暗闇の麗しき世界へ【完結】

Lynx🐈‍⬛

文字の大きさ
44 / 45

43

しおりを挟む

 晄が麗禾の膣内で果てた事7回。やっと落ち着いた性欲も、麗禾1人で背負わせてしまい、不甲斐無さでいっぱいだった。

 ---ヤッちまったな……

 だが、以前の様に襲ったという事はなく、同意であったのと、充実感と達成感は麗禾から伝わっていた。

「麗禾、水飲ませるぞ」
「…………ん……」

 榊から持って来てくれた2ℓの水ももう空になる。セックス中、何度も水を飲み、飲ませて脱水症状にはなっていない事に安堵し、濡れた身体を拭いてから、麗禾に水を飲ませた。

「大丈夫か?」
「身体…………動かせられません……晄さんは……もう治まりました?」
「ヤれるけど、お前が無理だろ………水飲みきっちまったから持って来る………少し寝てろ。風呂入りたいだろうが、身体休めてから入れてやる」
「すいません…………体力無くて……」
「謝るな…………まだピル飲ませてねぇし、水は要るから休憩しとけ」

 麗禾が謝る事はないのだ。
 元はと言えば、晄の油断が招いた事で、麗禾が責任を取る事でもない。
 うつらうつらと、麗禾の瞼が閉じていき、晄は毛布を麗禾に掛けると、寝室から出た。

「あっ、あ………卓ぅ……」
「小夜…………」

 リビングから聞こえて来る榊と小夜夫婦の声に晄は察する。

「てめぇ等、何人ん家でセックスしてやがる」
「こ、晄さん!」
「……………げっ!」

 ソファで対面し抱き合っているのだから、最中なのだろう。
 慌てて、榊と小夜は離れるが、晄はそれ以上追求は止めておいた。

「触発されたか?俺達の声によ」
「アンタこそ、全裸で出て来ないでよね!」
「俺の家だ、どんな格好で過ごそうと勝手だろ…………小夜の心配する様な事にはなってねぇから安心しろ」

 服を整えた小夜はキッチンにある冷蔵庫を開けた晄の様子を観察していた。

「アンタは大丈夫なの?媚薬の効果」
「あぁ、取り敢えず落ち着いた」
「小夜、若頭の傷を見てくれ」
「あ、そうね…………晄、見せて」
「んなもん、まだ後で………」
「アホ!見せるのよ!麗禾ちゃんを少しでも長く休ませろ!」

 晄は渋々な顔で小夜に怪我した手を見せた。

「ちょっと!前ぐらい隠せないの?」
「榊の見慣れてんだろうが」
「アンタと卓とは違うのよ!」
「バスローブ持ってきますから、今は着て下さい、若頭」
「タオルで隠しゃいいだろ」
「どっちでも良いわよ………お勃ってるもんは隠せないんだから」

 まだ、性欲はあるのだろう。興奮した状態から戻らない晄は、大股開きで椅子に座っているので、小夜も目のやり場に困っている。

「なぁ、小夜」
「何?」
「ピル飲まなくなりゃ、妊娠って直ぐか?」
「直ぐって訳じゃないけど………飲まなくなって生理来て排卵日にセックスすれば、可能性はあるわね…………何?避妊薬もう飲まないって麗禾ちゃんが言った訳?」
「言ってはいないが、どうせ結婚するしよ。遅かれ早かれ飲まなくても良いだろう、と」
「話し合って決めなさいよ、それは………麗禾ちゃんはまだ大学生なんだし」
「…………あぁ、そうだったな」

 傷の治療を小夜に任せている晄は、姿が見えない寝室で眠る麗禾の方へ見上げた。

「でも、アンタが子供欲しいって言うなら、麗禾ちゃんはピルの飲用止めるんじゃない?何だかんだあったけど、麗禾ちゃんはアンタに惚れてる訳だしさ」
「……………そうだな」
「何?親になるの不安なの?」
「小夜、俺達は極道なんだから」
「極道ったってもあるんだから、無縁に生活出来る方法に変えたって養えるわよ」
「そりゃ、無理な話だ」
「分かってるけどさ…………はい、出来た………無茶すると傷口開くから、暫く安静にしてよね」

