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映画館前で待ち合わせ
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「ユカリの初めてが見れて嬉しかったよ。」
あのレストランでカズトが私にそう言ってから1週間経った。
1週間前の私は結局のところ、カズトのペースにのまれて初めての高級レストランでとても緊張していた気がする。
これが大人の余裕かとカズトを思い出す度に思う。
だけど私にはわかる
きっとカズトがあんなにも余裕があるのはいろんな女と遊んできたからだろう。
そうじゃないとカズトがあんなにも女慣れしていたり、手際よくことを進められるわけがない。
「(きっとカズトから見た私はただの大学生なんだろうな。)」
ふいにそう思った。
カズトと一緒にいる時、私はとてもドキドキしてしまって冷静な気持ちにあまりなれない。
だけどこうしてカズトから離れていると少しだけ気持ちが整理される。
そういった整理からできた余裕みたいなものがどうやら私を客観視させようとするらしい。
「(多分、きっと、カズトから見た私はただの大学生。)」
何度もそう思った。
だけどそう思う度になぜかため息が出る。
別に不満もないし、不安もない。
しかし、私はカズトと会うと彼の存在の大きさに圧倒されてしまうのだ。
だからつまり、そういう自分が少し情けなく感じて溜め息が出てしまう。
まだ社会人経験のない大学生がカズトを超えようなんて難しい話なのは分かっている。
だけどその時の私にとってカズトの存在がどうしても大きく感じてしまったのだ。
「…カズトからメールだ。」
噂をすればという感じでカズトからメールがきていた。
内容は映画に一緒に行こうというものだ。
私は即座に二つ返事をし、予定表に映画館と書いた。
「やっぱりカズトは積極的だな…。本当、遊び慣れているって感じ。」
私はふとそんなことを思いながら眠りについた。
そしてそれから数日後、カズトと映画に行く日になり、私は準備をする。
その日の化粧はとても気合が入っていた。
それは少しでも大人っぽく見られたいという私の見栄のようなものから生まれた化粧だ。
服装だって少し大人っぽくした。
きっとそれは私がカズトに見劣りしないようにするためだったに違いない。
「ユカリ!こっち!」
待ち合わせ場所にはすでにカズトがいた。
前よりもちょっとラフな格好をしているカズトを見てなんだかなと思う私。
これじゃ、まるで私だけが気合を入れてきたみたいな感じになると思ったからだ。
私がそうやって口を尖らせそうになっているとカズトは私の手をスルリとすくい、握ってきた。
流れるような動きで手を繋いでくるあたり、やっぱりカズトは遊び人のようだ。
カズトは私がそう思っているとも知らずに笑顔を浮かべていた。
あのレストランでカズトが私にそう言ってから1週間経った。
1週間前の私は結局のところ、カズトのペースにのまれて初めての高級レストランでとても緊張していた気がする。
これが大人の余裕かとカズトを思い出す度に思う。
だけど私にはわかる
きっとカズトがあんなにも余裕があるのはいろんな女と遊んできたからだろう。
そうじゃないとカズトがあんなにも女慣れしていたり、手際よくことを進められるわけがない。
「(きっとカズトから見た私はただの大学生なんだろうな。)」
ふいにそう思った。
カズトと一緒にいる時、私はとてもドキドキしてしまって冷静な気持ちにあまりなれない。
だけどこうしてカズトから離れていると少しだけ気持ちが整理される。
そういった整理からできた余裕みたいなものがどうやら私を客観視させようとするらしい。
「(多分、きっと、カズトから見た私はただの大学生。)」
何度もそう思った。
だけどそう思う度になぜかため息が出る。
別に不満もないし、不安もない。
しかし、私はカズトと会うと彼の存在の大きさに圧倒されてしまうのだ。
だからつまり、そういう自分が少し情けなく感じて溜め息が出てしまう。
まだ社会人経験のない大学生がカズトを超えようなんて難しい話なのは分かっている。
だけどその時の私にとってカズトの存在がどうしても大きく感じてしまったのだ。
「…カズトからメールだ。」
噂をすればという感じでカズトからメールがきていた。
内容は映画に一緒に行こうというものだ。
私は即座に二つ返事をし、予定表に映画館と書いた。
「やっぱりカズトは積極的だな…。本当、遊び慣れているって感じ。」
私はふとそんなことを思いながら眠りについた。
そしてそれから数日後、カズトと映画に行く日になり、私は準備をする。
その日の化粧はとても気合が入っていた。
それは少しでも大人っぽく見られたいという私の見栄のようなものから生まれた化粧だ。
服装だって少し大人っぽくした。
きっとそれは私がカズトに見劣りしないようにするためだったに違いない。
「ユカリ!こっち!」
待ち合わせ場所にはすでにカズトがいた。
前よりもちょっとラフな格好をしているカズトを見てなんだかなと思う私。
これじゃ、まるで私だけが気合を入れてきたみたいな感じになると思ったからだ。
私がそうやって口を尖らせそうになっているとカズトは私の手をスルリとすくい、握ってきた。
流れるような動きで手を繋いでくるあたり、やっぱりカズトは遊び人のようだ。
カズトは私がそう思っているとも知らずに笑顔を浮かべていた。
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