしばらく教わった後だ。何度目かの組手でおじさんに飛ばされたり転ばされ、僕は地面に転がったまま仰向けになり文句を言った。
「それは、そのあれだ。何事もできて困ることはないし。」
「狩りのためにやってるんですよね、じゃあそれとこれは関係ないじゃないですか。」
おじさんの曖昧な説明に納得がいかず、まだ僕は不満を口にする。元々そこまで運動神経がいい方ではないので必要以上のことはあんまりしたくない。
「ダニエルは男なんだからある程度は戦えないといざ守る相手ができた時に守れないぞ。」
おじさんはいつも僕が文句や不満を口にするといつもこの言葉をかける。
「いいですよ、どうせ僕はおじさんみたいに運動神経も良くなければ、器用でもないのでそんな相手もできないですよ。」
「あー、すねるなよ、お前にはお前の良いところがあるんだから。それに少しずつだけど上達してるからそこまで気にしなくてもいいぞ。」
「どうせ僕はこれからも上達しないだろうから、将来は運動神経に左右されないような仕事に就いて一人で生きますよ。」
「そう言うなよ、でも驚いた。俺はてっきりダニーは俺と同じ狩人になりたいと思っていたのに。」
「そんな将来のことなんてはっきり考えたことないですよ。でも狩人は僕には無理ですかね。」
「早いうちから結論を出すなよ、まだ子どもなんだからなんでもできるさ。」
おじさんは決まって最後にはそう言って僕の肩を叩く。その言葉はなぜかいつも、落ち込んでいる僕をもう少し頑張ってみようと思わせてくれる。
おばさんに教えてもらっている魔法は弓や体術以上に成長が見られなかった。
「体に血液が巡っているのと同じように、魔力も体の中を流れているというイメージを持って。」
そう言われても、血液が体を流れているのすら実感しにくいのに、もっと目に見えないものを意識するのは難しい。
「魔力のイメージができたらそれを手に持っている杖に流し込んで、杖先からどんなものを出したいのか頭の中に思い浮かべるの。そしてそれをもっと具体的にするために、言葉にするの。」
そういうとおばさんはいつものように杖を構えて、言葉を唱えた。すると杖先から水が出た。
「まぁ、こんな感じ。ダニーもやってみて。」
杖を渡される。
まずは体に流れる魔力をイメージするんだっけ。想像したが、できているのかできていないのかよくわからない。それから、杖にそれを流し込むように....。杖を持つ手に自然と力が入る。そして最後に、出したいものを頭でイメージして言葉にする。
「水よ、その偉大なる恵みを我らにも分け与えたまえ。」
杖を構えて、僕はいつもおばさんが唱えているようにした。....。少し待っても杖からは何も出なかった。しかし体は全力疾走したような疲れが一気に押し寄せ、僕は一旦座り込んだ。
「まだ体に流れてる魔力を上手く捉えられていないのかもね。最初は私もそうだったわよ。」
「魔法ってこんなにも疲れるんですね....」
おばさんはいつも平然とした顔で使っているのでもっと簡単だと思っていた。
手に持った杖を見る。杖は借りた時と全く変わっていなかった。
「これからは毎日、体に魔力が流れるのを意識することね。それができてくるとすぐ使えるようになるわ。」
「わかりました。おばさん、ありがとうございました。それと一つ聞きたいことがあるんですが。」
「なに?」
「前はあれだけ頼んでも、魔法を教えてくれなかったのにどうして急に教えてくれるようになったんですか?」
おばさんはちょっと考えるような表情になって、それから
「うーん、なんでって言われたら難しいけど。ほら、ダニーと珍しく喧嘩した日があったじゃない。それまであなたは私やアルバートの言うことを聞かないことなんてめったに無かったから、私の知らないうちにダニーも成長してるんだなってそう思ったからかな。」
と答えた。おばさんは杖を持つともう一度、僕の目の前で魔法で水を出した。杖の先から出た水は今度はさっきよりも多く、高く上がった。そして僕の頭上に小さな虹を作ったのを覚えている。
