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突然スタートさせられた異世界生活
私の大陸共通語
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今日も今日とて言語習得の為にラヴァル先生との会話に食らいつく。
「好きな食べ物と嫌いな食べ物は何ですか?」
「嫌い、なーいー。全て好きよ。」
「それはなぜですか?」
「シルキー、天才。とっても上手!とてつもないね!」
「自己紹介をしてください。」
「ララランドでっす。ララ、呼ぶが良いよ。これ簡単よ。えっと、国から来た!遠い遠い島。あと昼寝好きよ。お日様温もりだね!」
「大陸共通語を話せるようになったら何がしたいですか?」
「即死!即死で人間さらば!私、やりたいしたいです!」
会話がとんちんかんでも知ってる単語を全部出して必死で伝われと願う。
「ふむ…。始めた頃よりは大分ましになってきましたね。後は語彙を増やさないといけませんね。……人間に復讐をするつもりですか?」
頷く。このまま黙って何もしないでいることなんて出来ないし、しない。
「人間に復讐するのは私も賛成です。守が平穏を築いてからも同胞が何人も殺されているんです。いい加減分からせてあげるべきだと思っていたので協力は惜しみませんよ。何か策はありますか?」
いいえ、と首を横に振る。まだ昼寝組と計画段階だった。なぜなら全ては私の言語習得にかかっていたから。でもラヴァルさんが協力してくれるなら策の幅はぐっと広がる。
…ラヴァルさん、大分怒っているな…。めっちゃ早口になってる。でも何でまだ犠牲が出てるんだろ?ガイアを利用した真名による契約で悪意を持った人間は魔族領に入れないんじゃなかったっけ?首をかしげていると、
「腹の立つ事に契約の抜け穴を利用されるんです。魔族が騙されて自分から魔族領を出て人間領に入ったり、人間が魔族領に入った後に害意を持って魔族を拐ったり殺害したりするケースが多発しているんですよ。」
これじゃどっちが魔族か分からない…。
「特に我が吸血鬼族は銀の杭で心臓を一突きに殺される事が特に多いんです。何故だか知りませんが。何故銀なのでしょうね?しかも人間からニンニクを投げられることはもう日常茶飯事です!嗅覚が鋭いので嫌がらせですか?嫌がらせですよね?
わざわざ銀製の杭でなくても心臓を一突きにされれば誰だって死にます。魔族だって全員が力が強い訳ではないんです。それになぜ杭?より苦しめる為ですか?殺すならもっと楽に殺せ!」
吸血鬼って銀、ニンニク、日光が弱点ってセオリーかなって思ったけど違うんだね。弱点じゃないならわざわざ苦しんで死ぬ銀の杭を選ぶ方がサイコパスというか愉快犯じゃん…。
「しかも、平穏が訪れる前から我が種族は人間から忌み嫌われているんです。人間の血は極上品ですが、ほんの一口あれば十分なんです。別に血を飲まなくとも普通の食事だけで何ら問題ありませんし、赤ワインでも十分代用出来ます。どこに忌むべき理由があるのかさっぱり分かりません。」
へぇ、血は嗜好品なんだ。庶民じゃ手が届かないような高級酒とか高級葉巻とかそんな感覚なんだね。安いのでも良いし無くても生きていけるけど、たまには贅沢したいから欲しい!みたいな。そういえばラヴァルさん、普通に朝から赤ワイン片手に塊のステーキ肉食べてたね。
ただの人間の思い込み、というか風評被害で殺されてたらそりゃそう思って当然よね…。聞けば聞くほど人間が嫌になる。
「…ただし、ギルミアは強硬な保守派の種族ですから報復に断固反対していますけどね。」
それ、昼寝組からも聞いたな。何で犠牲が出てもまだ平穏を保とうとするの?報復して完全に潰した方が後腐れなく犠牲も出なくなるのに。それが分からない。でも本人に直接は聞けないなぁ……。
「好きな食べ物と嫌いな食べ物は何ですか?」
「嫌い、なーいー。全て好きよ。」
「それはなぜですか?」
「シルキー、天才。とっても上手!とてつもないね!」
「自己紹介をしてください。」
「ララランドでっす。ララ、呼ぶが良いよ。これ簡単よ。えっと、国から来た!遠い遠い島。あと昼寝好きよ。お日様温もりだね!」
「大陸共通語を話せるようになったら何がしたいですか?」
「即死!即死で人間さらば!私、やりたいしたいです!」
会話がとんちんかんでも知ってる単語を全部出して必死で伝われと願う。
「ふむ…。始めた頃よりは大分ましになってきましたね。後は語彙を増やさないといけませんね。……人間に復讐をするつもりですか?」
頷く。このまま黙って何もしないでいることなんて出来ないし、しない。
「人間に復讐するのは私も賛成です。守が平穏を築いてからも同胞が何人も殺されているんです。いい加減分からせてあげるべきだと思っていたので協力は惜しみませんよ。何か策はありますか?」
いいえ、と首を横に振る。まだ昼寝組と計画段階だった。なぜなら全ては私の言語習得にかかっていたから。でもラヴァルさんが協力してくれるなら策の幅はぐっと広がる。
…ラヴァルさん、大分怒っているな…。めっちゃ早口になってる。でも何でまだ犠牲が出てるんだろ?ガイアを利用した真名による契約で悪意を持った人間は魔族領に入れないんじゃなかったっけ?首をかしげていると、
「腹の立つ事に契約の抜け穴を利用されるんです。魔族が騙されて自分から魔族領を出て人間領に入ったり、人間が魔族領に入った後に害意を持って魔族を拐ったり殺害したりするケースが多発しているんですよ。」
これじゃどっちが魔族か分からない…。
「特に我が吸血鬼族は銀の杭で心臓を一突きに殺される事が特に多いんです。何故だか知りませんが。何故銀なのでしょうね?しかも人間からニンニクを投げられることはもう日常茶飯事です!嗅覚が鋭いので嫌がらせですか?嫌がらせですよね?
わざわざ銀製の杭でなくても心臓を一突きにされれば誰だって死にます。魔族だって全員が力が強い訳ではないんです。それになぜ杭?より苦しめる為ですか?殺すならもっと楽に殺せ!」
吸血鬼って銀、ニンニク、日光が弱点ってセオリーかなって思ったけど違うんだね。弱点じゃないならわざわざ苦しんで死ぬ銀の杭を選ぶ方がサイコパスというか愉快犯じゃん…。
「しかも、平穏が訪れる前から我が種族は人間から忌み嫌われているんです。人間の血は極上品ですが、ほんの一口あれば十分なんです。別に血を飲まなくとも普通の食事だけで何ら問題ありませんし、赤ワインでも十分代用出来ます。どこに忌むべき理由があるのかさっぱり分かりません。」
へぇ、血は嗜好品なんだ。庶民じゃ手が届かないような高級酒とか高級葉巻とかそんな感覚なんだね。安いのでも良いし無くても生きていけるけど、たまには贅沢したいから欲しい!みたいな。そういえばラヴァルさん、普通に朝から赤ワイン片手に塊のステーキ肉食べてたね。
ただの人間の思い込み、というか風評被害で殺されてたらそりゃそう思って当然よね…。聞けば聞くほど人間が嫌になる。
「…ただし、ギルミアは強硬な保守派の種族ですから報復に断固反対していますけどね。」
それ、昼寝組からも聞いたな。何で犠牲が出てもまだ平穏を保とうとするの?報復して完全に潰した方が後腐れなく犠牲も出なくなるのに。それが分からない。でも本人に直接は聞けないなぁ……。
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