中学生溺愛王子はお化粧男子 777文字小説

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

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46 現実だから怖い

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チョコちゃんはジェイフラに行ったらしい。いつもは空席を待たされるけれど、今日はガランとしていたんだって。

それからアパートの前まで送ってもらったと、寝る前にメールがきた。

(お父さんにどんな中学生だったか聞いてみた。普通のって言うけど、昭和の普通の中学生ってピンとこない)

(昭和か。そういえばうちの両親も昭和の人だ)

どんな中学生だったのだろう。

(親も中学生だったんだね)

感慨深げだ。

(信じ難いけどね)

(ふふ、当時、もしもジェイフラがあっても滅多に入れなかっただろうって)

小遣いの問題か。僕は一年分貯金している。

(チョコちゃん、ジェイフラ好きなの)

(うん、ドリンクバーがね)

(今度、一緒に行こうか)

もう少しで目的の自転車が買えるんだけど。

(わお。良いの)

(良いよ)

(カリナに見られたから、一緒に出歩いたら噂を証明することになるかも)

(チョコちゃんとなら証明しても良いよ)

(ひえええ。滅相もない)

またマイナス思考が始まった。

(何で)

(全校女子からココナッツ投げられる) 

ココナッツ……うちのガッコの女子って、ココナッツ投げるのか……

(木の上から……猿か。ははは)

(あれ、ココナッツって言わない。爆弾のこと)

(パイナップル弾のことか。あははは)

(そう、それそれ)

(猿が木の上からココナッツ投げるのかと思った。わははは。面白い間違い。ココナッツ投げられたら金持ちだ。売って稼ごう)

(パイナップルだから無理だった)

(良いよ、チョコちゃんとなら)

(ああ、溺愛。チョコはパイナップルでもココナッツでも何を投げられても良い)

きゅんとする。
でも、何と言って良いのかわからない。

(レズビアンごっこしたい……)

(波流君、チョコは怖いよ)

(僕が怖いの)

(違う。モーソーじゃなくて現実だから)

妄想なら怖くないって……現実の何を恐れているの、チョコちゃん。

(僕は今でもハグしたい)

(私も)




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