ーーー
「んー、」
さっきから同じ姿勢で本を読んでいたので、肩や腰が痛い。それをほぐすように両手を上に思いっきり伸ばす。
「ダニー、あなたそろそろ出かけなくていいの?今日はエメットちゃんと遊ぶ約束してたんじゃないの。」
キッチンの方からおばさんの声が聞こえる。そうだ、あやうく忘れるところだった。猛スピードで机を軽く片付けて、コートを着て慌てて家を出た。
「危うく忘れるところでした、ありがとうございます。おばさん、行ってきます。」
走りながら声をかけたのでおばさんには聞こえなかったかもしれない。小川までの道のりを急ぐ。色々な花や植物が生えていた庭が今では、落ち葉と背の低い草しか生えていない。道端に咲いていた花もいつの間にか枯れている。本格的に季節の移り変わりが始まったのだろう。
小川の橋まで全速力で走ってきたが、エメットはまだ来ていなかった。てっきり彼女を待たせていると思っていたので、少し安堵する。しばらく待ってみる。
走ってきて上がっていた息も落ち着いたが、まだエメットは来なかった。
なにかあったのだろうか。心配になってきたので彼女の家を訪ねてみることにした。
村までの道を歩いて向かう。
今でも、村に入るのはあまり好きではないが、村の人から向けられる視線や陰口には多少慣れた気がする。あいかわらず、村の子供たちは僕やエメットを見ると嫌がらせをしてきたが、そのたび僕らは無視をするか逃げていた。そろそろ飽きて辞めてもらえるといいのだが。
彼女の家までの道で出会えれば良かったが、そんなことはなく僕はエメットの家についた。
家の扉をノックする。少しの沈黙の後、奥の方からバタバタと音がしてドアが開いた。
ドアの前には大きすぎるくらいの帽子を被ったいつもと変わらないエメットが立っていた。
「あ、ダニエルごめん。ちょっとバタバタしてて今行こうとしてたところで。忘れてた訳じゃないんだよ....」
エメットは慌てているのか、話している内容もしどろもどろだった。
「大丈夫、僕も遅れたし待ってないよ。」
おばさんに言われないと約束を忘れていたのはこの際秘密だ。
「今日は忙しい?遊ぶのやめとく?」
忙しいのに無理に誘っては悪いと思って、そう声をかけると、エメットは困ったような複雑な顔をした。行きたいけど、行けないかもといったような感じのように見えた。
「遊びたい、....けど」
彼女は迷っているようだった。その時、彼女の後ろから
「あら、友達?こんなところで話さないで中に入ってもらいなさい。」
と声がした。声がした方に視線を向けると、そこには一人の女性が立っていた。
「おかあさん!」
とエメットが慌てたように女性に近づく。彼女の母親か。
「だめだよ、寝てないと。お医者さんも言ってたでしょ。」
「大丈夫よ、今日はなんだか調子がいいの。」
そういうエメットの母親の顔は生気がなくとても調子がいいようには見えなかった。
「あなたが、ソニアさんとこの子のダニエル君ね。エミーから話は聞いているわ。この子と仲良くしてくれてありがとう。」
そういって彼女の母親は頭を下げた。そんな頭を下げられることは何もしてないし、病人にそんなことをさせるわけにはいかないので慌てて止める。
「そんな、頭を上げてください。僕は別に友達だから仲良くしてるんです。むしろ、こっちが頭を下げたいくらいです。」
「エミーから話は聞いてた通り、いい子ね。安心したわ。」
やっぱり娘が心配だったのだろう、表情が目に見えて和らぐ。
「おかあさん、外でその名前で呼ばないでよ....」
エメットがやや恥ずかしそうな声で呟く。僕は人前で呼ばれる機会があまりなかったからダニーなんて呼ばれてもなんとも思わなかったが、実際エメットの前とかで呼ばれることを考えると恥ずかしいような気がする。今度おばさんたちに言っておこう。
彼女の母親は娘のそんな姿なんて気にも留めず、僕に話を続けた。
「あんまり喜んだりしないこの子がある日、外から嬉しそうに帰ってきてね、どうしたのって聞いたら友達ができたって言うのよ。それからはあなたの話ばっかりで。」
