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第3部.リムウル 第2章
16.魔力の炎
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“すげぇや……!!”
ポルは心の中で感嘆の声を上げ、目の前で繰り広げられている戦いを見守っていた。
20人ほどの兵士を見る間に倒していく、黒髪の男。
昼間見た女の子の連れであり、その正体がエンドルーアの皇太子に間違いないだろうことは、すでにポルにも察しがついていた。
宿から出たポルは街の中を探り、微かな魔力の気配をたどっていくうち、ちょうど彼女が馬車に乗せられ連れて行かれるところを目撃した。
姉に心話で連絡を取ろうかとも思ったが、彼女にかかわらないでおこうと言っていた姉の言葉を思い出し、とにかく見つからないようこっそり後を追った。
しかし、徒歩だった彼はあっという間に彼らに引き離された。
町外れで馬を失敬し、森の中で彼らに追いついたときは空が白み始めていた。
何とかして彼女を助けられないかと考えていると、ギメリックが行動を起こした。
襲ってきた突風に肝を冷やしたが、なぜか自分と自分の乗った馬はその被害を受けなかった。
そして今……。
ギメリックは最後の一人となった兵士と剣を交えており、魔力保持者の二人の男も、彼の強さになすすべがないらしい。
時折、魔力の気配がわき起こりすぐに収まる。
同時に魔力戦が行われているしるしだ。
ポルにはその戦いが誰と誰の間で行われているのかまではわからなかったが、この場を包む大きな結界が、アイリーンのものであることには気づいていた。
いずれにせよ、ギメリックとアイリーンの二人が、共に大変な魔力の持ち主であることは充分にわかった。
「……なんかオレ、出る幕なさそうだし……ねぇちゃんたちが心配してるだろうから……帰ろっかなぁ」
木の陰で、ポルがそうつぶやいたときだった。
「このっ……裏切り者!!」
銀髪の男が突然、叫んだかと思うと、部下の男がその場にくずおれた。そして次の瞬間。
バンッ!!
大きな炸裂音とともに、アイリーンが入っていた馬車が爆発し粉々に砕けた。ほぼ同時に、
「ぎゃぁぁぁ……っ!!」
恐ろしい悲鳴が上がった。
見ると銀髪の男が炎に包まれ、のたうち回っている。
「アイリーン!!」
ちょうど最後の兵士を倒したところだったギメリックが叫び声をあげ、馬車の残骸に駆け寄った。
彼が彼女を助け起こすと、気を失っていたアイリーンはうっすら目を開け、そしてハッとしたようにルバートを見た。
「あ……あ、早く! 火を消して! 死んでしまう……!!」
「ダメだ、あれは魔力の炎、たとえ水があっても消せはしない、お前が力を注ぐのをやめない限り……!」
アイリーンは苦しみ続けるルバートを凝視しながら、激しく首を振った。
「ダメなの! コントロールできない!! いや、助けて……!!」
「……見るな!」
ギメリックはアイリーンを胸に引き寄せ自分の体で彼女の視界を遮ろうとした。
しかしアイリーンは彼の手を振り払い、何とか力を収めようとするのか、真っ青な顔でなおもルバートを凝視し続けた。
ポルは心の中で感嘆の声を上げ、目の前で繰り広げられている戦いを見守っていた。
20人ほどの兵士を見る間に倒していく、黒髪の男。
昼間見た女の子の連れであり、その正体がエンドルーアの皇太子に間違いないだろうことは、すでにポルにも察しがついていた。
宿から出たポルは街の中を探り、微かな魔力の気配をたどっていくうち、ちょうど彼女が馬車に乗せられ連れて行かれるところを目撃した。
姉に心話で連絡を取ろうかとも思ったが、彼女にかかわらないでおこうと言っていた姉の言葉を思い出し、とにかく見つからないようこっそり後を追った。
しかし、徒歩だった彼はあっという間に彼らに引き離された。
町外れで馬を失敬し、森の中で彼らに追いついたときは空が白み始めていた。
何とかして彼女を助けられないかと考えていると、ギメリックが行動を起こした。
襲ってきた突風に肝を冷やしたが、なぜか自分と自分の乗った馬はその被害を受けなかった。
そして今……。
ギメリックは最後の一人となった兵士と剣を交えており、魔力保持者の二人の男も、彼の強さになすすべがないらしい。
時折、魔力の気配がわき起こりすぐに収まる。
同時に魔力戦が行われているしるしだ。
ポルにはその戦いが誰と誰の間で行われているのかまではわからなかったが、この場を包む大きな結界が、アイリーンのものであることには気づいていた。
いずれにせよ、ギメリックとアイリーンの二人が、共に大変な魔力の持ち主であることは充分にわかった。
「……なんかオレ、出る幕なさそうだし……ねぇちゃんたちが心配してるだろうから……帰ろっかなぁ」
木の陰で、ポルがそうつぶやいたときだった。
「このっ……裏切り者!!」
銀髪の男が突然、叫んだかと思うと、部下の男がその場にくずおれた。そして次の瞬間。
バンッ!!
大きな炸裂音とともに、アイリーンが入っていた馬車が爆発し粉々に砕けた。ほぼ同時に、
「ぎゃぁぁぁ……っ!!」
恐ろしい悲鳴が上がった。
見ると銀髪の男が炎に包まれ、のたうち回っている。
「アイリーン!!」
ちょうど最後の兵士を倒したところだったギメリックが叫び声をあげ、馬車の残骸に駆け寄った。
彼が彼女を助け起こすと、気を失っていたアイリーンはうっすら目を開け、そしてハッとしたようにルバートを見た。
「あ……あ、早く! 火を消して! 死んでしまう……!!」
「ダメだ、あれは魔力の炎、たとえ水があっても消せはしない、お前が力を注ぐのをやめない限り……!」
アイリーンは苦しみ続けるルバートを凝視しながら、激しく首を振った。
「ダメなの! コントロールできない!! いや、助けて……!!」
「……見るな!」
ギメリックはアイリーンを胸に引き寄せ自分の体で彼女の視界を遮ろうとした。
しかしアイリーンは彼の手を振り払い、何とか力を収めようとするのか、真っ青な顔でなおもルバートを凝視し続けた。
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皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
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