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第二話

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 悲しいなんてものではなかった。すべてが終わったと思った。第一王子から振られたとしてもそれ以下の王子

に切り替えていけば良いじゃん、アゼルバイジャン? なんて慰めにはならない。第一王子に捨てられたらそれ

だけで完全な傷物になるのである。王女になれないわけではないとはいえ、ずっと序列の低い王子のさらに序列の

低い夫人として甘んじなければならないのだ。今後いくら精進したとしても、である。

事実上王女として国に君臨する夢はなくなりこれからは永遠に誰かの下っ端貴族として使われていくだけ……。

そんな人生絶対認めない! 国の体制がそういうものであるのならばそんな国を壊して新たに作り直す、それ以外

無いのだ。ならもうやるしかないじゃん……!!
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