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25 王子
しおりを挟む(そうか、休校期間は会えないわけか)
寂しいな。
(ひひひ、明日も溺愛宜しくね)
(朝ラインのこと)
チョコちゃんは溺愛されることに憧れている。
(うん。勉強も教えてくれるって)
(良いよ。何が知りたい)
(英語。いつか、ハリウッドに行くんだ。メーキャップアーティストになって)
(素晴らしい。素敵な夢だね)
(嘘だよん。なれたらいいなって軽い夢さ)
ここら辺がチョコちゃんは消極的だ。
(応援するよ。絶対なれるよ)
なろうと思う者に神は微笑むとかなんとか、励ましてあげたい気持ちだけど、神のことはよく知らない。
(なれたらさ、ハリウッドまで追いかけて来てね)
(え、追いかけるの)
また何という未来を……
(そう、溺愛するの。れずびあんの溺愛。世界中でチョコひとりだけを。休校中の間だけでもそういうことにしておこうよ)
なんだ、暫くの間か。
(面白いストーリーだね。僕はチョコちゃんとだけレズビアンで溺愛してハリウッドまで追いかけるのか。わははは、国際的なストーリー。凄い)
(チートも考えよう。二人の間だけで通用するチート)
(わかった。僕のラインで英語の成績が上がるチート。夜もメールするから夜までに一年生の三学期の最後のページを音読していて)
(音読……)
(アメリカ人は子供でも英語がしゃべれる。言葉はまず、耳から覚えるんだ。そして文字を覚えて文章にする。喋れる人は、文法を間違えたりしないよ。スペルを間違ってもね)
(成る程ぉぉぉ。波流様ぁぁ、カッコいいっ。チョコは卒倒寸前です)
まさか。本当に大袈裟だ。マンガみたい。
(チョコちゃんだけだよ、誉めてくれるのは。じゃあ、音読してね)
(できなかったら)
(二学期の頭からでも良いよ。できるところまで音読して、毎晩僕にライン電話で聞かせて)
(ひえええ、お許しを……王子様ぁぁ)
(レズビアンは王子様なの)
(不登校の王子様ってニックネーム知らないの)
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