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第7章 破滅への序曲

一話 本当の姿

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ーーあれ以来、ユキは本当に穏やかになった。


こっちも嬉しくなる位の笑顔を見せてくれる。


きっと、これが本当のユキなんだろう。


そして、もう一つ変わった事がーー


“もう自分を偽る必要はありませんから”


これまで偽装していた姿、特異点としての本当の姿のままに。


他への接し方は相変わらずだけど、ユキの銀色の姿は徐々に村の皆に受け入れられていると思う。


特にミイのユキへの懐き様ったら、少し妬けてくる位。


それでもユキの不器用で少々焦った様な接し方が、何処か微笑ましくもある。


かつての氷の様な雰囲気は薄れていき、ユキと一緒にいると、こっちまで暖かい気持ちになる。


毎日が新鮮で、楽しくて仕方ない。


どうかこの時が、少しでも長く続きますように……。


でも……この平穏は、何か突然やってくる禍の前触れのようなーー


そんな気がしていた……。



※ここ数日の平穏。


初めから狂座との闘い等、無かったのでは無いか? と思える程、平穏で穏やかな日々が続いていた。


だからこそ、違和感や不安は募るばかりとなる。


知らない処で、何かが確実に進められている感覚。


それは破滅への序章なのかと。
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