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26 溺愛王子
しおりを挟む王子様の役をやりたいと思ったことはあったけど、まさか不登校になってから王子の称号を頂くとは思いもよらなかった。
(そうか、やっと僕が男だとわかってくれたんだ)
(しまった。波流君を誰にもとられたくない。教えなければ良かった)
(大丈夫。誰も取らないから。チョコちゃん以外友達いないし、毎日のルーティングは勉強と草むしり。寂しいものだよ)
(勉強するところが凄い)
ははは、当たり前のことを誉めてくれる。
(チョコちゃんと友達になったから、なんだか中学生らしい気分)
(れずびあんだけどね)
(だね。れずびあん気分も悪くはないか。大人が聞いたらひっくり返えるけど)
(大人は直ぐにエッチな妄想するから)
本当だ。
(ははは、チョコちゃんが刺激的だから。れずびあんとか画像チューとか、溺愛してハリウッドまで追いかけてとか)
僕も最初はびっくりした。今は面白がれる。ちっともエッチな気分ではなくて、明るく楽しめる。言葉は魔法だ。
(リアルと真逆だけどね。楽しまなきゃ損だ)
チョコちゃんは母子家庭でチョコちゃんママは夜仕事だから寂しく育っだんだんろうな。
(十分楽しませてもらっているよ。学校再開したら登校するつもりだ。チョコちゃんのおかげだよ)
(うわあ、もう、チョコだけの波流君ではなくなる。チョコはそんなに励ましたつもりはないのに)
(そんなことないよ。れずびあんはチョコちゃんとだけだから)
僕は何を言っているんだろう……
でも、チョコちゃんとだけってのは事実だ。本物のれずびあんではないから『事実』って笑えるけどね。
ドハマリ……
(チョコは朝から鼻血切れだ。もう出しきった)
これがいつか恋とかに発展したら、本当にハリウッドまで追いかけて行くのだろうか……
今はまだ考えられない。やっぱり、僕らは子供で世界は広い。
(僕たちの先は長いんだから鼻血は大事にして)
(溺愛王子様にチョコはメロメロ……)
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