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プロローグ
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それは高校2年の夏休みの事だった。
犬塚黒絵はいつものように飼い犬のレオンを朝の散歩に連れて歩いていた。
朝の6時という事もあり、人通りは少ない。
8月になり、連日の猛暑が続いているが、朝は些かマシだ。
近所の公園を通れば、蝉がけたたましく騒いでおり、夏らしさを感じた。
「ちゃんと飼い主の言う事を聞きなさい!」
レオンが直ぐに走り出そうと、リードを引っ張って前に出るので、クロエは必死に縄を引っ張ってレオンをコントロールしようとする。
しかし、レオンは大型犬のラブラドール・レトリーバーだ。
その黒い毛皮に包まれた巨体は、クロエより大きく、引っ張られてしまうと、女子高生のクロエには止められない。
「もう!止まりなさい!ご飯抜きにするわよ?」
レオンを飼いたいと両親に強請ったクロエだったが、犬を飼うという事の大変さは想像していなかった。
朝と晩の散歩に餌やりやお風呂など、思っていた以上にやる事が多くて大変だ。
それでも、可愛いレオンの為に、不満を言いながらもクロエは、毎日欠かさずにレオンを散歩に連れて行っていた。
(はぁ、早く帰って小説の続きを読みたいのに・・・)
公園を抜けて、大通りに出ると、信号が赤に変わった。
「ほら、止まりなさい!バカ犬なんだから!」
リードを短く持って、落ち着きのないレオンを抑えながら、クロエは悪態を吐いた。
「ワンッ!」
蝉がレオンの前を飛んで行った瞬間、レオンが走り出した。
「うわっ、ちょっと!?」
突然の猛ダッシュに、クロエは体ごと引っ張られる様に前に出た。
(ちょっと、赤信号なんだけど!?)
信号機の赤いライトを見ながら、横断歩道に身を乗り出したクロエは、右から迫り来る大型トラックが、クラクションを鳴らしながら突っ込んで来るのが見えた。
「・・・は?」
次の瞬間、全身に凄まじい衝撃が打ちつけられた。
体が宙を飛んでいるのが分かった。
(私、飛んでるの?)
一瞬の浮遊感が時間がゆっくりと流れるかの様に感じる。
走馬灯の様に、全てがスローモーションに映る。
(レオンの・・・バカ犬)
クロエの目には愛すべき飼い犬が、同じ様に宙に吹き飛ばされている光景が映っていた。
次の瞬間、一気に地面が近づいてきた。
グシャッ!
そこで、クロエの意識は暗い闇に落ちていった。
犬塚黒絵はいつものように飼い犬のレオンを朝の散歩に連れて歩いていた。
朝の6時という事もあり、人通りは少ない。
8月になり、連日の猛暑が続いているが、朝は些かマシだ。
近所の公園を通れば、蝉がけたたましく騒いでおり、夏らしさを感じた。
「ちゃんと飼い主の言う事を聞きなさい!」
レオンが直ぐに走り出そうと、リードを引っ張って前に出るので、クロエは必死に縄を引っ張ってレオンをコントロールしようとする。
しかし、レオンは大型犬のラブラドール・レトリーバーだ。
その黒い毛皮に包まれた巨体は、クロエより大きく、引っ張られてしまうと、女子高生のクロエには止められない。
「もう!止まりなさい!ご飯抜きにするわよ?」
レオンを飼いたいと両親に強請ったクロエだったが、犬を飼うという事の大変さは想像していなかった。
朝と晩の散歩に餌やりやお風呂など、思っていた以上にやる事が多くて大変だ。
それでも、可愛いレオンの為に、不満を言いながらもクロエは、毎日欠かさずにレオンを散歩に連れて行っていた。
(はぁ、早く帰って小説の続きを読みたいのに・・・)
公園を抜けて、大通りに出ると、信号が赤に変わった。
「ほら、止まりなさい!バカ犬なんだから!」
リードを短く持って、落ち着きのないレオンを抑えながら、クロエは悪態を吐いた。
「ワンッ!」
蝉がレオンの前を飛んで行った瞬間、レオンが走り出した。
「うわっ、ちょっと!?」
突然の猛ダッシュに、クロエは体ごと引っ張られる様に前に出た。
(ちょっと、赤信号なんだけど!?)
信号機の赤いライトを見ながら、横断歩道に身を乗り出したクロエは、右から迫り来る大型トラックが、クラクションを鳴らしながら突っ込んで来るのが見えた。
「・・・は?」
次の瞬間、全身に凄まじい衝撃が打ちつけられた。
体が宙を飛んでいるのが分かった。
(私、飛んでるの?)
一瞬の浮遊感が時間がゆっくりと流れるかの様に感じる。
走馬灯の様に、全てがスローモーションに映る。
(レオンの・・・バカ犬)
クロエの目には愛すべき飼い犬が、同じ様に宙に吹き飛ばされている光景が映っていた。
次の瞬間、一気に地面が近づいてきた。
グシャッ!
そこで、クロエの意識は暗い闇に落ちていった。
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