シンママの恋愛~シンデレラ ラブ~

みちる

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次期社長様と子供たち。時々、私。

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 それから私はフワフワした気持ちで仕事をした。一体なんなんだ? あの人は何考えてるの?何かの冗談でしょ?

仕事が終わり、私はいつものようにスーパーに寄ってから家に一旦帰る。そして、夕飯の準備や家事をテキパキこなし、そのうちに姉妹が帰って来た。

「「ママ~!ただいまー!」」

満面の笑みの姉妹。

「おかえりー。学校どうだった?」

「奈々、好きな男の子が出来たんだ。とってもカッコいいんだよ。」

「そうなの?いいねぇー。どんな子かな?ママも会ってみたいな。」

奈々はもう4年生だもんなぁ。今の子は心の成長も早いし、恋心を知るのも早いのかな?

「ママは好きな人いないの? 女は好きな人がいた方がいいらしいよ。ママも作ったらいいのに。」

何処で覚えてきたんだか。このませガキはと思った矢先、ぽわーんと次期社長様の顔が・・あのキスを思い出した私は自分の世界に入ってしまった。

「ママー!ママー!保育園のお迎えの時間じゃないの?」

ポーっとした母に焦って教えてくれるちびっこ達。うむ?お迎えの時間は6時。姉達は児童ホームに行って帰って来るので5時過ぎに帰ってくる。夕方は本当にバタバタなのだ。

私は少々ポーっとしている所が有るせいか、姉妹はしっかりしている。ふと時計を見ると6時10分前。こりゃいかん!ヤバイ!姉妹にお留守番を頼み、チャリを爆速させるちっこい母ちゃん。

保育園と家の中間で、なんかあまり見掛けない様な高そうなスーツをビシッと着た、何処かで見た事ある様な男性がいた様な・・・まさか?

いやぁー・・・まさかな!今はそれどころではない。蓮くんだ!蓮くん!

保育園に着くと、私を見るなりパァっと満面の笑みで走って来る蓮くん。そして、私にぎゅーっと抱きつくちっこい王子。私の目はハート。あー・・この子は本当に私の癒しだわ。

「蓮くん。今日も保育園頑張ったね。偉い、偉い。」

頭を撫で繰りまわす私に蓮くんは、

「ママもがんばったねえー。れんはおとこだから、ママのためにがんばるから、たいちょうぷー。(大丈夫!)」

そして、私の頭をよしよししてくれる、蓮くん。あー・・こんな彼氏が居たらなぁ。とふと思う私。そして、また次期社長様の顔が・・・ダメだ!と頭をブンブン横に振り、気を取り直して家路に戻る私とちっこい王子。

私の家はごく普通のマンションの一階。オートロックもない普通のマンションなの。本当はもっとセキュリティのしっかりした所が良いんだけどね、経済的にいっぱいいっぱいなもんで・・けどね、隣近所と良い人だから恵まれてるんだよ。

家に着き、ドアへ向かう・・ん?なんだ? 偉く素敵な後ろ姿。だれ?セールス?

ん?何処かで・・もしや? 

振り返った人はやはり・・次期社長様でございますね。ん?何故だ?私の家・・何故に知ってるのか?

「おぅ!おつかれー!」

爽やかな笑顔。

「ど・・どうしてここに?」

「俺を誰だと思ってるんだよ。社員はもちろん、俺の会社の奴の情報は頭に入っているんだよー。」

「え?そんな職権乱用じゃ・・」

私がブツブツ言ってると、気付けば蓮を抱き上げ、もう既に手名づけ掛けている彼がいた。

「マァーマァー、かめんらいらー(仮面ライダー)のひと。かっちょえぇーぞー!」

蓮くんは興奮ぎみに彼を指差し満面の笑み。

「蓮くん。その人は凄く偉い、社長さんなんだよー。」

焦る私に蓮は涙を溜めて言った。

「マァーマァー、ちがうよー。かめらいらーだよ。だって、こんなかっちょえぇもん。」

泣きそうな蓮くんに、彼は優しく微笑み。

「蓮かぁ。お前はやっぱり強い男なんだな。そう。俺は仮面ライダーなんだ。おれが仮面ライダーって分かるのは、強い男だけなんだよ。だから、お前も強い。俺と一緒にこれからママと姉ちゃん達守ってこうな!」

え?なんか偉い大層な話になってやいないか? それに、どうして上がお姉ちゃん達だと知っているの? 社長さん、恐るべし!

