中学生溺愛王子はお化粧男子 777文字小説

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

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33 シャンパンシャワー

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(きゃああ。萌える。もうダメ。チョコはお金持ちになって波流君の為にシャンパンシャワーをする)

(何、それ)

(マンガとか読まないの。ホストクラブではシャンパンシャワーをするんだって)

マンガか……
読みたいものはあるんだけれど、鬼滅の刃……

(へえ……あんまり興味なかったけど、凄い世界だね。野球ではやるよね、ビールで)

外出した時に何で本屋まで行ってみなかっんだろう、マンガ買いに。

(あれとは違うよ。ピラミッドに積んだカクテルグラスのてっぺんからシャンパン注ぐやつ)

(あ、テレビで見た。あれか)

(ふふ、ナンバーワンや。わての力でナンバーワンにしたるさかい)

(チョコちゃん、今は何になってるの)

(今はホストクラブの上客のつもり)

(お母さんがひっくり返えるよ)

ああ、つまらない返しをしちゃったな。

(んだね。地球がひっくり返える前に親がひっくり返える)

チョコちゃん、以外に真面目。

(僕はホストにはならないよ。向いていないから)

(ええっ。波流君がむいていなかったら誰もなれないよ。でも、チョコもホストにはなってほしくない)

可愛い。

げ……ヤバい。 

本当に可愛いと思ってしまった。

(ならないよ。僕はチョコちゃんだけ溺愛するから)

ごっこが抜けたな……
正確には溺愛ごっこだ。
本気じゃない。

(きゃあああ、萌え燃えしてたまらん。もう、眠れない。ああ、今だけとは知っていても嬉しすぎる)

(チョコ姫が喜んでくれるなら僕も嬉しい)

容易く喜んでくれるから、僕も調子に乗れる。チョコちゃんは喜び上手。

(ああ、でも私だけの波流君のままでいられるのは、コマルナ休学が終わるまでだね。溺愛ごっこも終わるのか。寂しい)

(どうして終わるの。僕はその予定はなかったけど)

(波流君も学校で忙しくなるからさ)

(チョコちゃんは忙しくなるのか)

(うん、実は野球部だから)

(甲子園目指しているとか)

(波流君と一緒なら)


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