悪役令嬢ですが婚約破棄されたこともあって異世界行くには妥協しません！

第十一話

　セオが間一髪で駆け寄り、わたしを守る。彼の剣が闇の刃を弾き返し、二人で一瞬距離を取ることができた。

「ごめん、セオ。でも、もう少しで突破できそうなの…」

わたしは疲れた息を整えながら、再び魔法の力を集中させた。守護者の力を封じるには、もっと強力な魔法が必要だと感じた。

「次の一撃に全てを賭けるわ！セオ、協力して！」

セオは頷き、わたしと共に力を合わせることを決意した。彼の剣にわたしの魔力を送り込み、剣と魔法の融合した攻撃を作り上げる。それは、これまでにないほどの力を持つ一撃だった。

「いくわよ！」

わたしは魔力を最大限に引き出し、セオの剣と共に守護者に向かって突進した。守護者もまた、その力を解放し、わたしたちの攻撃を迎え撃とうとする。

激しい衝突の瞬間、世界が一瞬止まったかのように感じた。しかし、その瞬間が過ぎると、守護者の姿が揺らぎ始めた。わたしたちの攻撃が、ついに彼の防御を突破したのだ。

「今よ！」