1 / 38
第1話 貴族令嬢の悩み
しおりを挟む
愛だの恋だのという不確定要素(パラメーター)に振り回されるのは、愚か者のすることだ。世の令嬢たちが舞踏会のドレスの色や、殿方から贈られた花束の花言葉に一喜一憂して脳内をお花畑にしている間、私が何をしていたかといえば答えはあまりにも明白で味気ない。
――ひたすらに、インクと羊皮紙、数字の羅列と格闘していたのである。
「……計算が、合わない。物理的にあり得ないわ」
フォンテーヌ公爵家の執務室。本来ならば当主である父が座るべき、猫脚の重厚なマホガニーの机を占領し、私はこめかみを指先で強く押さえた。ズキズキと脈打つ血管が、糖分不足と睡眠不足を訴えている。
私の名前はセリーヌ・フォンテーヌ。今年で二十歳になる。一応は公爵令嬢という肩書きを持つが、実態は『高給取りの執事』兼『無報酬の財務官』だ。
窓の外からは、初夏の風に乗って薔薇の香りが漂ってくる。庭師が丁寧に手入れをした自慢の庭園だ。だが、今の私にとってその甘美な香りは、現実逃避への誘惑であると同時に腐敗を隠す香料のようにも感じられた。
目の前に積み上がっているのは、この屋敷のひいては領地全体のここ一ヶ月分の収支報告書だ。右手に安物の羽ペン(高級品は後妻の娘に取られた)左手には完全に冷めきって渋みだけが残った紅茶。頭の中には、蒸気を上げて回転する巨大な計算機がある。
問題は食費の項目だ。特に『嗜好品』の欄。
「先月比で一・五倍。季節変動による誤差の範囲を超えている。小麦の相場は安定、肉類の価格も高騰していない。……なのに、どうして卵と砂糖とバニラビーンズの消費量だけが、街の菓子店を開業できるレベルに達しているのかしら」
独り言が漏れる。声に出して確認しなければ、数字という名の暴力に押しつぶされそうだった。犯人の目星はついている。いや、目星をつけるまでもない。これは推理小説の謎解きですらない。単なる事実確認だ。
私は深く肺の底から澱んだ空気を吐き出すようなため息をついて呼び鈴を鳴らした。すぐに、初老の執事ジェラルドが控えめなノックと共に現れる。彼の眉間にも私と同じ種類の疲労が見えた。
「お呼びでしょうか、お嬢様」
「ジェラルド。単刀直入に聞くわ。厨房に『怪物』でも住み着いたの? それとも、我が家のニワトリたちはストライキでも起こして、卵の価格が十倍に高騰したのかしら」
「……いいえ。市場価格は平穏そのものでございます。ただ、屋敷内の局地的な需要が爆発しておりまして」
「『天使のおやつ』ね」
「左様でございます」
ジェラルドが苦虫を噛み潰したような顔をする。天使というのは、私の義理の妹ローザの愛称だ。もちろん、皮肉である。継母イザベルが連れてきたこの義妹は見た目だけは愛らしい。蜂蜜色の髪に、あどけない大きな瞳。だが、その胃袋と物欲はブラックホール並みだ。
「この砂糖と卵の量は、明らかに異常よ。最近ハマっているというカスタードたっぷりのタルトでしょうけれど、計算上、彼女は一日五個は食べていることになる。……彼女の将来のドレスのサイズと、我が家の財政の健全化(ヘルスケア)のために、即刻供給を停止させて」
「かしこまりました。しかし、イザベル奥様が何とおっしゃるか……」
「『育ち盛りの子になんてひどいことを』と泣きついてくるでしょうね。想定内よ。私から言っておくわ」
どうせ継母は数字など読めない。彼女にとっての経済とは欲しいものが湧いてくる魔法の泉のことなのだ。ジェラルドが一礼して下がると、私は再び書類に視線を落とした。
私の母が亡くなり、父のバラックが後妻であるイザベルと、その連れ子であるローザを迎え入れたのは、私が十歳の時だった。それから十年。父は病に伏せがちになり、判断能力も低下している。実質的な当主代行として、私がこの傾きかけた巨大な船(公爵家)の舵を取っている。
継母は浪費家、ローザは無知な捕食者。そして父のバラックは、事なかれ主義の傍観者。結果として、公爵家という組織の維持管理コストは、すべて私の寿命と精神力を削ることで支払われている。
「……虚しいわね」
ペン先が、カリカリと乾いた音を立てる。インクの匂いが鼻をつく。鉄と煤の匂い。数字は嘘をつかないし裏切らない。感情も、打算も、裏切りもなく、ただ冷徹な事実としてそこにある。もし人間も数式のように単純なら、どれほど生きやすいだろう。
