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悪魔・堕天使 - Devils and Fallen angels -
イポス
しおりを挟むイポス
伯爵にして、強大な王子(君主)の位階にあるとされ、三十六の軍団を率いている。『ソロモンの小さき鍵』によれば、ソロモンの七十二柱の悪魔中、序列第二十二位。召喚されると、獅子の頭にガチョウの脚、野ウサギの尻尾を持った姿で現れる。ただし、『ソロモンの小さき鍵』の古い版などには、爵位に関する記述はなく、単に「身分が高い」とされていることもあるようだ。ヨハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』によれば、イペス、アイポロス、アイペロスなどの別称を持ち、十六番目に名前がある。天使と悪魔の両方の姿を、状況に応じて使い分けるとされるが、天使の姿については、文献に言及がなく、詳しいことはわからない。悪魔の姿については諸説あり、コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』では「ガチョウの頭と脚、短めのウサギの尾を持った獅子の体」とされ、フレッド・ゲティングズの『悪魔の事典』では「獅子の体、ガチョウの頭と脚を備え、前歯が鉤爪のようになっている」とされ、『悪魔の偽王国』では「邪悪で悪賢い獅子の姿」とシンプルに言及し、細部が異なっている。十九世紀に『地獄の辞典』に描かれた、M・L・ブルトンの手がけた挿絵も、プランシーの解説に準拠し、現在、知られている姿のイメージは、この挿絵に基づいている。過去・現在・未来のあらゆることを知り、また、人間に知恵と勇気、あるいは才能と大胆さを与えるという。
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