「おかあさん!」
エメットが大きい声で無理やり話を遮った。彼女が大きい声を出すのはめったになかったので驚く。
「はいはい、とにかく仲が良さそうで良かった、ちょっと前に喧嘩したって言って落ち込んでいたから心配してたけど、その様子だともう大丈夫そうね。せっかくだし遊んできなさい。」
「でも、....」
「私の心配をしているならば気にしないでいいわよ。いつも助けてもらってるからね。それでもまだ残るって言うなら、ダニエル君にさっきの続きを話すわよ。」
「あーもう、わかった。じゃあおかあさん行ってきます。」
よっぽど話をされるのが嫌だったのかエメットは僕の手を引っ張って外に出た。そのまま僕もされるがままに外に出る。慌てて振り向きエメットの母親に、
「あ、お邪魔しました。」
と声をかける。
「エメットをよろしくね。」
そう返され、僕は目を見て頷く。僕の返事に安心したのかエメットの母親は扉を閉める前に少しほほ笑んだ。
ーーーーーーー
エメットの家を出てしばらく歩く。どこで遊ぶとかは決めていなかったが自然と足取りは村の外へと向かっていた。
エメットはさっきからかわれたのが嫌だったのか少しむすっとしていた。
「その、エメット、今日はなにする?」
聞きづらかったが、このまま歩き続けるのもどうかと思ったので聞いてみる。
「....どうしようね。..じゃあいつもの小川に行こう。」
よかった、まだ少しあれだったけどいつもの彼女と変わらない。安堵した僕は少しからかってみようと
「そうしようか、エミー。」
と答える。
「...もう、ダニエルからかわないでよ。」
「ごめん、ごめん。」
これ以上、気を悪くさせてまた喧嘩になるのは嫌だったので謝る。
小川はいつもと同じように透き通った綺麗な水が流れていた。
僕たちは小川に着くと手頃な石を拾って、いつものように水切りを始めた。
僕は小さめの石を拾って向こう岸めがけて投げる。
石は少し跳ねた後、川の半分付近で音を立てて沈んだ。始めたころは、川の四分の一にも届かなかったのに、今ではその倍近くまでいくようになった。技術が上がったことと、おじさんとの弓などの練習で筋力がついたのも理由の一つな気がする。
エメットと遊ぶようになってから、小川に来ると必ずと言っていいほどすることがある。
それはどちらが遠くまで石を飛ばせるかだ。これが毎回と言っていいほど接戦になる。彼女は石を跳ねさせるのが上手く、僕の石の倍以上跳ねて水面を走るかのように飛んでいく。
僕たちは何回か投げてみた後、勝負をした。結果、今日は僅差で僕はエメットに敗れた。彼女の投げた石は驚くほどの回数、水面を跳ねて向こう岸の手前まで飛んでいった。これでは勝ってこない。
僕は諦めて、背の低い草が生えている川のそばに座る。
「あれじゃあ、勝てないや。」
「今日はボクの勝ちだね。」
エメットが嬉しそうに言いながら僕の隣に座る。
「あーあ、もっと色々することや行ける場所が多ければなぁ。」
と僕は嘆く。村の中だと遊ぶ場所もすることも限られてくる。僕らはいつも決まってすることがなくなるとこう座って何気ない話をすることが多い。
「村の外ってどんなんだろうね。きっと凄いんだろうけどボクには想像もつかないや。」
「村の外には色んな人が一緒に暮らしていて見たこともないような物がたくさんあるらしいよ。例えば、頂上が見えないほどの山や未来が見える不思議な部族の村とか。」
僕は本を読んで手に入れた知識や先日のマウロさんから聞いた話をあたかも前から知っていたようにエメットに話す。
「そうなんだ!行ってみたいね。」
僕の話す話をエメットは毎回目を輝かせながら聞いてくれる。
不意に強い風が吹く。
エメットはそれまで河原に生えている葉などを眺めていたが、強風で被っている帽子が飛びそうになり、慌てて両手で抑えて深々と被る。
「エメットっていつもその帽子被ってるよね。お気に入りなの?」
帽子に目がいったため、彼女に前から気になっていたことを聞いてみる。