そして、ブツブツ百面相の私を愛おしそうに見つめる彼。そんな時、蓮くんが思い掛け無い事を言った。

「まぁーまぁー、せまいとこれすが、はいってーはいってー!」

と、手を引き彼を強引に家に入れる蓮くん。おいおい!そして、いいのか?なんて言いながら、当たり前の様に入ってく次期社長様。

「お邪魔しまーす。」

突然の男の人登場に、奈々と里奈は固まる。そして、目をハートにする姉妹。

「こんばんはー。ママに仲良くして貰っている、崎本 瑠衣と言います。突然ごめんねぇ。」

そして、あまり見掛けない程のイケメンを前にした姉妹は、「カッコいいん」「ママすごーい!」などなど、黄色い声を上げていた。

蓮くんは彼にまとわりつき、すっかり懐いてしまった。

「あ・・あのぉ、なんだかこんな狭い所にすみません。子供たちうるさいでしょー。仕事で疲れてるのに・・」

言い掛けた所で、彼は自信満々に言った。

「ほら!朝約束のアレしただろ? 全部まとめて幸せにしてやるから、安心しろって!まずはちびっこ達に会わねぇと落ち着かなくてな。」

朝の事を思い出し、顔を真っ赤にしモソモソする私。それを見た奈々が、

「ママどうしたの? 真っ赤っか!あ!ママお兄さんの事好きなんでしょう?奈々は好きな男の子の前で赤くなるから、一緒だねぇ。」

「な・・奈々~!」

真っ赤でジタバタする私に彼は、また「可愛いすぎー」と優しく微笑んでいた。

どうして、私を見る目はそんなに優しいの?どうして私なの?あなたなら、もっと素敵な女性がいるでしょ?独身で、子供もいない人。

わたしが悲しそうな目をしていたのを彼は見逃さなかった。そして、私に彼は耳打ちをしてきた。

「俺はお前が好きなの。だから、難しい事考えんな!心配すんな!お前は俺に守られてればいいんだ。わからない奴はこの場でキスするぞっ!」

「そ・・それは・・ダメ!子供達が・・」

「心菜ちゃん。声が大きいよ~!じゃぁ、2人の時はいいって事か!よっしゃあ!許可頂いたぞ!」

勝手に納得して、話を進めるエロ社長。

そんな時、グルグルグル~~!!! エロ社長のお腹が鳴った。それはそれは立派な音で。

子供達、こうゆうの大好物なんだよね。当然、大爆笑ー!お腹を抱えて笑うちびっこ達。少しハニカム、エロ・・あ!失礼!次期社長様。

「今日特に忙しくて昼飯食いそびれたんだよなあー。」

と呟く彼。そうかぁ、彼は他の人より仕事量が多いはず。疲れてるのに、わざわざこんな所に来てくれて・・

「ちょっとだけ待ってて下さいね。」

私は夕飯の準備を始める。その間彼は子供達と遊んでいてくれた。いつもは子供達の世話んしながらだから、大変。けど、有難い程楽だ。

それに、子供達の楽しそうな顔。そして、子供達を遊んであげてるというより、子供達に遊んでもらってるの?って程楽しそうな33歳の大人。

なんだか、こうゆうのってイイなって思う自分がいた。ふと、彼と目が合った。優しくまた笑ってくれた。私はドキドキが止まらない。なんだ?なんだ?なんか、ヤバイよ。

そして、夕飯の準備が出来た。今日は肉じゃがときゅうりとじゃこの酢の物に、だし巻き卵、そして、ほうれん草とベーコンの炒め物にお味噌汁。

そして、皆で「いただきまーーーすっ!!」

「うまーーー!料理上手いんだな!」

気持ちの良い程の食べっぷりの彼。でも、食べ方がとてもきれい。やはり、次期社長になる人。昔からしっかりとした教育を受けてきたんだろうな。

「いえ・・ただ、料理が好きなんです。それに、この子達にはたくさん寂しい思いをさせているので、母親として一番してあげられる事は、美味しいご飯を食べさせてあげる事かと思いまして・・」

