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49 性欲の目覚め
しおりを挟む翌日から僕は一リットルのペットボトルを二本づつ足に巻き付けて縄跳びを百回飛ぶことにした。腕立て伏せもする。
運動不足で息が上がる。
その姿を見て、お父さんが関心を持つたらしい。
正直に話した。
「将来、チョコちゃんをお姫様抱っこするかもしれないから」
「成る程。波流、お前はやっぱりあの子が好きなんだな。将来のことも考えているのか」
「うん。好きだ」
「お前……正直だなぁ。どの程度好きなんだ」
「ずっと一緒にいたいと思っている」
「それは何か、エッチと関係あるのか」
「直ぐにそう言う。無いよ。嘘じゃない。無いけど、いつかはやっぱりそうなりたいから」
僕は怒りがこみ上げる。決してお父さんにではない。
しかし、MM先輩にチューされていなかったら僕はチョコちゃんを大事に思えただろうか。いきなり壁ドンされて舌を突っ込まれるような激しいキスをされて下半身のえげつないものを押し付けられたから今の僕がいる。
悔しくて悲しくて怒りで震えて殺意まで抱いた。
あんな経験がなかったら、僕はいい気になってとっくにチョコちゃんにキスしているはずだ。僕にメロメロだと言うチョコちゃんとなら、簡単な気持ちでしたに違いない。
「波流。お父さんにも経験がある。お父さんは高校生だったが、自分に好意を寄せてくれる女子は可愛く思えるものだ。それに、素直で付き合いやすい感じの子は、その……」
「お父さん、高校生のときにそんな子がいたの」
「まあな。可愛い子だったから気になって好きだと思っていたんだが、大人になって結婚したい相手ができたら、その感覚は性欲の目覚めだったような気がする」
「性欲の目覚め」
「波流、女の子には気を付けるんだぞ。何とも思ってなくてもいきなり可愛く思えて、手を出しても良いように思えるんだ。危険な存在だ。女の子は男を狂わせる」
「お父さん、狂ったの」
「ば、馬鹿な。お父さんは案外慎重だったんだ」
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