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5話

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 「ないないないないないないないっ・・・・・・!?」

しばらく見かけないと思っていたがそれほど気にも留めていなかったが本当にあれが自分の使用していたものだと考えるとあれは物的証拠となってしまってもおかしくない。動機が十分なだけにこれはほんとうにやばいことになったみたいだ。確実にわたしはあの女にハメられたといえる。おそらくあの女が犯人なのだろう、そしてちょうど婚約破棄されたばかりのわたしを利用して王太子を殺したことにして悲劇のヒロイン気取りで遺産を得るなんていう単純な理由なのだろうが、そんな事実を何も知らない大衆がどうやって信じるのだろうか?
わたしとあの女、現状でどちらが信用できるかなんて考えるまでもないだろう。ここからわたしはどうすればこの容疑を晴らすことができようか・・・・・・?
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