「え、あ、うん。急にどうしたの?」
彼女は少し戸惑ったように答えた。
「いつも被ってるから特別な帽子なのかなって、それに被ってないところ見たことなかったら気になったんだ。」
途端に彼女は黙った。まずい、またやってしまったか。触れてほしくないことを聞いてしまったかも。
「いや、エメットが話したくないならいいんだ。ごめんね、変なこと聞いて。」
慌てて彼女に謝る。それでも彼女は黙ったままだった。
しばらくの沈黙の後、彼女は口を開いた。
「....この帽子はおとうさんのなんだ。」
彼女が自分の父親について話したのはこれが初めてだった。彼女は母親との二人暮らしといっていたので何があったかはわからないが今は一緒にいないのだろう。
「昔おとうさんが被ってたのをおかあさんがくれたんだ。」
「大事な帽子だから被ってるんだね。」
これ以上は聞かなくてもわかる。もしかすると彼女の父親は....。もうこの話題に触れるのはやめようと心に決める。
「....違うんだ、」
彼女は小さな声で僕の考えていたことを否定した。違う?じゃあなんでなんだ。そもそもなんで彼女は自分で話したくないことを続けて話そうとするんだ。様々な考えが頭をよぎって訳がわからなかった。
「....ダニエルは知りたい?」
突然の質問に僕はさらに戸惑った。なんて答えるべきか。知りたいと聞いていいものなのか。少し考えた末に僕は頷いた。
時間にしては一瞬だったと思うが長く感じられた。もう一生このままかと思った時、彼女が帽子に手をかけた。どうするんだ、と見ているだけしかできない僕を尻目に彼女はゆっくりと帽子を取った。
「....え、」
彼女を見て、あまりの驚きで僕は言葉を失った。
彼女がいつも被っている帽子の下、彼女の頭にはツノが二本あった。
少し考えた末に僕はいったんおばさんに相談することにした。前におばさんは学校に通っていたという話を聞いたことがある。もしかしたらどうすればいいか教えてくれるかもしれない。
おばさんはキッチンで夕食の準備に取り掛かろうとしていた。
「ダニー、夕食はまだかかるけど。どうかしたの?」
「実は少し困ってて。マウロさんからもらった本を読もうとしてたんですけど、難しい言葉や言い回しが多くていまいち理解できなくてどうしようかとおばさんに相談にきたんです。」
「ちょっと、本見せてくれる?」
おばさんに言われ、僕は持ってきた本を手渡す。おばさんはしばらく本を開いて読んだ後、僕に返した。
「確かに最初のほうはやけに難しい言葉が多いわね。知らなかったら読むのも一苦労するわ。」
おばさんは少し考えた後、思い出したかのような表情をしてキッチンから出て自分の部屋へ足早に向かった。
僕もあわてて後ろを追いかける。
おばさんは部屋の本棚を漁った後、本棚の奥の方に斜めにして無理やり入れていた一冊を取り出し僕に手渡した。
「これ、ちょっと古いけど私が学生だった時に言語の勉強で使ってた辞典。分からない言葉とかはこれを使って調べるといいわ。」
「おばさん、ありがとうございます。」
「いいのよこれくらい。それにダニーが私たちを頼るなんてめったにないから、その時くらいは力になってあげたいのよ。」
そう言っておばさんはほほ笑んだ。
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本をもらってから、数日が経った。最初はあんなに読めないと思っていたが、今はおばさんから借りた辞典の助けもあってすらすらとまでは言えないが順調に読み進められている。
内容がわかるようになってから気が付いたことがある。この本は最初の作者の書き出しだけ意図的かどうかわからないが、難しく書かれているということだ。書き出しに比べて本文は読みやすい文章で書かれていて、本当に同じ人が書いたのかと疑ってしまうほどだった。
「それにしても、まさかここまで集中して読むことになるとは....」
