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満場一致
しおりを挟むその頃、王の間でジュリアナをカムラに嫁がせる事を、ロベルト王は臣下達に話す。
功績的に反対はしたくないものの、独身貴族や、適齢期の息子を持つ貴族達には、ジュリアナの結婚相手に、と思っていたので、反対意見は出ていた。
「シヴァ王子には確かに感謝しております………しかし、ジュリアナ王女を妻にしたい、と申す者はここにも沢山おります。何故他国に等と……。」
「ジュリアナがその気なのだ。シヴァ王子もジュリアナに好意を持っておられるしな。シヴァ王子はアレクセイの異母弟だが、ジュリアナとは血縁も無い。他に反対する要素等あるまい?………私は、政略的な結婚ではない結婚をジュリアナにはしてほしいと思っておる。それが他国ではあるが家柄も合っており、カムラは大国。お互いに均整を保つには協力も必要だと私は思うがな。」
コンコン。
「失礼します。………陛下、シヴァが目を覚ましました。」
アレクセイが知らせに来た。
「そうか、今はどうされておられる?」
「先程、軽く食事をし、今は庭園に散歩してる筈ですよ。ジュリアナと。」
シヴァは食事を食べた後、アレクセイから部屋から追い出された。
ジュリアナと庭園に散歩に行けと言われたのだ。
2人には、掃除するから出て行けと言っておいて、臣下達に2人を見せようと目論んでいた。
貴族達は一斉に窓から庭園を覗く。
庭園では2人並ぶ美男美女。
シヴァにエスコートされながらゆっくり、花々を見ているジュリアナ。
仲睦まじくしている2人を、同じように庭園に居た侍女や貴族の女性達も見ている。
「…………あ、あの様に睦まじいお姿見てしまったら………反対等出来ませぬな…………。」
「ほ、本当に……。」
貴族達は苦笑いをしている。
「………アレクセイ……仕込んだな?」
「円満に円満に………。」
ロベルト王も、アレクセイの性格を知っているからか、苦笑いしているのであった。
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