「おおっ!本当いいお母さんだな。これからは俺もいるからな!とにかく1人で頑張り過ぎんな!な?」

そう言い、子供達と楽しそうに食べる彼。そして、彼は子供達に

「おいっ!ちびっこ3人組! これからちょくちょく遊びに来てもいいか?」

と聞いた。子供達は目をキラキラさせて、

「毎日来てー!」

これは奈々。

「いいよー。もうココに住めばいいのにー。」

と、里奈。おいおい!それは・・・と言い掛けた時、蓮くんが。

「そうらよー。かえっちゃだめだぞー。蓮といっそに(一緒に)ネンネしてー。かめんらいらーごっこもしたいー!」

と蓮くんはまた涙目。うーん・・困ったな。幸い、ごく庶民の普通のマンションだが、部屋数だけは有る。何せ子供が多いので、部屋数だけはこだわったのだ。

「「「ねぇー!マーマー!ルイルイ泊まってもいいでしょ?」」」

おいおい!ルイルイってアンタら・・・

「で・・でもねぇ。疲れてるだろうし・・」

私の遠回しな発言に、帰っちゃうかもと悟った蓮くんは泣き出した。

「マァーマァー・・・ルイかめんー、かえるのいやー!」

おぃぉい!ルイ仮面って・・・ププっと笑ってしまった私。

「もおー!分かった分かった!でもね、お兄さんが帰りたそうなら、もうこれ以上言っちゃだめよ。わかった?」

流石の彼も泊まるとは言わないだろうと思っていた私だが、彼は

「じゃー、お言葉に甘えて宜しくお願いしますっ。着替えは持ってきてるから気にしないで~!」

「え?なんで?出張が延期になったとか?」

「いやいや・・皆と早く仲良くなりたくてねぇー、一応持ってきてたんだよ。」

なんてこったい。どんなに準備いいんだよ。

そして、蓮と彼は一緒にお風呂に入り、お風呂で仮面ライダーゴッコをしていた。その後、お姉ちゃん達もお風呂を済ませて、皆疲れたのか寝てしまった。

あんなに賑やかだった家がシーンとしていた。子供達が寝静まり、私と彼の2人きり。うー・・どーしよう。彼の珈琲を入れ、少しだけ部屋でのんびりテレビを見ていた。

離れて座っていたけど、彼は私の横に座る。そして、手を握って来た。彼は私の肩に頭をコツンと預け、目を閉じた。疲れたよね?毎日で慣れていても子供の相手は疲れるもの。やっぱ現実を見て、減免した?

あれこれ考えていると彼は私の唇に優しくキスをした。
真っ赤な私に彼は言った。

「またなんかくだらねぇ事考えてたろ。お前が悲しそうな顔したらキスするからな!なんも考えず、お前は俺に守られてればいいんだよ。甘えとけ!」

そう言い、また私の唇を味わう彼。さっきまではほんの何秒かの短いキスだった。でも、今は・・何度も何度も角度を変え触れ合う唇。

もぅ溶けちゃいそうな私。あー・・もぅダメかも。
唇が離れて、少しだけ寂しくなる私。どーかしてるな。私。

「ん?足りない?もっとして欲しいって顔してるな。」

「そ・・そんな事・・」

とまた最後まで言えないのは、彼が唇を重ねてきたから。

「ダ・・ダメっ。ん・・・」

自分でもびっくりする程の甘い声が出てしまい、口付けはより一層深くなる。

もう溶ける寸前の私に彼は言った。

「本当はもうこのままめちゃくちゃにしてぇんだけど、まだお前の心が手に入ってねーから、我慢する。」

と、拗ねた様に言う彼。何だかキュンとした。こんなに男らしい彼なのに、蓮くんの様な愛おしさを感じた。そんな自分に驚き、目をパチクリさせていると、彼はフッと笑った。

「お前が可愛い事は分かってる。今日来て思った事。子供達も可愛いという事。お前を愛するという事は、子供達も愛するという事だと思う。俺はお前達の全てを愛する自信がある。だから、後はお前が俺に惚れるのを待つだけだな。」

と不敵な笑いをする。惚れるだけって・・もう既に、私はこの強くて、頼もしい、そして、優しい彼の事を好きになってしまったかもしれない。いや、もう惚れているだろう。でもね、私恐いんだ。傷付くのが・・そして、子供達も巻き込んでしまうんではないかと、不安なんだ。