ふと、視界の端に置かれた小さな卓上カレンダーが目に入った。今日の日付に、赤いインクで丸がつけられている。途端に、ささくれ立っていた私の心が少しだけ凪いだ。脈拍が落ち着き、強張っていた肩の力が抜ける。
「今日は、エドガー様がいらっしゃる日ね」
エドガー・オルレアン伯爵令息。私の婚約者で幼馴染。蜂蜜を溶かしたような髪に、春の湖のような優しげな碧眼。彼は、数字と義務で塗り固められた私の無機質な日常における唯一の『有機的な癒やし』だった。
彼との婚約は、家同士の契約から始まったものだ。いわば政略結婚。けれど、愛想がなく事務的な私にも、彼は優しく接してくれた。
『セリーヌはすごいね』
『いつも頑張っていて偉いよ』
その甘い声で労ってくれるだけで私はまた一週間、この激務という毒に耐える抗体を得ることができた。
私は椅子から立ち上がり、窓ガラスに映る自分を見た。地味な濃紺のドレス。機能性重視で飾り気がない。袖口には微かなインクの染み、髪は邪魔にならないように実用一点張りのひっつめにしている。
色気もへったくれもない。義妹のローザなら、ふわふわのピンク色のドレスを着て、蝶々のように笑うだろう。……比較しても仕方がない。私は私の役割をこなすだけだ。私は蝶ではなく働き蜂なのだから。
「少し、休憩をもらおうかしら」
まだ午後の業務は山積みだが、エドガー様が来るなら話は別だ。効率のためにも、精神的な栄養補給が必要だ。私は鏡の前で後れ毛を少しだけ直し、強張った表情筋をほぐすために頬をパンパンと叩いた。口角を上げて笑顔の練習。……引きつっている。まあいい、これが私の精一杯だ。
――ひたすらに、インクと羊皮紙、数字の羅列と格闘していたのである。
「……計算が、合わない。物理的にあり得ないわ」
フォンテーヌ公爵家の執務室。本来ならば当主である父が座るべき、猫脚の重厚なマホガニーの机を占領し、私はこめかみを指先で強く押さえた。ズキズキと脈打つ血管が、糖分不足と睡眠不足を訴えている。
私の名前はセリーヌ・フォンテーヌ。今年で二十歳になる。一応は公爵令嬢という肩書きを持つが、実態は『高給取りの執事』兼『無報酬の財務官』だ。
窓の外からは、初夏の風に乗って薔薇の香りが漂ってくる。庭師が丁寧に手入れをした自慢の庭園だ。だが、今の私にとってその甘美な香りは、現実逃避への誘惑であると同時に腐敗を隠す香料のようにも感じられた。
目の前に積み上がっているのは、この屋敷のひいては領地全体のここ一ヶ月分の収支報告書だ。右手に安物の羽ペン(高級品は後妻の娘に取られた)左手には完全に冷めきって渋みだけが残った紅茶。頭の中には、蒸気を上げて回転する巨大な計算機がある。
問題は食費の項目だ。特に『嗜好品』の欄。
「先月比で一・五倍。季節変動による誤差の範囲を超えている。小麦の相場は安定、肉類の価格も高騰していない。……なのに、どうして卵と砂糖とバニラビーンズの消費量だけが、街の菓子店を開業できるレベルに達しているのかしら」
独り言が漏れる。声に出して確認しなければ、数字という名の暴力に押しつぶされそうだった。犯人の目星はついている。いや、目星をつけるまでもない。これは推理小説の謎解きですらない。単なる事実確認だ。
私は深く肺の底から澱んだ空気を吐き出すようなため息をついて呼び鈴を鳴らした。すぐに、初老の執事ジェラルドが控えめなノックと共に現れる。彼の眉間にも私と同じ種類の疲労が見えた。
「お呼びでしょうか、お嬢様」
「ジェラルド。単刀直入に聞くわ。厨房に『怪物』でも住み着いたの? それとも、我が家のニワトリたちはストライキでも起こして、卵の価格が十倍に高騰したのかしら」
「……いいえ。市場価格は平穏そのものでございます。ただ、屋敷内の局地的な需要が爆発しておりまして」
「『天使のおやつ』ね」
「左様でございます」
ジェラルドが苦虫を噛み潰したような顔をする。天使というのは、私の義理の妹ローザの愛称だ。もちろん、皮肉である。継母イザベルが連れてきたこの義妹は見た目だけは愛らしい。蜂蜜色の髪に、あどけない大きな瞳。だが、その胃袋と物欲はブラックホール並みだ。
