☆☆☆ （短編集）

サイコパスの夢

ぼんやりと霧がかかった空間に、ノアルの首を締める力もなく鼻口から血を流しノアルのドレスを汚して死ぬガーネットの姿が見えた。


行かなきゃ……


「ガーネット様は私の獲物でございました。が、このような結果になってしまったのであれば等価の対価を頂きたい所存でございます。等価の対価……其れはこの世にノアル様以外に存在しません。
最後に私を見て死ぬのでございます。ノアル様……あなた様は私が長年服して参りましたお方でございます。此れ以上の血はごさいませぬ。此れ以上の目はごさいませぬ。此れ以上のお命は……あなた様ご自身の血をあなた様に見せてさしあげまする」


あぁ……夢だったのね……うたた寝してしまったのね…私がノアル様をこの手で……うふふ……でも、ガーネット様は渡しませぬ。

ノアル様……邪魔をしないでください……でなければノアル様から先に……私がきちんとガーネット様を手に入れる為に……


頬が内面から輝く。水辺に咲く花のように可憐な面立ちに潜む狂気。誰も気づかない其の危うさが、サディを儚い花のように息づかせている。



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『おネエ、ダンジョンでポールダンス』の一場面です。狂気に駆られた登場人物が入り乱れています。是非、ご一読くださいね。
あ、此の場面の焼き直しを「狂人の恋」という自作品に二次作として修正使用しています。こういう時に使うのかな、テヘペロって……