中学生溺愛王子はお化粧男子 777文字小説

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

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106 レズビアンというのは

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「あのな、音理。お父さん独りでは決められないことなんだが、ふたりが婚約して、大人になるまで会わないという手もあるぞ」


ふたりが婚約して、という言葉に危うくときめく処だった。


「その後、会わないとはいつまでですか。大人って……」

僕はチョコちゃんパパに対抗心を持っていながら、それをチョコちゃんに隠して「友達だと挨拶する」なんて言ったっけ。

ただの友達じゃなくて、やっぱり認めてもらいたい。

チョコちゃんパパの言葉を待つ。


「そうだな。日本の法律に言及するとな、男の子は十八才から結婚できる。女の子は十六才からだ。大人になる年齢が違う。ふたりの場合は、波流君が十八才になるまでは交際禁止だ」


チョコちゃんパパは手強い。
あくまでも娘から僕を引き離そうとする。


「そんなぁ、何でぇ。音理の時代は何でも思うように生きられるって言ったさぁ、お父さんが」

「あの、もしも、なんですけど……」

「何だ。そんな顔を見せるな。さっきから悩ましい顔ばかりしているぞ。男ならはっきりしろ」


え、そんな顔って……
ああ……困った時の顔が何だとかかんだとか……

じゃあ、困らせないでほしい。

とも、言えないか。


「でしたら、会う場所をお互いの家に限定して、母親の監視の元で勉強したり趣味のメイクをしたりするのなら、許してもらえますか」

「趣味……趣味か。音理、お前、レズビアンになりたいといったな」

「うん」

「レズビアンというのは女同士の身体の関係のことだぞ」

「音理の場合もそうだよ。女同士でエッチな関係になりたい」

「「はあぁあ……」」


チョコちゃんパパと僕の声がハモッた。


「チョコちゃん、それは本当……」


「待て、俺が先だ」


チョコちゃんパパは、私から俺になった。


「お前は、波流君とエッチしたいのか」


ぼ、僕も知りたい。


「ううん。波流君は綺麗で優しくて理想を体現しているけど、男の子だもん。エッチはしないよ。ね、波流君」
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