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トロールの襲撃
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オムライスを食べ終え私は満腹になり思わず寝そべってしまっている。「ミア! 村のみんなが会いたいってよ!」
私とロイさんはすっかり打ち解け私からしたらなんでも頼れるお兄ちゃんと言う感覚に近かった。
「うん!」
私が外に出るとそこには最初に少しだけ話した村の子供達が数多く集まっていた。
「ねえねえ! 天空の崖から来たって本当?」
「お姉ちゃん記憶損失なの!?」
子供達は次々と質問を重ねて私はどうしたらいいか分からずその場で立ち尽くしているだけだった。
そんな私を見てか1人の子供が「お姉ちゃん困ってるでしょ! 旅人さんだからきっと疲れてるのよ!」と大人気がある少女が私を助けてくれた。
他の子供達は圧倒されたのか次々とそれぞれの家に帰って行った。
「あ、ありがとう」
私は大人気のある子供に礼を言うと「当然の事だは! それよりあんた自分でやめてっていえないの!!」といきなりの説教に私は困惑していた。
そしたらロイさんがドアを開けて「ミアは記憶損失なんだから」と助けてくれた。
「ふん!」と大人気のある少女は唇を尖らせながら「ロイさん! いつあの街に連れてってくれるの!」と言ってきた。
「あーその話か……」
ロイさんは一気に声が小さくなったのを感じたのか少女は「早くあそこの街に引っ越したいの! こんな村もう嫌!」
「アーリーこの村だってなぁ昔は栄えていたんだぞ!」
「昔と今じゃ違うでしょ!」
少女の怒り声でロイさんは完全に言葉に詰まったのか無言になってしまった。
その時! 「敵襲だ! トロールが三体攻めてきたぞ!」と大きな声で誰かが叫んだ。
その瞬間ロイさんは死に物狂いでトロールのところえと向かって行った。
*
トロールは三体だったか……
俺ロイ・レイガはこの村一番の実力者トロールなんて朝飯前だ!
早速一体目が見えた。トロールの体長は約3メートル。ジャンプ系の技じゃなきゃトロールの即死は不可能だが俺からしたらそんなの関係ない!
「すぐに楽にしてやるよトロール!」
「『アースブレード!』」
俺は自慢の脚力でジャンプし土の剣術アースブレイドをトロールの首めがけて斬りつけた。
アースブレイドは最初に剣で斬りつけそこから土の魔術を剣に伝えさせ100キロの重りを加えるという。初級魔法の『アース』と中級魔法の『トーン』の組み合わせを剣に伝えた応用技だ。
もちろんトロールは傷口からの100キロの重りには敵わず即死した。
よしこの調子で次も倒すぞ!
*
「私はこんな貧困な村なんかより建物がいっぱいあって魔物が襲ってこないような街に住みたかったの!」
「でもその街はここからだと100キロも離れていて気軽にはいけないの……」
今私はアーリーという少女の悩みを聞いている。
「私は裕福に生まれたかったの!」
わがままに聞こえるがほとんどの人は裕福でいたいだろう。私だってそうだ!
しかし「みんなと一緒にいた方が絶対楽しいよ!」と素の事を言った。
「ガシャン!」
激しい音と共にトロールが私の方に向かって攻めてきた。
「ウォーーーー!」
激しい怒声と共にトロールはでかい体を突き出しながら向かってきた。
と、その時「『アースヘキ』」とロイさんが魔術を唱えトロールは土の大きな壁によって閉じ込められた。
「『アース』」
そしてロイさんの土魔法でトロールは土に溺れていった。
「大丈夫か? ミア、アーリー」
「うん!」 「ふん!」
ロイさんは安心したのかすぐにこの場を立ち去った。
*
あの時万が一間に合わなかったらミアとアーリーはトロールによって死んでいただろう。そんな事を考えると心が痛い……
残りのトロールはあと一体。どこに居るんだ……
「ヴォー!!!」
トロールの大きな声が村中を響きわたせた。
なんか妙だ普通のトロールとは何か違う風格がそこにはあった。
まあ倒せば関係はない。
「『アースランス』!」
俺は土の槍を召喚しトロールが見えない位置に放ったが軽々と避けられた。
そしてトロールの体つきと大きさに反し異次元の身体能力を発揮し俺の方に向かった。
「『アース壁』!!」
俺は瞬時に土の10mの壁を二重に出したがあっさりと壊され俺の目の前まで来ようとしたその時トロールは何故か白目を向いてその場で倒れてしまった。
間一髪だった。もしあの勢いが止まらずに俺に来たらきっと死んでいただろう。
「ロイさん!」
俺は瞬時に声の方に体をよせ全速力で足を動かしたが疲れているのか思うようには早くは行けなかった。
「長、長老?」
そこには血で溢れかえっていた長老の姿がそこにはあった。
「私が囮になったのですがトロールは見向きもせず長老の事を……」
綺麗な白色のストレート髪の男は涙を堪えて言っていた。
え? 嘘だ! 嘘だ! 俺はだんだん目から涙が溜まり「うぁあああああ!!!!!!」
泣いた。泣いて泣いて泣き崩れた。
長老はもう帰らぬ人になった。もっといい景色を見せるって約束したのに……
*
「ロイ坊や! またそんなとこで何してる!」
「えー! いいじゃん別に屋根に登ったって!」
「危ないから戻りなさい!」
「はーい!」
あの頃の俺は親に捨てられ長老に育てられた。いわば長老が親のようなものだった。
「この村楽しいね!」
俺が素の事をそのまま出すと長老は「そうか……」と顔がとろけそうなくらいの笑顔だった。
しかし次第にそれも薄れていきやがて昔に戻る事はなくなった。