とひとりでに呟く。最初はおじさんたちの期待に応えたいがためというのが主な読む理由になっていたが、いつのまにか内容の面白さにのめり込んでいて先が気になるようになった。
話の内容はこうだ。主人公の男は極度のひねくれもので、滅多に部屋から出ない作家だった。ある日、久々に外に出た男だったが、ひょんなことから出会った一人の女の子と各地を回る旅に出るといったものだ。
マウロさんが僕は絶対気に入ると言っていたが、まさにその通りになった。思えば、僕がマウロさんの行商人としての体験を楽しそうに聞いていたのを見てそう思ったのだろう。
マウロさんが来た日から、変わったことがある。今までよりも勉強に力を入れるようになったことだ。
僕は村より外に出たことがないし、知らないことが多すぎる。以前ならそれでもいいと思っていた。僕の世界はおじさん、おばさん、家、小川、エメット、村。その範囲で完結していたからだ。
でも、マウロさんの話や本を読んだことで自分の世界はちっぽけで、本当はもっと広いことを知った。
賑わう街や月が浮かぶ湖、ずっと雨が降っている山、見たこともない想像もつかないことがたくさんある。
それを知ったからどうしたいとかは、はっきりとしているわけじゃないが、ただ知らないことをもっと知りたい。そう思えるようになった。
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ほかにも、おじさんから習っていた弓にも力を入れるようになり、新たにおばさんから空いた時間に魔法を教わることにした。
「ダニー、もっと力を入れて引くんだ。こうビューンと。」
「こう、ですか?」
「あー、全然違う。もっとほら、こうだよ。」
相変わらず、おじさんの教え方は酷かった。感覚でなんでもできるおじさんは弓のほかにも、剣での戦い方や体術などを教えてくれるが僕があまり運動神経が良くないのと、教え方がもやっとしているものが多く、なかなか上達しなかった。
「おじさん、弓や剣はまだわかるのですが体術なんて学ぶ必要あるんですか?大体狩りの時に獣相手に体術が使えるとは思えないのですが…。」
弓をしばらく教わった後だ。何度目かの組手でおじさんに飛ばされたり転ばされ、僕は地面に転がったまま仰向けになり文句を言った。
「それは、そのあれだ。何事もできて困ることはないし。」
「狩りのためにやってるんですよね、じゃあそれとこれは関係ないじゃないですか。」
おじさんの曖昧な説明に納得がいかず、まだ僕は不満を口にする。元々そこまで運動神経がいい方ではないので必要以上のことはあんまりしたくない。
「ダニエルは男なんだからある程度は戦えないといざ守る相手ができた時に守れないぞ。」
おじさんはいつも僕が文句や不満を口にするといつもこの言葉をかける。
「いいですよ、どうせ僕はおじさんみたいに運動神経も良くなければ、器用でもないのでそんな相手もできないですよ。」
「あー、すねるなよ、お前にはお前の良いところがあるんだから。それに少しずつだけど上達してるからそこまで気にしなくてもいいぞ。」
「どうせ僕はこれからも上達しないだろうから、将来は運動神経に左右されないような仕事に就いて一人で生きますよ。」
「そう言うなよ、でも驚いた。俺はてっきりダニーは俺と同じ狩人になりたいと思っていたのに。」
「そんな将来のことなんてはっきり考えたことないですよ。でも狩人は僕には無理ですかね。」
「早いうちから結論を出すなよ、まだ子どもなんだからなんでもできるさ。」
おじさんは決まって最後にはそう言って僕の肩を叩く。その言葉はなぜかいつも、落ち込んでいる僕をもう少し頑張ってみようと思わせてくれる。
おばさんに教えてもらっている魔法は弓や体術以上に成長が見られなかった。
「体に血液が巡っているのと同じように、魔力も体の中を流れているというイメージを持って。」
そう言われても、血液が体を流れているのすら実感しにくいのに、もっと目に見えないものを意識するのは難しい。