「ん・・」

また思いにふけっていると、唇が触れた。目をパチクリさせ、固まる私に彼はデコピンをした。

「いっ!いだいぃーーーー!!」

涙目の私に爆笑の彼。お腹を抱えて笑う。

「あはははは・・お前は一々反応がオモロイな!」

「だってー、今のは痛い!本当痛いー!血豆ができちゃうよ~。」

まだ爆笑中の彼。けど、彼は本当に人の心を敏感に汲み取ってくれる人。私の反応一つ逃さず見ていてくれる。きっと、物凄い大切に扱ってくれているんだ。

「お前が余計な事考えるのはすぐに分かるんだよ。俺を見くびるな!さっき何考えてた?そんなに俺が嫌いか?」

と、悲しそうな顔をする彼。何故?こんなにも悲しい顔して。私がさせてるのか。私もう嫌われちゃった?せっかく自分の気持ちに気付いたのに。

「全部思ってる事吐け!吐かないともうこのまま帰る。そして、もうにどとお前の前には現れない。」

その言葉に涙をポロポロ流す私。泣き声で子供達が起きやしないかと心配になる程・・・私はこんなにも彼を。  

「わ・・わたし、好きになったみたいです。帰らないで・・・側に居て・・・」

その言葉に目を見開きしばし固まる彼。そして、コホンと咳払いをし、話す。

「他には?全部吐いちまえ!全部言わねーと帰るぞ!」

まだ涙だらけの私。もうグチャグチャ過ぎて恥ずかしい。けど、伝えなきゃ帰っちゃう。

「帰ら・・ないで。わたし・・あなたが居ると安心出来るの。幸せなの。だから・・帰らないで。」

「ん・・分かった。話聞くから、全部言え!」

優しい目をしたあなた。

「私が・・元旦那さんと別れた理由は、相手の浮気なの。円満だと思っていたのは私だけだったみたい・・・浮気相手は妊娠しちゃって・・そして、彼は私達を置いて出てったの。そ・・んな事が有ったから、もぅ信じて裏切られるのが恐い。子供達も傷付けちゃうから。だから、あなたにこのまま甘えたいけど、やっぱり恐くて、恐くてたまら・・ない。」