そんな長老と最後の約束をしたのは笑顔が思わず出てしまうほどの綺麗な景色を見ることだった。
しかしそんな願いも叶わず死んでしまった。
私とロイさんはすっかり打ち解け私からしたらなんでも頼れるお兄ちゃんと言う感覚に近かった。
「うん!」
私が外に出るとそこには最初に少しだけ話した村の子供達が数多く集まっていた。
「ねえねえ! 天空の崖から来たって本当?」
「お姉ちゃん記憶損失なの!?」
子供達は次々と質問を重ねて私はどうしたらいいか分からずその場で立ち尽くしているだけだった。
そんな私を見てか1人の子供が「お姉ちゃん困ってるでしょ! 旅人さんだからきっと疲れてるのよ!」と大人気がある少女が私を助けてくれた。
他の子供達は圧倒されたのか次々とそれぞれの家に帰って行った。
「あ、ありがとう」
私は大人気のある子供に礼を言うと「当然の事だは! それよりあんた自分でやめてっていえないの!!」といきなりの説教に私は困惑していた。
そしたらロイさんがドアを開けて「ミアは記憶損失なんだから」と助けてくれた。
「ふん!」と大人気のある少女は唇を尖らせながら「ロイさん! いつあの街に連れてってくれるの!」と言ってきた。
「あーその話か……」
ロイさんは一気に声が小さくなったのを感じたのか少女は「早くあそこの街に引っ越したいの! こんな村もう嫌!」
「アーリーこの村だってなぁ昔は栄えていたんだぞ!」
「昔と今じゃ違うでしょ!」
少女の怒り声でロイさんは完全に言葉に詰まったのか無言になってしまった。
その時! 「敵襲だ! トロールが三体攻めてきたぞ!」と大きな声で誰かが叫んだ。
その瞬間ロイさんは死に物狂いでトロールのところえと向かって行った。
*
トロールは三体だったか……
俺ロイ・レイガはこの村一番の実力者トロールなんて朝飯前だ!
早速一体目が見えた。トロールの体長は約3メートル。ジャンプ系の技じゃなきゃトロールの即死は不可能だが俺からしたらそんなの関係ない!
「すぐに楽にしてやるよトロール!」
「『アースブレード!』」
俺は自慢の脚力でジャンプし土の剣術アースブレイドをトロールの首めがけて斬りつけた。
アースブレイドは最初に剣で斬りつけそこから土の魔術を剣に伝えさせ100キロの重りを加えるという。初級魔法の『アース』と中級魔法の『トーン』の組み合わせを剣に伝えた応用技だ。
もちろんトロールは傷口からの100キロの重りには敵わず即死した。
よしこの調子で次も倒すぞ!
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「私はこんな貧困な村なんかより建物がいっぱいあって魔物が襲ってこないような街に住みたかったの!」
「でもその街はここからだと100キロも離れていて気軽にはいけないの……」
今私はアーリーという少女の悩みを聞いている。
「私は裕福に生まれたかったの!」
わがままに聞こえるがほとんどの人は裕福でいたいだろう。私だってそうだ!
しかし「みんなと一緒にいた方が絶対楽しいよ!」と素の事を言った。
「ガシャン!」
激しい音と共にトロールが私の方に向かって攻めてきた。
「ウォーーーー!」
激しい怒声と共にトロールはでかい体を突き出しながら向かってきた。
と、その時「『アースヘキ』」とロイさんが魔術を唱えトロールは土の大きな壁によって閉じ込められた。
「『アース』」
そしてロイさんの土魔法でトロールは土に溺れていった。
「大丈夫か? ミア、アーリー」
「うん!」 「ふん!」
ロイさんは安心したのかすぐにこの場を立ち去った。
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あの時万が一間に合わなかったらミアとアーリーはトロールによって死んでいただろう。そんな事を考えると心が痛い……
残りのトロールはあと一体。どこに居るんだ……
「ヴォー!!!」
トロールの大きな声が村中を響きわたせた。
なんか妙だ普通のトロールとは何か違う風格がそこにはあった。
まあ倒せば関係はない。
「『アースランス』!」
俺は土の槍を召喚しトロールが見えない位置に放ったが軽々と避けられた。
そしてトロールの体つきと大きさに反し異次元の身体能力を発揮し俺の方に向かった。
「『アース壁』!!」
俺は瞬時に土の10mの壁を二重に出したがあっさりと壊され俺の目の前まで来ようとしたその時トロールは何故か白目を向いてその場で倒れてしまった。
間一髪だった。もしあの勢いが止まらずに俺に来たらきっと死んでいただろう。
「ロイさん!」
俺は瞬時に声の方に体をよせ全速力で足を動かしたが疲れているのか思うようには早くは行けなかった。
「長、長老?」
そこには血で溢れかえっていた長老の姿がそこにはあった。
「私が囮になったのですがトロールは見向きもせず長老の事を……」
綺麗な白色のストレート髪の男は涙を堪えて言っていた。
え? 嘘だ! 嘘だ! 俺はだんだん目から涙が溜まり「うぁあああああ!!!!!!」
泣いた。泣いて泣いて泣き崩れた。
長老はもう帰らぬ人になった。もっといい景色を見せるって約束したのに……
*
「ロイ坊や! またそんなとこで何してる!」
「えー! いいじゃん別に屋根に登ったって!」
「危ないから戻りなさい!」
「はーい!」
あの頃の俺は親に捨てられ長老に育てられた。いわば長老が親のようなものだった。
「この村楽しいね!」
俺が素の事をそのまま出すと長老は「そうか……」と顔がとろけそうなくらいの笑顔だった。
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