 根付いてしまった習慣は、なかなか無くせないもので、極道としてだけに生きている組員達も中には居る。晄や榊の様に、器用に生きていける者は極僅かなのだ。

「サンキュ…………てめぇ等も続きヤるならヤっても良いが、俺達の邪魔だけはするなよ」
「うっさいな!だったら、声漏らさない様にアンタもヤりなさいよ!」
「俺の家だ、何が悪い」
「小夜…………もう黙ろうか……それについては、俺達の負けだから」

 榊と小夜は、麗禾の喘ぎ声と晄の攻め言葉に欲情したのは、榊と小夜が悪いし文句も言える立場でもない。

「俺ん家で始めたお前等が負け」

 新たなペットボトルに入った水を持ち、晄は寝室に戻ると、麗禾はそのまま夢の中だった。

「幸せそうな顔しやがって………俺はまだヤり足りねぇってのによ」
「……………晄さん?」
「休みながら聞いてくれ、麗禾」

 麗禾の枕元に座った晄の気配に気が付いた麗禾は、目を開けた。

「はい………何ですか?」
「このピル、お前が持ってろ」
「私が管理するって事ですよね、はい………それぐらいなら別に良いですよ」
「……………お前がこれを飲むか飲まないか、も判断を任せようと思ってる」
「……………飲まなかったら妊娠しちゃうんじゃ………」
「そうだ…………妊娠するだろうな。数が減ったら小夜に頼めば用意してくれる。それはお前が決めろ」

 晄は、麗禾に委ねたいのだろうが、それは明らかに責任を擦り付ける様な言い方に聞こえた。

「私、妊娠しても良い、て事ですか?それとも私1人で大事な事を決めろ、と言うんですか?」
「妊娠しても良い、て思ってる」
「……………」
「それは、お前の都合の良い時期を決めてくれたら良い、という俺の意見だ。俺がピルを飲ませてなきゃ、もうガキが出来てても不思議じゃないし、まだ飽きる程、麗禾を抱き潰してねぇから、まだ先でも良いと思う俺も居る。結婚するつもりでいるなら、麗禾のタイミングに合わせようと思っての事だ…………俺との未来、少しは考えてくれてんだろ?」
「そ、それは………はい………」
「飲むか飲まないか、今日から麗禾が決めろ。俺はもう心構えは持ってる」
「っ!」

 その胸に飛び込めば、麗禾も晄と同じ心構えを持っていると思われるだろう。抱き着きたくなってしまうのを我慢し、麗禾は考える事にした。衝動的な行動は晄の役目なのに、晄なりの麗禾の意思を尊重した言い方は、精一杯の晄の譲歩だと思われる。

「晄さん………私、飲まなくなった時、報告しますね」
「あぁ…………そうしたら、婚姻届にサインでもするか?俺は今書いても構わねぇがな」
「あるんですか?婚姻届」
「用意してある」
「じゃ、報告の時に書きます」

 晄はホッと一息吐き、麗禾の肩を掴むと、そのまま雪崩れ込み、麗禾を抱き締めていた。

「……………休憩、終わらせて良いか?」
「え?」
「さっき迄は媚薬の所為で、麗禾を堪能出来てねぇからな………欲望のままじゃねぇ、テクで酔わせてやるよ」
「ち、ちょっ…………晄さん!…………ま、まだ休ませて下さいってば!」
「却下」

 絶倫巨根の晄相手を今後もしなければならないと思うと、麗禾は返事を早まったかもしれない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです

白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。 ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。 「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」 ある日、アリシアは見てしまう。 夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを! 「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」 「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」 夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。 自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。 ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。 ※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

王宮地味女官、只者じゃねぇ

宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。 しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!? 王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。 訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ―― さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。 「おら、案内させてもらいますけんの」 その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。 王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」 副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」 ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」 そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」 けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。 王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。 訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る―― これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。 ★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

結婚式に結婚相手の不貞が発覚した花嫁は、義父になるはずだった公爵当主と結ばれる

狭山雪菜
恋愛
アリス・マーフィーは、社交界デビューの時にベネット公爵家から結婚の打診を受けた。 しかし、結婚相手は女にだらしないと有名な次期当主で……… こちらの作品は、「小説家になろう」にも掲載してます。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。

しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。 友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。 『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。 取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。 彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。

処理中です...