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中国 ‐ China ‐
鳳凰
しおりを挟む鳳凰
中国の「四霊」のひとつであり、平安を象徴し、三六〇種の鳥類の長とされる存在である。その姿は、顎が燕、嘴は鶏、頚は蛇、尾は魚、背は亀だとされる。また、竜の文様を持っていたり、身体の前がメスの麒麟で後ろ半分は鹿だったりともされる。羽は五色絢爛に輝き、生きた虫は啄ばまず、生きた草は折らない。群れをなさず猥りに飛ばないが、ひとたび飛べば鳥たちが群れをなしてそれに従うため、鳥の王と呼ばれた。体高は一・五メートルほどあり、鳴き声は音階に従った美しいものとされる。オスを鳳、メスを凰という。梧桐(アオギリ)に宿り、竹の実を食べ、醴泉を飲む。古代中国では、死者が天に登るための入り口で、頂上が天に届く「崑崙山」があるとされていたが、鳳凰はそこに至った死者の魂を迎え、天上へと運ぶ役割を担っていたと考えられた。そのため、崑崙山を過ぎた辺りを流れる「弱水」という河の水を飲んで身体を休め、近くにある「丹穴」という山に棲んでいたとも伝えられている。また、日本において使われる歴史的な用語で、七世紀後半から八世紀初頭の頃を白鳳時代と呼ぶが、この「白鳳」は白い羽毛を纏った鳳凰のこととされる。そして、六五〇年に大化から「白雉」に改元されるが、これは白鳳の異称であるとも考えられる。
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