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46 現実だから怖い
しおりを挟むチョコちゃんはジェイフラに行ったらしい。いつもは空席を待たされるけれど、今日はガランとしていたんだって。
それからアパートの前まで送ってもらったと、寝る前にメールがきた。
(お父さんにどんな中学生だったか聞いてみた。普通のって言うけど、昭和の普通の中学生ってピンとこない)
(昭和か。そういえばうちの両親も昭和の人だ)
どんな中学生だったのだろう。
(親も中学生だったんだね)
感慨深げだ。
(信じ難いけどね)
(ふふ、当時、もしもジェイフラがあっても滅多に入れなかっただろうって)
小遣いの問題か。僕は一年分貯金している。
(チョコちゃん、ジェイフラ好きなの)
(うん、ドリンクバーがね)
(今度、一緒に行こうか)
もう少しで目的の自転車が買えるんだけど。
(わお。良いの)
(良いよ)
(カリナに見られたから、一緒に出歩いたら噂を証明することになるかも)
(チョコちゃんとなら証明しても良いよ)
(ひえええ。滅相もない)
またマイナス思考が始まった。
(何で)
(全校女子からココナッツ投げられる)
ココナッツ……うちのガッコの女子って、ココナッツ投げるのか……
(木の上から……猿か。ははは)
(あれ、ココナッツって言わない。爆弾のこと)
(パイナップル弾のことか。あははは)
(そう、それそれ)
(猿が木の上からココナッツ投げるのかと思った。わははは。面白い間違い。ココナッツ投げられたら金持ちだ。売って稼ごう)
(パイナップルだから無理だった)
(良いよ、チョコちゃんとなら)
(ああ、溺愛。チョコはパイナップルでもココナッツでも何を投げられても良い)
きゅんとする。
でも、何と言って良いのかわからない。
(レズビアンごっこしたい……)
(波流君、チョコは怖いよ)
(僕が怖いの)
(違う。モーソーじゃなくて現実だから)
妄想なら怖くないって……現実の何を恐れているの、チョコちゃん。
(僕は今でもハグしたい)
(私も)
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