「魔力のイメージができたらそれを手に持っている杖に流し込んで、杖先からどんなものを出したいのか頭の中に思い浮かべるの。そしてそれをもっと具体的にするために、言葉にするの。」
そういうとおばさんはいつものように杖を構えて、言葉を唱えた。すると杖先から水が出た。
「まぁ、こんな感じ。ダニーもやってみて。」
杖を渡される。
まずは体に流れる魔力をイメージするんだっけ。想像したが、できているのかできていないのかよくわからない。それから、杖にそれを流し込むように....。杖を持つ手に自然と力が入る。そして最後に、出したいものを頭でイメージして言葉にする。
「水よ、その偉大なる恵みを我らにも分け与えたまえ。」
杖を構えて、僕はいつもおばさんが唱えているようにした。....。少し待っても杖からは何も出なかった。しかし体は全力疾走したような疲れが一気に押し寄せ、僕は一旦座り込んだ。
「まだ体に流れてる魔力を上手く捉えられていないのかもね。最初は私もそうだったわよ。」
「魔法ってこんなにも疲れるんですね....」
おばさんはいつも平然とした顔で使っているのでもっと簡単だと思っていた。
手に持った杖を見る。杖は借りた時と全く変わっていなかった。
「これからは毎日、体に魔力が流れるのを意識することね。それができてくるとすぐ使えるようになるわ。」
「わかりました。おばさん、ありがとうございました。それと一つ聞きたいことがあるんですが。」
「なに?」
「前はあれだけ頼んでも、魔法を教えてくれなかったのにどうして急に教えてくれるようになったんですか?」
おばさんはちょっと考えるような表情になって、それから
「うーん、なんでって言われたら難しいけど。ほら、ダニーと珍しく喧嘩した日があったじゃない。それまであなたは私やアルバートの言うことを聞かないことなんてめったに無かったから、私の知らないうちにダニーも成長してるんだなってそう思ったからかな。」
と答えた。おばさんは杖を持つともう一度、僕の目の前で魔法で水を出した。杖の先から出た水は今度はさっきよりも多く、高く上がった。そして僕の頭上に小さな虹を作ったのを覚えている。
ーーー
「んー、」
さっきから同じ姿勢で本を読んでいたので、肩や腰が痛い。それをほぐすように両手を上に思いっきり伸ばす。
「ダニー、あなたそろそろ出かけなくていいの?今日はエメットちゃんと遊ぶ約束してたんじゃないの。」
キッチンの方からおばさんの声が聞こえる。そうだ、あやうく忘れるところだった。猛スピードで机を軽く片付けて、コートを着て慌てて家を出た。
「危うく忘れるところでした、ありがとうございます。おばさん、行ってきます。」
走りながら声をかけたのでおばさんには聞こえなかったかもしれない。小川までの道のりを急ぐ。色々な花や植物が生えていた庭が今では、落ち葉と背の低い草しか生えていない。道端に咲いていた花もいつの間にか枯れている。本格的に季節の移り変わりが始まったのだろう。
小川の橋まで全速力で走ってきたが、エメットはまだ来ていなかった。てっきり彼女を待たせていると思っていたので、少し安堵する。しばらく待ってみる。
走ってきて上がっていた息も落ち着いたが、まだエメットは来なかった。
なにかあったのだろうか。心配になってきたので彼女の家を訪ねてみることにした。
村までの道を歩いて向かう。
今でも、村に入るのはあまり好きではないが、村の人から向けられる視線や陰口には多少慣れた気がする。あいかわらず、村の子供たちは僕やエメットを見ると嫌がらせをしてきたが、そのたび僕らは無視をするか逃げていた。そろそろ飽きて辞めてもらえるといいのだが。
彼女の家までの道で出会えれば良かったが、そんなことはなく僕はエメットの家についた。
家の扉をノックする。少しの沈黙の後、奥の方からバタバタと音がしてドアが開いた。
ドアの前には大きすぎるくらいの帽子を被ったいつもと変わらないエメットが立っていた。
「あ、ダニエルごめん。ちょっとバタバタしてて今行こうとしてたところで。忘れてた訳じゃないんだよ....」
