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第2話~物語~
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20××年。
私達の家が騒然となった。
私達『朝霧家』では、チカラの強いもの程大きな未来が見える。
でも私はそんなチカラを望んで手にいれたわけではない。
ただ、普通の女の子として生きてみたい。
本当はこんな事考えてはいけない。この考えが何れは自分の身を滅ぼしてしまうから。
人は万能ではないのを身を持って体験しているから。常に悪い芽は摘んでしまうのが一番手っ取り早い。そして自分に言い聞かせる。
『諦めなさい』
****
「ネコが来たぞ!!」
ある男性が叫んだ。
その瞬間、シュッと凄まじいスピードで何かが男性の元へとんでいった。
「うあぁああああ!!!全部政府のせいだ!政ふ..ガ」
男性は絶命した。
「うっ..おぇ」
あまりの光景に口元を押さえた。
「グチャッガリッボリッ」
顔はかろうじで分かったが、身体の周りには男性が『ネコ』と呼んでいたものだろうか。姿、形は人間。しかし、人間は同族を食べない。骨をしゃぶり、肉を食いちぎる。その姿は己の食欲だけを満たそうとする獣か、もっと恐ろしい『怪物』だ。
____ここから逃げなければいけない。本能が告げている。
でも、どこに?私は
_____この世界に存在しないはずだから。
『はぁはぁはぁはぁ..』
布団の上で目を覚ました。余程寝相が悪かったのか、シーツが大きくずれていた。
いつものことだった。私が未来を見たあと、何故だかこの悪夢を見てしまうのは。
小さい頃は
『お母さん、恐いよ。私、『ネコ』に殺されちゃうよ。ぐすっ..うぅ』
よく泣きついていた。今でも恐いと思っているのだから、小さい私が未来予知を嫌だと言うのも当然だろう。いつ頃だろうか。私の存在意義が未来予知に成ったのは。
未来予知を嫌がった私にお母さんは
『未来予知は貴方をこの世界に居てもいいよって教えてくれるチカラなのよ』
私はこの時
__未来予知が無かったら貴方は要らないのよ。
そう言われているように感じてしまった。
私達の家が騒然となった。
私達『朝霧家』では、チカラの強いもの程大きな未来が見える。
でも私はそんなチカラを望んで手にいれたわけではない。
ただ、普通の女の子として生きてみたい。
本当はこんな事考えてはいけない。この考えが何れは自分の身を滅ぼしてしまうから。
人は万能ではないのを身を持って体験しているから。常に悪い芽は摘んでしまうのが一番手っ取り早い。そして自分に言い聞かせる。
『諦めなさい』
****
「ネコが来たぞ!!」
ある男性が叫んだ。
その瞬間、シュッと凄まじいスピードで何かが男性の元へとんでいった。
「うあぁああああ!!!全部政府のせいだ!政ふ..ガ」
男性は絶命した。
「うっ..おぇ」
あまりの光景に口元を押さえた。
「グチャッガリッボリッ」
顔はかろうじで分かったが、身体の周りには男性が『ネコ』と呼んでいたものだろうか。姿、形は人間。しかし、人間は同族を食べない。骨をしゃぶり、肉を食いちぎる。その姿は己の食欲だけを満たそうとする獣か、もっと恐ろしい『怪物』だ。
____ここから逃げなければいけない。本能が告げている。
でも、どこに?私は
_____この世界に存在しないはずだから。
『はぁはぁはぁはぁ..』
布団の上で目を覚ました。余程寝相が悪かったのか、シーツが大きくずれていた。
いつものことだった。私が未来を見たあと、何故だかこの悪夢を見てしまうのは。
小さい頃は
『お母さん、恐いよ。私、『ネコ』に殺されちゃうよ。ぐすっ..うぅ』
よく泣きついていた。今でも恐いと思っているのだから、小さい私が未来予知を嫌だと言うのも当然だろう。いつ頃だろうか。私の存在意義が未来予知に成ったのは。
未来予知を嫌がった私にお母さんは
『未来予知は貴方をこの世界に居てもいいよって教えてくれるチカラなのよ』
私はこの時
__未来予知が無かったら貴方は要らないのよ。
そう言われているように感じてしまった。
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