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突然スタートさせられた異世界生活
お留守番
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朝から慌ただしくアノーリオンさん達四人はばたばたと族長会議へ向かっていくのをツニートと二人で見送り、二人きりになった屋敷は静まり返った。
さて、何をしようか…。ツニートと昼寝するか飛ぶ練習する以外にやることがない。大陸共通語を復習しようにも会話訓練しかしていない。読み書きのあいうえお表も貰ったが、縦も横も読めないので使えない…。
何をしようか考えていると、ツニートは掌を差し出してきた。乗れってことね。どこに行くんだろうと思ったらいつものお昼寝場所ではなく屋敷を挟んで北の中庭?に向かっていた。この屋敷ってL字になっているのよね。北側には来たことなかったなぁ…。
私が川流しにあった湖があった。
両目視力1.5の私の肉眼でギリギリ見えるなって距離だけど、湖の上に扉一枚が湖面から浮かんでいるのって不思議。どこ◯もドアみたいじゃん。あの扉の真下にあの方が沈んでいらっしゃるんだよねぇ…。
『今日は、ここで、お昼寝』
侵入者対策かな?やっぱり。
まだ午前中だから寝ろと言われてもそんなには寝れないよ。まさかとは思うけど午後にも昼寝しろって言わないよね…?きっと午前中寝れても午後は無理だと思うんだ。
気温は汗ばむほどじゃないけれど長袖のワンピース一枚でも寒くない。というかこの屋敷をちゃんと見て回ったことなかったけど、湖のすぐ隣に屋敷ってすごい幻想的に見える。ヨーロッパの古いお城みたい。こんなに暇なのにまだあと二、三日これが続くと思うと溜め息が出る。ツニート、何か面白い事話してくれないかな?無茶ぶりだけど。
『ララ。飛ぶ以外に、攻撃手段、ある?』
そう言われてみるとない。人を殴ったこともない。逃げる、以外に選択肢がない。
『使えたら、いいよね?』
勿論、使いたいし使えるに越したことはない。むしろ丸腰で敵陣に突っ込む方が怖いし、私はそこまで無謀ではない。
ツニートはうんうん、と満足げに頷いてそこから先を話そうとしないから気になってしょうがない。私、使えるの?使えないの?使えるとしたら何が使えるの?
『楽しみ!』
だから何が。ツニートさんや、目の前で秘密にされると気になって眠れそうにないのだがどうしてくれるのかね?
そして、この日一日特筆すべき事が何もなかった事をここに記しておく。寝てご飯食べた以外に何もしてなかった…。
◇◇◇◇◇
翌朝。昨日一日寝てご飯食べて、おしゃべりしてちょびっと飛んだくらいで一日終わった。それくらい何もなかった。早く皆帰ってこないかな、と思いながら朝食をツニートと二人で食べる。ツニートは湖のそばで寝泊まりしたらしい。というか今更だけど普段どこで寝てるんだろう。今度聞いてみよう。
そして再び湖の所で日向ぼっこする。それしかやることがないからなんだけど。今日もツニートとまったりおしゃべりして過ごしていた。
事件が起きたのはこの時だった。突然爆発音が聞こえた。鼓膜が震える程の衝撃だった。
『ララ。泳げる?』
そういいながら、ツニートは私を湖の中に放った。
『迎え、来るから、それまで、岸から離れてて』
そう言ってツニートは走っていった。私は奇跡的に翼が浮き輪のように浮力になって湖にぷかぷか浮いていた。クロールは翼が邪魔で出来なかったから、犬かきと平泳ぎの中間のような泳ぎで何とか扉の近くまで泳いだ。何がどうなっているのか分からなかったがとにかく必死だった。水温は冷たさを感じず、浮き輪がわりの翼もあるため体力はあまり奪われずに済みそうだと頭のどこかで思った。
さて、何をしようか…。ツニートと昼寝するか飛ぶ練習する以外にやることがない。大陸共通語を復習しようにも会話訓練しかしていない。読み書きのあいうえお表も貰ったが、縦も横も読めないので使えない…。
何をしようか考えていると、ツニートは掌を差し出してきた。乗れってことね。どこに行くんだろうと思ったらいつものお昼寝場所ではなく屋敷を挟んで北の中庭?に向かっていた。この屋敷ってL字になっているのよね。北側には来たことなかったなぁ…。
私が川流しにあった湖があった。
両目視力1.5の私の肉眼でギリギリ見えるなって距離だけど、湖の上に扉一枚が湖面から浮かんでいるのって不思議。どこ◯もドアみたいじゃん。あの扉の真下にあの方が沈んでいらっしゃるんだよねぇ…。
『今日は、ここで、お昼寝』
侵入者対策かな?やっぱり。
まだ午前中だから寝ろと言われてもそんなには寝れないよ。まさかとは思うけど午後にも昼寝しろって言わないよね…?きっと午前中寝れても午後は無理だと思うんだ。
気温は汗ばむほどじゃないけれど長袖のワンピース一枚でも寒くない。というかこの屋敷をちゃんと見て回ったことなかったけど、湖のすぐ隣に屋敷ってすごい幻想的に見える。ヨーロッパの古いお城みたい。こんなに暇なのにまだあと二、三日これが続くと思うと溜め息が出る。ツニート、何か面白い事話してくれないかな?無茶ぶりだけど。
『ララ。飛ぶ以外に、攻撃手段、ある?』
そう言われてみるとない。人を殴ったこともない。逃げる、以外に選択肢がない。
『使えたら、いいよね?』
勿論、使いたいし使えるに越したことはない。むしろ丸腰で敵陣に突っ込む方が怖いし、私はそこまで無謀ではない。
ツニートはうんうん、と満足げに頷いてそこから先を話そうとしないから気になってしょうがない。私、使えるの?使えないの?使えるとしたら何が使えるの?
『楽しみ!』
だから何が。ツニートさんや、目の前で秘密にされると気になって眠れそうにないのだがどうしてくれるのかね?
そして、この日一日特筆すべき事が何もなかった事をここに記しておく。寝てご飯食べた以外に何もしてなかった…。
◇◇◇◇◇
翌朝。昨日一日寝てご飯食べて、おしゃべりしてちょびっと飛んだくらいで一日終わった。それくらい何もなかった。早く皆帰ってこないかな、と思いながら朝食をツニートと二人で食べる。ツニートは湖のそばで寝泊まりしたらしい。というか今更だけど普段どこで寝てるんだろう。今度聞いてみよう。
そして再び湖の所で日向ぼっこする。それしかやることがないからなんだけど。今日もツニートとまったりおしゃべりして過ごしていた。
事件が起きたのはこの時だった。突然爆発音が聞こえた。鼓膜が震える程の衝撃だった。
『ララ。泳げる?』
そういいながら、ツニートは私を湖の中に放った。
『迎え、来るから、それまで、岸から離れてて』
そう言ってツニートは走っていった。私は奇跡的に翼が浮き輪のように浮力になって湖にぷかぷか浮いていた。クロールは翼が邪魔で出来なかったから、犬かきと平泳ぎの中間のような泳ぎで何とか扉の近くまで泳いだ。何がどうなっているのか分からなかったがとにかく必死だった。水温は冷たさを感じず、浮き輪がわりの翼もあるため体力はあまり奪われずに済みそうだと頭のどこかで思った。
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