エメットは慌てているのか、話している内容もしどろもどろだった。
「大丈夫、僕も遅れたし待ってないよ。」
おばさんに言われないと約束を忘れていたのはこの際秘密だ。
「今日は忙しい?遊ぶのやめとく?」
忙しいのに無理に誘っては悪いと思って、そう声をかけると、エメットは困ったような複雑な顔をした。行きたいけど、行けないかもといったような感じのように見えた。
「遊びたい、....けど」
彼女は迷っているようだった。その時、彼女の後ろから
「あら、友達?こんなところで話さないで中に入ってもらいなさい。」
と声がした。声がした方に視線を向けると、そこには一人の女性が立っていた。
「おかあさん!」
とエメットが慌てたように女性に近づく。彼女の母親か。
「だめだよ、寝てないと。お医者さんも言ってたでしょ。」
「大丈夫よ、今日はなんだか調子がいいの。」
そういうエメットの母親の顔は生気がなくとても調子がいいようには見えなかった。
「あなたが、ソニアさんとこの子のダニエル君ね。エミーから話は聞いているわ。この子と仲良くしてくれてありがとう。」
そういって彼女の母親は頭を下げた。そんな頭を下げられることは何もしてないし、病人にそんなことをさせるわけにはいかないので慌てて止める。
「そんな、頭を上げてください。僕は別に友達だから仲良くしてるんです。むしろ、こっちが頭を下げたいくらいです。」
「エミーから話は聞いてた通り、いい子ね。安心したわ。」
やっぱり娘が心配だったのだろう、表情が目に見えて和らぐ。
「おかあさん、外でその名前で呼ばないでよ....」
エメットがやや恥ずかしそうな声で呟く。僕は人前で呼ばれる機会があまりなかったからダニーなんて呼ばれてもなんとも思わなかったが、実際エメットの前とかで呼ばれることを考えると恥ずかしいような気がする。今度おばさんたちに言っておこう。
彼女の母親は娘のそんな姿なんて気にも留めず、僕に話を続けた。
「あんまり喜んだりしないこの子がある日、外から嬉しそうに帰ってきてね、どうしたのって聞いたら友達ができたって言うのよ。それからはあなたの話ばっかりで。」
「おかあさん!」
エメットが大きい声で無理やり話を遮った。彼女が大きい声を出すのはめったになかったので驚く。
「はいはい、とにかく仲が良さそうで良かった、ちょっと前に喧嘩したって言って落ち込んでいたから心配してたけど、その様子だともう大丈夫そうね。せっかくだし遊んできなさい。」
「でも、....」
「私の心配をしているならば気にしないでいいわよ。いつも助けてもらってるからね。それでもまだ残るって言うなら、ダニエル君にさっきの続きを話すわよ。」
「あーもう、わかった。じゃあおかあさん行ってきます。」
よっぽど話をされるのが嫌だったのかエメットは僕の手を引っ張って外に出た。そのまま僕もされるがままに外に出る。慌てて振り向きエメットの母親に、
「あ、お邪魔しました。」
と声をかける。
「エメットをよろしくね。」
そう返され、僕は目を見て頷く。僕の返事に安心したのかエメットの母親は扉を閉める前に少しほほ笑んだ。
ーーーーーーー
エメットの家を出てしばらく歩く。どこで遊ぶとかは決めていなかったが自然と足取りは村の外へと向かっていた。
エメットはさっきからかわれたのが嫌だったのか少しむすっとしていた。
「その、エメット、今日はなにする?」
聞きづらかったが、このまま歩き続けるのもどうかと思ったので聞いてみる。
「....どうしようね。..じゃあいつもの小川に行こう。」
よかった、まだ少しあれだったけどいつもの彼女と変わらない。安堵した僕は少しからかってみようと
「そうしようか、エミー。」
と答える。
「...もう、ダニエルからかわないでよ。」
「ごめん、ごめん。」
これ以上、気を悪くさせてまた喧嘩になるのは嫌だったので謝る。
小川はいつもと同じように透き通った綺麗な水が流れていた。
僕たちは小川に着くと手頃な石を拾って、いつものように水切りを始めた。