「この砂糖と卵の量は、明らかに異常よ。最近ハマっているというカスタードたっぷりのタルトでしょうけれど、計算上、彼女は一日五個は食べていることになる。……彼女の将来のドレスのサイズと、我が家の財政の健全化(ヘルスケア)のために、即刻供給を停止させて」
「かしこまりました。しかし、イザベル奥様が何とおっしゃるか……」
「『育ち盛りの子になんてひどいことを』と泣きついてくるでしょうね。想定内よ。私から言っておくわ」
どうせ継母は数字など読めない。彼女にとっての経済とは欲しいものが湧いてくる魔法の泉のことなのだ。ジェラルドが一礼して下がると、私は再び書類に視線を落とした。
私の母が亡くなり、父のバラックが後妻であるイザベルと、その連れ子であるローザを迎え入れたのは、私が十歳の時だった。それから十年。父は病に伏せがちになり、判断能力も低下している。実質的な当主代行として、私がこの傾きかけた巨大な船(公爵家)の舵を取っている。
継母は浪費家、ローザは無知な捕食者。そして父のバラックは、事なかれ主義の傍観者。結果として、公爵家という組織の維持管理コストは、すべて私の寿命と精神力を削ることで支払われている。
「……虚しいわね」
ペン先が、カリカリと乾いた音を立てる。インクの匂いが鼻をつく。鉄と煤の匂い。数字は嘘をつかないし裏切らない。感情も、打算も、裏切りもなく、ただ冷徹な事実としてそこにある。もし人間も数式のように単純なら、どれほど生きやすいだろう。
ふと、視界の端に置かれた小さな卓上カレンダーが目に入った。今日の日付に、赤いインクで丸がつけられている。途端に、ささくれ立っていた私の心が少しだけ凪いだ。脈拍が落ち着き、強張っていた肩の力が抜ける。
「今日は、エドガー様がいらっしゃる日ね」
エドガー・オルレアン伯爵令息。私の婚約者で幼馴染。蜂蜜を溶かしたような髪に、春の湖のような優しげな碧眼。彼は、数字と義務で塗り固められた私の無機質な日常における唯一の『有機的な癒やし』だった。
彼との婚約は、家同士の契約から始まったものだ。いわば政略結婚。けれど、愛想がなく事務的な私にも、彼は優しく接してくれた。
『セリーヌはすごいね』
『いつも頑張っていて偉いよ』
その甘い声で労ってくれるだけで私はまた一週間、この激務という毒に耐える抗体を得ることができた。
私は椅子から立ち上がり、窓ガラスに映る自分を見た。地味な濃紺のドレス。機能性重視で飾り気がない。袖口には微かなインクの染み、髪は邪魔にならないように実用一点張りのひっつめにしている。
色気もへったくれもない。義妹のローザなら、ふわふわのピンク色のドレスを着て、蝶々のように笑うだろう。……比較しても仕方がない。私は私の役割をこなすだけだ。私は蝶ではなく働き蜂なのだから。
「少し、休憩をもらおうかしら」
まだ午後の業務は山積みだが、エドガー様が来るなら話は別だ。効率のためにも、精神的な栄養補給が必要だ。私は鏡の前で後れ毛を少しだけ直し、強張った表情筋をほぐすために頬をパンパンと叩いた。口角を上げて笑顔の練習。……引きつっている。まあいい、これが私の精一杯だ。
264
あなたにおすすめの小説
あなた方が後悔しても私にはどうでもいいことです
風見ゆうみ
恋愛
チャルブッレ辺境伯家の次女である私――リファーラは幼い頃から家族に嫌われ、森の奥で一人で暮らしていた。
私を目の敵にする姉は、私の婚約者や家族と結託して、大勢の前で婚約を破棄を宣言し私を笑いものにしようとした。
しかし、姉たちの考えなどお見通しである。
婚約の破棄は大歓迎。ですが、恥ずかしい思いをするのは、私ではありませんので。
婚約破棄されたので昼まで寝ますわ~白い結婚で溺愛なんて聞いてません
鍛高譚
恋愛
「リュシエンヌ・ド・ベルナール、お前との婚約は破棄する!」
突然、王太子フィリップから婚約破棄を告げられた名門公爵家の令嬢リュシエンヌ。しかし、それは義妹マリアンヌと王太子が仕組んだ策略だった。
王太子はリュシエンヌが嘆き悲しむことを期待するが——
「婚約破棄ですね。かしこまりました。」
あっさり受け入れるリュシエンヌ。むしろ、長年の束縛から解放され、自由な生活を満喫することに!
