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第二羽 楽しみなプレゼント
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第ニ羽 楽しみなプレゼント
鍵を摘むと玄関に置いてあった時計が目に入った。時計は、11時を過ぎている。
母親は、あの絵本を読んだせいか、夜遅くの訪問に違和感を感じた。
そこで、ドアの前が見える部屋に行き、ドアの前を確認する。ドアの前には、1人分の人影がある。
よく見ると帽子を深く被った男が立っていた。服装は、宅配便の制服を着ている。
母親は、暫く様子を伺う。すると外の男は口を開いた。
「すみません、宅配便です。誰もいらっしゃいませんか?」
爽やかな声が警戒心を和らげる。
「まあ、都市伝説だよね」
母親は、再び玄関へと向かう。ドアノブに手をかけると再び脳裏に先ほどの絵本がよぎった。
(あの本は、フィクション。だけど、一方では、本当のことをユニークに描いているとも言われている。
その証拠に、この付近の人は、夜10時以降誰も出歩かない)
母親は、嫌な予感が行動を止める。鍵を開けずに様子を見ているとバイク音と共に気配が家から去っていった。
母親は大きく息を吐くと、リビングへと向かった。
「うるさいなぁ」
兄が目を覚ます。ゴトゴト 家の中を騒音が鳴り響く。真っ暗な部屋の中、周囲を見渡す。
「あれ?雀(スズメ)は?」
弟の姿が見えない。兄は、部屋のドアに手をかける。その時、頭に母親が言っていた言葉がよぎる。
「クリスマスイブは、いい子に寝てないとプレゼント貰えないよ」
兄は、静かにベッドに戻ると再び眠りについた。
ひときわ静かな朝の中、冬の寒さが兄の目を覚ます。ドアを開け、1階に降りる。
途中にある窓からは、雪がヒラヒラと室内へ舞い込んでいた。
「寒い」
リビングに行くとテーブルの上に2つの大きなプレゼントが置かれていた。
「サンタさんありがとう!やったー!!!」
兄はそのプレゼントを開けようとリボンに手をつける。
「ハッピーな時はみんな一緒に!」
母親の言葉が頭をよぎる。しかし、暫く経っても母親が起きてこない。兄は、痺れを切らしリボンを解いた。
(あとで結び直せばいいよね!)
リボンを解くと1匹の蝿が箱から出てくる。兄は、蝿を払いながら、箱を開けた。中から出てきたものと目が合う。
「え?」
兄の呼吸が荒くなる。瞬きの回数も徐々に増える。
「あ、あ、あ、」
そこには、いつも見ていた顔があった。それは、誰よりも優しい母さんの頭部だった。皮膚は青白く、少し凍っている。
「あーーーー」
兄は、大きな声で泣き出した。理解が追いつかない頭の中、一つだけ理解できること、それが目の前の頭が母親であると言うことだけだった。
すると、背後から雀の声が聞こえてきた。
「生ものだから、早く食べてね」
鍵を摘むと玄関に置いてあった時計が目に入った。時計は、11時を過ぎている。
母親は、あの絵本を読んだせいか、夜遅くの訪問に違和感を感じた。
そこで、ドアの前が見える部屋に行き、ドアの前を確認する。ドアの前には、1人分の人影がある。
よく見ると帽子を深く被った男が立っていた。服装は、宅配便の制服を着ている。
母親は、暫く様子を伺う。すると外の男は口を開いた。
「すみません、宅配便です。誰もいらっしゃいませんか?」
爽やかな声が警戒心を和らげる。
「まあ、都市伝説だよね」
母親は、再び玄関へと向かう。ドアノブに手をかけると再び脳裏に先ほどの絵本がよぎった。
(あの本は、フィクション。だけど、一方では、本当のことをユニークに描いているとも言われている。
その証拠に、この付近の人は、夜10時以降誰も出歩かない)
母親は、嫌な予感が行動を止める。鍵を開けずに様子を見ているとバイク音と共に気配が家から去っていった。
母親は大きく息を吐くと、リビングへと向かった。
「うるさいなぁ」
兄が目を覚ます。ゴトゴト 家の中を騒音が鳴り響く。真っ暗な部屋の中、周囲を見渡す。
「あれ?雀(スズメ)は?」
弟の姿が見えない。兄は、部屋のドアに手をかける。その時、頭に母親が言っていた言葉がよぎる。
「クリスマスイブは、いい子に寝てないとプレゼント貰えないよ」
兄は、静かにベッドに戻ると再び眠りについた。
ひときわ静かな朝の中、冬の寒さが兄の目を覚ます。ドアを開け、1階に降りる。
途中にある窓からは、雪がヒラヒラと室内へ舞い込んでいた。
「寒い」
リビングに行くとテーブルの上に2つの大きなプレゼントが置かれていた。
「サンタさんありがとう!やったー!!!」
兄はそのプレゼントを開けようとリボンに手をつける。
「ハッピーな時はみんな一緒に!」
母親の言葉が頭をよぎる。しかし、暫く経っても母親が起きてこない。兄は、痺れを切らしリボンを解いた。
(あとで結び直せばいいよね!)
リボンを解くと1匹の蝿が箱から出てくる。兄は、蝿を払いながら、箱を開けた。中から出てきたものと目が合う。
「え?」
兄の呼吸が荒くなる。瞬きの回数も徐々に増える。
「あ、あ、あ、」
そこには、いつも見ていた顔があった。それは、誰よりも優しい母さんの頭部だった。皮膚は青白く、少し凍っている。
「あーーーー」
兄は、大きな声で泣き出した。理解が追いつかない頭の中、一つだけ理解できること、それが目の前の頭が母親であると言うことだけだった。
すると、背後から雀の声が聞こえてきた。
「生ものだから、早く食べてね」
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