僕は小さめの石を拾って向こう岸めがけて投げる。
石は少し跳ねた後、川の半分付近で音を立てて沈んだ。始めたころは、川の四分の一にも届かなかったのに、今ではその倍近くまでいくようになった。技術が上がったことと、おじさんとの弓などの練習で筋力がついたのも理由の一つな気がする。
エメットと遊ぶようになってから、小川に来ると必ずと言っていいほどすることがある。
それはどちらが遠くまで石を飛ばせるかだ。これが毎回と言っていいほど接戦になる。彼女は石を跳ねさせるのが上手く、僕の石の倍以上跳ねて水面を走るかのように飛んでいく。
僕たちは何回か投げてみた後、勝負をした。結果、今日は僅差で僕はエメットに敗れた。彼女の投げた石は驚くほどの回数、水面を跳ねて向こう岸の手前まで飛んでいった。これでは勝ってこない。
僕は諦めて、背の低い草が生えている川のそばに座る。
「あれじゃあ、勝てないや。」
「今日はボクの勝ちだね。」
エメットが嬉しそうに言いながら僕の隣に座る。
「あーあ、もっと色々することや行ける場所が多ければなぁ。」
と僕は嘆く。村の中だと遊ぶ場所もすることも限られてくる。僕らはいつも決まってすることがなくなるとこう座って何気ない話をすることが多い。
「村の外ってどんなんだろうね。きっと凄いんだろうけどボクには想像もつかないや。」
「村の外には色んな人が一緒に暮らしていて見たこともないような物がたくさんあるらしいよ。例えば、頂上が見えないほどの山や未来が見える不思議な部族の村とか。」
僕は本を読んで手に入れた知識や先日のマウロさんから聞いた話をあたかも前から知っていたようにエメットに話す。
「そうなんだ!行ってみたいね。」
僕の話す話をエメットは毎回目を輝かせながら聞いてくれる。
不意に強い風が吹く。
エメットはそれまで河原に生えている葉などを眺めていたが、強風で被っている帽子が飛びそうになり、慌てて両手で抑えて深々と被る。
「エメットっていつもその帽子被ってるよね。お気に入りなの?」
帽子に目がいったため、彼女に前から気になっていたことを聞いてみる。
「え、あ、うん。急にどうしたの?」
彼女は少し戸惑ったように答えた。
「いつも被ってるから特別な帽子なのかなって、それに被ってないところ見たことなかったら気になったんだ。」
途端に彼女は黙った。まずい、またやってしまったか。触れてほしくないことを聞いてしまったかも。
「いや、エメットが話したくないならいいんだ。ごめんね、変なこと聞いて。」
慌てて彼女に謝る。それでも彼女は黙ったままだった。
しばらくの沈黙の後、彼女は口を開いた。
「....この帽子はおとうさんのなんだ。」
彼女が自分の父親について話したのはこれが初めてだった。彼女は母親との二人暮らしといっていたので何があったかはわからないが今は一緒にいないのだろう。
「昔おとうさんが被ってたのをおかあさんがくれたんだ。」
「大事な帽子だから被ってるんだね。」
これ以上は聞かなくてもわかる。もしかすると彼女の父親は....。もうこの話題に触れるのはやめようと心に決める。
「....違うんだ、」
彼女は小さな声で僕の考えていたことを否定した。違う?じゃあなんでなんだ。そもそもなんで彼女は自分で話したくないことを続けて話そうとするんだ。様々な考えが頭をよぎって訳がわからなかった。
「....ダニエルは知りたい?」
突然の質問に僕はさらに戸惑った。なんて答えるべきか。知りたいと聞いていいものなのか。少し考えた末に僕は頷いた。
時間にしては一瞬だったと思うが長く感じられた。もう一生このままかと思った時、彼女が帽子に手をかけた。どうするんだ、と見ているだけしかできない僕を尻目に彼女はゆっくりと帽子を取った。
「....え、」
彼女を見て、あまりの驚きで僕は言葉を失った。
彼女がいつも被っている帽子の下、彼女の頭にはツノが二本あった。
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