涙で大洪水の私を彼は優しく抱き締めた。そして、フッと笑い。

「お前は手が掛かる奴だな。本心言うのにこんなに時間掛かるなんてよ。怒るふりなんて、一番苦手だ。けど、可愛い過ぎるお前を見れて満足だ!」

泣きすぎてヒクヒクしながら、私は彼をジト目で見る。

「本音を言わす為に、怒ったふりしてたの?」

口を尖らせプンプン怒る私。それも、涙を流しながら・・・なんとも意味の分からぬ怒り方。けど、腹が立つじゃない? そんな私に彼は、

「お前の心の闇を知れて良かったよ。俺は絶対裏切らん!お前だけじゃなく、チビっ子もな。だから、安心して愛されろ!」

そう言い、頭を捏ねくり回された。

「お前の傷も、チビの傷も俺が全て埋めてやるよ。」

彼はそう言い、蕩けちゃう程の素敵な笑顔を見せてくれた。そして、俺をずっと見とけ!俺が信用出来るの男だと言うことが分かるから。と、自信満々に微笑んだ。

「それはそうと!心菜さん。俺の事どう思ってるんだった?」

悪戯な笑顔の彼。私は顔を真っ赤にさせジタバタと意味不明な動きをすり。

「心菜さんよー。ちゃんとイワねぇと襲うぞ!ココで!」

「ダ・・ダメ。だってー、私、蓮くん産んですぐに別れたから・・あの、そのー・・・もう随分してなくて、恐くて・・」

「お前はアホか!!そんなん聞いとらん!まぁー・・・お前は唇も手も、抱き締めた感じも・・どこもかしこも柔らかいからたまらんな。もぅ、揉みほぐしたいぜ。」

「バ・・バカーーー!」

な?こ・こんのーエロ社長が!またまたプンプン怒り、横を向く私。真っ赤な顔で。それを見たエロガッパ・・・おっと失礼!次期社長様は優しい目をし、愛おしそうに言った。

「俺はお前が好きだよ。好き過ぎておかしくなるんじゃねぇかって程。」

「わ・・私も好き。好き、好き、大好きっ!」

また涙が出ちゃう私の涙を優しく拭う彼。そして、優しく唇が触れ合う。優しく、優しく・・でも、それはどんどん深くなり・・・私は溶けちゃいそうになった。

彼の唇は私の首筋へと行き、舌で色っぽく舐め回す。

「ん・・あ・・ダメ。ねぇ、起きちゃうよ。」

そんな私に彼は、

「お前本当いい女だな。このまま続けたいけど・・今日は我慢してやるよ。」

と苦笑いした彼。きっと子供の事や私自身の事、全て汲み取ってくれたんだろうな。

「さて、ココちゃん。寝るかっ!」

「は・・はいっ!」

「俺らこれから付き合おうな!俺だけは信じれるって・・裏切らねぇって・・心底安心させるから。」

「はい。こんな訳アリな私で良ければ、お願いします。」

「訳アリなんかじゃねー!オマケが3人もいて、楽しさも幸せも3倍じゃねーか。」

そう言い、笑う彼。私、この人が大好きだ。見た目は一件冷たそうに見えるの。でも、本当は人の気持ちを汲み取るのが上手で、めちゃくちゃ優しくて、俺様な所も大好き。後は細いけど、ガッシリした男らしい体にスラッとした長身。顔はね、目はクリッとしていて、綺麗な二重で、鼻筋が通った鼻、程良い厚さの唇も・・・なんで、こんなにも好きになったのかな?

なんて、ポーっと見とれていたら、ほっぺを両手で摘まれた。

「いだいでしゅ。何するんでしゅか!!」

「ポーっとしてるから、目~覚ましてやろうと思ってな。」

「意地悪でしゅね。カッコいいなって見とれてたんでしゅよ。いだいでしゅ。」

涙目で訴える私に、笑いながら照れて、手を離し、私をむぎゅーっと抱き締める彼。

「あっ!そうだ。心菜、恋人なのに敬語は可笑しいよな。だから、敬語は禁止な!後は俺の事名前で呼んでくれ。」

「あっ・・そうだね。確かに!うーん・・うん。分かった。る・・瑠衣くん。瑠衣さん。ルイルイ・・」

「おいっ!ルイルイはないだろ・・ちびっこはいいけどよ。」

「じゃ、瑠衣でいい?」

「大賛成です!!」

なぜか嬉しそうな彼・・あっ!瑠衣。

そして、私達は子供達が寝ている部屋のすぐ隣の部屋で、一緒に寝た。いつもは1人で子供達を見てて、母1人だから当たり前だけど、何処か心細かったんだ。けど、今物凄い温かい愛情で包まれてるかのように、安心している。

手はしっかり繋ぎ、一緒に眠りに落ちて行った。

翌朝、カラダが重い。そして、なんだか違和感が・・寝惚けて頭が働かない。ん?あ!そうだ。瑠衣・・瑠衣、瑠衣?

なんだか胸に違和感が有る。なんと!瑠衣が後ろから私を抱き締めたまま寝ているのは、まぁーいいんだけど・・手はムニュっと私の胸を掴んでいる。

おっと?これは何ていう状況だ? 時計を見るとまだ朝の5時。子供達を起こすのは7時頃。時間はまだ大丈夫だし、あと少しだけなら寝れそうな時間だけど、この状況では無理だ。

胸を掴んでいる瑠衣の手をポンポンすると、手が動き始めた!ヤ・・ヤバい! 優しく揉み揉みし始めた。また、手の動きが巧みである。こんな事されたら・・私おかしくなっちゃうよ。

ジタバタしつつ・・手をポンポン。手の動きは激しくなる。

「る・・るい? 起きてるの? 寝てるの?どーしよー。」

反応はない。でも、手は揉み続けてる。あー・・ダメダメ。

「瑠衣・・ダメだよ。ね? るい・・・んん・・」

だんだん何も考えられなくなる私。手の動きは早くなり、

「あ・・ダメ。瑠衣ー。ん・・」

ふっと笑い声が聞こえ、後ろを見ると悪戯な顔で微笑み瑠衣と目が合った。

「やべぇーよ。心菜。そんな声出すんじゃねー。止まらねぇだろー。」

「起きてたの?ん・・私、おかしくなっちゃうよ。ダメだよ・・」

「起きてたよ。お前が可愛い過ぎるから悪いんだよ。そんな可愛い反応されたら、男は止まんねぇ。」

そう言い、彼は「好きだよ。」と呟き・・本当に止まらなかった。優しく、優しく・・本当に私を大切に思ってるのが伝わるように、抱いてくれた。

私はと言うと、声を出さないように必死だった。でも、本当に幸せを感じた。愛し、愛される事の幸福を、肌で感じた。















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