中学生溺愛王子はお化粧男子 777文字小説

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

文字の大きさ
111 / 119

112 ノートの取り方

しおりを挟む

今日は持っている教科書の全教科を軽く復習した。一教科がだいたい十分から十五分の間くらい。


「チョコちゃん、授業中に先生の話で印象に残ったことを、ノートのここ、上の白いスペースに書いておくと役に立つよ。冗談でも良いんだ。短く簡単にメモしてみて。僕のノートを見る。落書きだらけだよ」


物理のノートを開く。

大体のページは黒板の丸写しだけれど、あちこちに黒板に書かない先生の話をメモしてある。それも、ノートの大部分を使って。白いスペースにはタイトルをつけたり、思いつきや疑問点をメモしたから、ノートは落書き帳並みに大小様々な文字が踊って、しかも丸で囲んだ部分もあるから賑やかだ。


「凄い。面白いノートだね」

「楽しんでいるよ」

「授業を楽しむって、こういうことなんだね」


お母さんも「どれどれ」と覗き込む。


「あら、本当に華やか。これなら直ぐにポイントが分かるわね。便利ね」


誉められたから嬉しい。


「チョコちゃんのノートも見せて」

「ええ、ノート……嫌だ」


嫌だと言いながら渋々出す。

ノートの端っこに「ハルクンスキ」って小さな文字で書かれている。


「あはは、嬉しい。チョコちゃんありがとー。チョコちゃんの字は小さいね」

「うん。ノートを節約してお化粧品を買うんだ。ノートは長く使えるから」


お母さんが感嘆の声を上げた。


「へえ……それはそれで凄いね。女の子はそうなのかな」

「じゃあさ、僕の雑記帳をあげるからそれに一旦授業をメモしてさ、此処でノートに整理するってどう。それなら復習にもなるから」

「名案かも。雑記帳は何回も消して使えるし」


僕はお母さんの表情が少し曇ったのを見逃さない。


「どうしたの、お母さん」


直ぐに尋ねた。


「ううん、何でもない。そうだ、チョコちゃん。今日は夕食を一緒に食べようね」


チョコちゃんは笑顔で頷く。


「八時まで帰って来れば良いって言われています」

「ふふ、腕を振るわなきゃ」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...