タイムリベンジ

マッシー 短編小説家

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お葬式

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長老は死んだ。その事をロイさんから聞いたのは長老が死んでから数時間後。そして今日が長老の葬式だ。

村の子達は見たことある顔が死んでいる姿に動揺しているのか一言も喋らない。
そしてロイさんはと言うと泣いてばかりでとてもじゃないが話しかけづらい。

「あなたが旅人さん?」
私は誰もいないかのような空気の中急に話しかけられ反射的に声の方を向いてしまった。

「あ、驚かせちゃったかな?」
私が見た男は身長約170で私と同じ白いストレート髪のショートヘアーに綺麗な緑色の目を宿していた。

「あのなんかようですか?」
私は愛想なしに答えると白髪の男は「はは、すいません何にもないです」と意味不明な事を言い私の側から離れていった。



「べそれおすほろそばさーとこ」
と村のお清めかはわからないが村の牧師さんが儀式を進め後に終了し長老の死に顔を最後に私は葬式場を出た。

長老の死に顔は今にも泣きそうな感じの気が伝わりなんだか心が痛かった。

「長老!!ああぁぁぁぁぁ!!!!!」
葬式場からは大発狂したロイさんの声がさらに心を蝕んだ。

「ロイさん!」
私は耐えきれなくなりロイさんのところに向かった。

私がロイさんの姿を見た時にはロイさんは泣き崩れロイさんの涙で小さな水溜りが出来てしまうほどだ。

「何泣いてんだよ! 長老だってロイさんの泣いてる姿なんか見たくないよ!!」

私が大声で言うと私の思いがロイさんの心に伝わったのかロイさんは泣き止み「す、すまん……そうだよな長老も俺が泣いてる姿がなんか見ても嬉しくないもんな……」

ロイさんは言葉ではそう言っているがやはり涙は止まっていない。

「ありがとうミア。そしてごめんこんな姿見せてしまって……」
「謝ることないよ!」
私は真剣な眼差しでロイさんを見た。

「あ、はは。ミア! 今日の夕食は村のみんなで宴をしよう! 宴の名は長老感謝祭だ!」
「うん!」

ロイさんは今度こそ泣き止み早速村の人達大勢で準備を進め数時間後には簡易的だが盛大な宴の準備ができた。



「ほら! 出来たぞ!」
ロイさんは村の子供達に次々と美味しそうな料理を渡していた。

「ミアいるか?」
「うん!」
私はロイさんのところに向かい美味しそうなスープを貰い木の椅子に座った。

ロイさんのスープは愛情が込められていて毎日この料理でも食べられるくらいの美味しさだった。

唐突に酒に酔った村の青年が「次の村長はロイだ!」と奇声を上げながら喚いていた。

周りの酒に酔った大人達は釣られるかのように「そうだ! そうだ!」と喚いていた、

それを止めようとするおばさん達を見るとなんだか暖かかった。

「村の村長か! 悪くないな! よし決まりだ! 村の村長は俺が引き入れる!」流石はロイさん! 皆んなの期待を裏切らず長老の件もあるのに自ら村長を引き受けてくれた。

「おおぉぉぉぉ!!!」
村の人達は皆歓声の声を上げ拍手をしていた。

よって村の新村長はロイさんに決定した。
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