常連客は社長さんだった!?一枚の不在伝票が全ての始まり。

すずなり。

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彼女との関係。

遼平(やっぱりアパートだ。)




悠乃ちゃんのアパートのドアをノックする男。

玄関戸を開けた悠乃ちゃんは何かを男に言ってるようだったけど、俺のところまでは声は聞こえなかった。




遼平(何言ってるんだ?)




様子をうかがってると、男は半ば強引に悠乃ちゃんの部屋に入って行ってしまった。




遼平「どうしたものか・・・。」




気になって仕方ない俺は、そーっとアパートに近づいた。

聞き耳を立てるように・・・中の音を聞く。




悠乃「待って・・!そんなに激しくしないで・・・!」



遼平(悠乃ちゃん・・!?)



「激しく打ち付けてっていったのお前だろ!?」



遼平(男の声・・・。)



悠乃「ゆっくり優しく・・・がいいの・・・!」

「なんだ。最初からそう言えよ。」




ガタガタと家具の音も聞こえる。

話の内容・・・音から考えて家の中でしてることはただ一つ。




遼平「彼氏・・・いたのか。」




あんなかわいい子だ。

彼氏がいても不思議じゃない。




遼平「はぁ・・・気持ち、言わなくてよかった。」





ご飯を食べてる時とかに『彼氏いるんで』とか言われたらもう会話すらできなくなったかもしれないし。




遼平「ま、癒されにカフェには行こ。」




俺は丘を下りながら・・・帰路についた。







ーーーーーーーーーーーーーー





悠乃side・・・





悠乃「だからそんなに激しくしないでって!蓮(れん)」

蓮「お前がパン生地を叩きつけといてって言ったんだろ?」




アイランドキッチンの台にバンバンとパン生地を打ち付けてるのは私の兄、蓮。

仕事帰りに家まで帰るのが面倒らしくて私の家にやってきたのだ。




悠乃「もー・・出かける前に機械に発酵までを予約しといたのに・・・蓮が来るとパンがすぐ無くなっちゃう・・・。」

蓮「新しいのが焼けるからいいじゃん。」

悠乃「そういう問題じゃないのにぃ・・・。」

蓮「で?どれくらいバンバンしてたらいいんだ?」





塊になってるパン生地を、みよーんと伸ばす蓮。




悠乃「ちょっと!伸ばさないで!」

蓮「どうぜちぎるんだろ?」

悠乃「ちぎるけど・・・あー・・・。」




焼き直しが確定していくパン生地。

とりあえず今、蓮の手元にあるやつは全部食べさせることにして、蓮が出て行ったらパンを焼き直すことを秘かに決めた。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







翌日・・・




出勤の準備をしてる私の横でぐぅぐぅと眠ってる蓮。




悠乃「蓮?私、仕事に行くから。」

蓮「んー・・・。」

悠乃「鍵、キッチンに置いていくから閉めてカフェに持ってきてよ?」

蓮「分かってる・・・昼に・・行くから・・・。」





蓮の言葉を信用して、私は仕事に向かった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





悠乃「おはようございまーす。」



カフェに出勤してきた私は、制服に着替え、カウンターに立つ。

備品の補充をしながら来店されるお客様の接客を繰り返してると、杉野さんが来店された。





遼平「こんにちは。」

悠乃「杉野さん。・・・昨日はありがとうございました。」




深く頭を下げる。




遼平「こちらこそ。・・・パン、おいしかったよ。」

悠乃「!・・・よかったです。お飲み物はどうされますか?」

遼平「今日はエスプレッソで。」

悠乃「珍しいですね。昨日眠れなかったんですか?」

遼平「まぁ・・・。」

悠乃「?」



眠気覚ましに苦めのコーヒーを注文されることは、まぁまぁある。

私はエスプレッソマシーンの準備を始めた。

その時・・・




蓮「悠乃。」




私を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、蓮が来ていた。




悠乃「あ、鍵持ってきてくれたの?」

蓮「ん。コーヒーも頼む。」

悠乃「待ってて。あとで淹れるから。」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





遼平side・・・




悠乃ちゃんにエスプレッソを注文して待ってる間に・・・昨日の男が現れた。

悠乃ちゃんのことを呼び捨てにして。



寝不足や・・・嫉妬心から、俺は思わずこの男に声をかけてしまった。




遼平「失礼ですけど・・・。」

蓮「はい?」

遼平「彼女とはどういった関係ですか?」




昨日のことから考えて、恋人であることは間違いないだろうけど、どうしても本人の口からききたかった。



悠乃「お待たせしました・・・・・って、なにしてるんですか?」




悠乃ちゃんがエスプレッソを持って戻ってきた。

俺と男が向かい合って話をしてることを疑問に思ったらしい。




蓮「悠乃との関係を聞かれたんだけど。」

悠乃「・・・え!?」

遼平「で?答えは?」




男と悠乃ちゃんはお互いに顔を見合わせた。

そしてお互いを指差して・・・








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