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オルサガ・タスマンの婚約
女王メリベルの一人娘、メリッサが12歳の誕生日を祝い、夫探しをするという。ゲーデルの国の王の伴侶探しや婚姻は変わっていた。移民で両親と幼い頃他国から移住してきたオルサガは体型も大きく、その体力を活かし軍へ志願した男だった。
「王女様が夫探しするんだと」
「もうか?早くないか?例え王女でも16で結婚になるだろ?」
「王族の血脈は子供出来にくいからなぁ……なんでも子沢山の家系の男で独身ならいいんだそうだ」
軍の兵隊達の話を聞きながら、オルサガも兄弟が多かったと考えた。立候補してもいいのか分からなかったが、興味もあり調べた所、別の隊の騎士、モートンが教えてくれた。
「出身地?関係ないぜ、独身で婚約者や、恋人が居ない、犯罪歴が無い事、病弱じゃない兄弟姉妹が多い家庭に育っていれば、階級や地位関係ない」
「詳しいんだな」
「俺は、婚約者候補に入ってるからな。勉強会の参加するか?勉強会に参加して、ふるい落とされなきゃ、候補にはなれるかもよ」
「だ、だが……自分の将来や出世の為に、王女を利用するのは………」
「お前、王女の肖像画見た事あるか?」
「い、いや無い……」
「女王の肖像画は?」
「……………い、いやそれも……俺は移民だし、城に入るのは怖がられる事もあるから、必要以上には入らない」
肌が黒く、身体もがっしりした体型の20歳手前のオルサガ。顔も良いのに、大きな身体は怖がる者も居る。城に勤めているのに、問題を起こしたくなかった。
「ふ~ん、でも興味あるなら参加してみろよ。今年の誕生日パーティーに参加出来るか分からんが、騎士隊長のお前なら、王女の護衛には最適人だし、俺も1人で護衛するよりか助かるしな」
「…………護衛……か……騎士としていい仕事だな」
「お前がその気なら、フェルドマンにそれとなく推薦しておくぜ」
「フェルドマン?」
「王女の執事さ……アイツとは友達だしな」
そして、何とか王女の誕生日パーティーに参加出来たオルサガ。可愛らしいドレスではあるが、露出の激しいドレスで、モートンともう1人の男に連れられ、まだ少女のあどけなさが残る王女が、堂々と椅子に座る。足を組む時、下着が見えた瞬間があった。必死に見えないようにする姿が可愛くて、ひと目で心を奪われた。この時は選ばれなかったが、その理由はフェルドマンの一言だったらしい。
「オルサガ、でしたっけ……メリッサ様の足を凝視していたのは」
「あぁ、見てたな」
「凝視し過ぎて、周り見れてなかったですね………あと、勉強会に参加してるとか?」
「ああ、紹介したの俺」
「………なら、来年待ちます、と伝えて下さい………まだメリッサ様は完成には程遠い……それにあの体型だと、メリッサ様が壊れてしまう。来年迄成長させますから、オルサガがその時まだメリッサ様に心を寄せるならお待ちします、と」
オルサガはそれをモートンから聞いた。気に入られてないと思って落ち込んではいたが、壊れると聞かされたら、王女は華奢だった。夫となるなら、あの華奢な身体を抱くだろう。自分のモノは体型に付随して、大きい事も知っている。
「分かった、来年また参加しよう。会えないのも我慢する。それ迄知識も叩き込み、王女の夫となるように頑張る……だが、王女を完成て何だ?」
「あぁ………フェルドマンはな、純真無垢な王女に性教育を任されてるんだよ。子供が出来にくい家系で、女王の仕事も知ってる奴だから、負担掛けずに健康管理とかも気を付けてるからな………勉強会行けばその内知るだろうが、毎日房事が仕事なんだよ、王女は」
「房事………だと?」
「そう、16歳で結婚したら、直ぐに子作りしなきゃならない。子供が出来にくい家系だからこそ、何人もの子沢山の家系の子供を伴侶にするのさ」
「医学的な事ではないのか?」
「…………違うんじゃないかなぁ、とは思う……お前もいずれ分かるさ」
モートンの話もピンとは来なかったが、暫くすると、王女とフェルドマンとモートンの婚約の儀が行われた。モートンは婚約してから騎士の仕事と半々で王女の護衛と称し、房事をしに行っている、と言っていた。
「めっちゃ可愛いんだよ………はぁ、婚約者になれて良かった」
「…………惚気やめてくれ、俺に会いに来る度に」
「何言ってる!お前も婚約者候補になりたいんだろ?」
「なりたいが、夫の1人に入れるか分からないだろ」
「王女はそんな薄情な方じゃねぇぞ。フェルドマンがそうさせてない」
「それも教育か?」
「まぁな、フェルドマンの誘導は上手いからな………王女はフェルドマンの言う事は聞くし」
「お前の言う事は?」
「…………聞かねぇ……でもそれもまた可愛い」
「……………」
モートンも王女に夢中になっている事におかしかったし、自分も夢中になり、夢中になってくれるのか心配ではあったが、13歳の誕生日パーティーでオルサガが選ばれた。そして、まだ未通の王女が、フェルドマンとモートンによって、喘ぎ、我慢させられ、調教させられている姿にまたオルサガの欲が増えた。婚約者候補でも、まだ婚約者ではなく、婚約の儀はフェルドマンとモートンが先に行う事が決まっている。見ているだけだった。早くこの杭で、王女の中に入るのを夢見て。
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