お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。

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誕生日2。

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その日の夜・・・





恭吾「鈴、誕生日おめでとうっ。」

お父さん「お誕生日、おめでとう。」



お父さんと恭吾お兄ちゃんが私の誕生日をお祝いしてくれた。



鈴「ありがとうっ。」

お父さん「ケーキ、買ってきてるからあとで食べようか。」

鈴「うんっ。」

恭吾「ほら、ご飯もたくさん食べろよ?」

鈴「うんっ。」



用意されたご飯をパクパクと食べ進めていると、翔平お兄ちゃんが私に紙袋を渡してきた。




翔平「俺たち3人からな?」

鈴「?」



紙袋を受け取り、中を開けた。

中身は・・・



鈴「・・・うさぎのパジャマだ!」




着ぐるみのような全身タイプのパジャマ。

フードにうさぎの耳がついてあった。



鈴「ありがとうっ!」

翔平「・・・パジャマだけか?」

鈴「?」



袋からパジャマを取り出すと、紙袋の下にうさぎの形をしたウォークマンが入ってた。



鈴「ウォークマンっ!」

恭吾「それ、パソコンにつないだらインストールできるんだってさ。」

お父さん「聞きたい音楽があったら借りてきたらいいしね。」

鈴「ありがとうっ!大切にするっ!」





ウォークマンを手に取り、眺めていると、翔平お兄ちゃんが私のネックレスに気がついた。





翔平「鈴?そんなネックレス持ってた?」

鈴「え?あぁ、直哉お兄ちゃんにもらったの。今日。」

恭吾「へぇー、直哉さん、来たんだ。」

鈴「うん。うさぎがいっぱいーっ!」

翔平「・・・・・・・。」







ご飯も食べ終わり、去年もやった誕生日ケーキのろうそく消し。

今年は16本のろうそくが刺された。




お父さん「鈴?願い事は?」

鈴「えーっと・・・体を治すっ!」

恭吾「おー、がんばれ。」



ふーっと息を吹きかけてろうそくを消した。



翔平「おめでとう。」

恭吾「おめでとう。」

お父さん「おめでとう、鈴。」

鈴「ありがとうっ。」





この家にきてもうすぐ1年が経つ。

最初は慣れない生活の連続だったけど、もう馴染んだ。

お兄ちゃんやお父さんは相変わらず優しい。

時々迷惑もかけてしまうことがあるけど、これからも家事に勉強、そして恋愛も頑張っていきたい。




そんなことを考えながら、私は誕生日ケーキをほおばった。




鈴「ふふっ・・。」

翔平「?・・・なんだ?ご機嫌だな?」

鈴「幸せだなって思って。」

恭吾「俺たちの妹なんだから幸せに決まってるだろ?」

鈴「・・・自信家さんなんだから・・恭吾お兄ちゃんは。」

お父さん「お?鈴も言うようになってきたなぁ。」





4人でわいわい喋りながら囲むテーブル。

この場にお母さんがいたらどんなにいいか・・・。

そんなことを考えて一人気持ちが沈んでいく。




鈴「・・・・・。」

お父さん「鈴?どうかした?」

鈴「あ、ううん。お母さんがいたら・・・一緒に笑ってたのかなーって思っちゃって。」

翔平「・・・なぁ、鈴?」

鈴「うん?」

翔平「亡くなった人を一番供養できる方法って知ってるか?」




お兄ちゃんの唐突な質問。



鈴「え?えーっと・・・お坊さんにお経をよんでもらう?」

恭吾「まぁ、それもいいんだけど・・・一番は『思い出すこと』だ。」

鈴「『思い出す』?」

翔平「亡くなった人との思い出だな。楽しかったこと、悲しかったこと、楽しかったこと・・・なんでもいいから毎日思い出すことが一番の供養になるんだよ。」




きれいだったお母さん。

優しかったお母さん。

いつも私を抱きしめてくれたお母さん。




私のなかにいるお母さんの思い出は少ないけど・・・それでも思い出せることはある。




鈴「わかった!私、毎日思い出す!」

翔平「うん。あと、鈴が毎日笑うのも大事な?」

恭吾「だな。」

鈴「それは大丈夫っ。」





お父さんも、翔平お兄ちゃんも、恭吾お兄ちゃんも笑いながら私を見てた。

私も3人に笑顔を返す。




鈴「へへっ。」





いろいろあった15歳の1年間。

16歳の1年間も頑張ることを心に決めて、誕生日の一日を終えた。





















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