「これでお昼まで寝られますわ! お菓子を食べて、読書三昧の生活ができますのよ!」
しかし、そんな彼女の前に現れたのは、王太子のライバルであり冷徹な公爵・ヴァレンティン・ド・ルーアン。
「俺と婚約しないか?」
政略的な思惑を持つヴァレンティンの申し出に、リュシエンヌは「白い結婚(愛のない形式的な結婚)」ならと了承。
ところが、自由を満喫するはずだった彼女の心は、次第に彼によって揺さぶられ始め——?
一方、王太子と義妹は社交界で次々と醜態をさらし、評判は地に落ちていく。
そしてついに、王太子は廃嫡宣告——!
「ええ? わたくし、何もしていませんわよ?」
婚約破棄された令嬢が、のんびり自由を謳歌するうちに、
いつの間にか勝手にざまぁ展開が訪れる、痛快ラブストーリー!
「婚約破棄……むしろ最高でしたわ!」
果たして、彼女の悠々自適な生活の行方は——?
身代わりの恋だと思っていました〜記憶を失った私に、元婚約者が泣いて縋る理由〜
恋せよ恋
恋愛
「君を愛している。一目惚れだったんだ」
18歳の伯爵令嬢エリカは、9歳年上のリヒャルト伯爵から
情熱的な求婚を受け、幸せの絶頂にいた。
しかし、親族顔合わせの席で運命が狂い出す。
彼の視線の先にいたのは、エリカの伯母であり、
彼の学生時代の恋人で「初めての女性」だった……ミレイユ。
「あの子は私の身代わりでしょう」「私はあなただけなの」
伯母ミレイユの甘い誘惑と、裏切りの密会。
衝撃の事実を目撃したエリカは、階段から転落し、
彼と過ごした愛しくも残酷な二年間の記憶だけを失ってしまう。
「……あの、どちら様でしょうか?」
無垢な瞳で問いかけるエリカに、絶望し泣き崩れるリヒャルト。
裏切った男と、略奪を企てた伯母。
二人に待ち受けるのは、甘い報復と取り返しのつかない後悔だった。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
婚約破棄と暗殺で死んだはずの公爵令嬢ですが、前に出ずに全てを崩壊させます
鷹 綾
恋愛
フォールス・アキュゼーション。お前に全ての罪がある」
王太子フレイム・ファブリケイト・ロイヤル・ロードは、自らの失策を公爵令嬢フォールスに押し付け、婚約を破棄。
さらに証拠隠滅のため、彼女を追放し、暗殺まで差し向ける。
――彼女は、死んだことにされた。
だがフォールスは、生き延びた。
剣も魔法も持たず、復讐に燃えることもない。
選んだのは、前に出ないという生き方。
隣国で身を潜めながら、王弟エクイティ・フェアネス・ロイヤル・ロードのもと、
彼女は“構造の隣”に立つ。
暴かず、裁かず、叫ばない。
ただ、歪んだ仕組みを静かに照らし、
「選ばなかった者たち」を、自ら説明の場へと追い込んでいく。
切れない証人。
使えない駒。
しかし、消すこともできない存在。
これは、力で叩き潰すザマアではない。
沈黙と距離で因果を完成させる、知的で冷静な因果応報の物語。
――前に出ない令嬢が、すべての答えを置いていく。
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵令息から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
【完結】愛人の子を育てろと言われた契約結婚の伯爵夫人、幼なじみに溺愛されて成り上がり、夫を追い出します
深山きらら
恋愛
政略結婚でレンフォード伯爵家に嫁いだセシリア。しかし初夜、夫のルパートから「君を愛するつもりはない」と告げられる。さらに義母から残酷な命令が。「愛人ロザリンドの子を、あなたの子として育てなさい」。屈辱に耐える日々の中、偶然再会した幼なじみの商人リオンが、セシリアの才能を信じて事業を支援してくれる。
誰からも必要とされていないから出て行ったのに、どうして皆追いかけてくるんですか?
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢ミリーシャは、自身が誰からも必要とされていないことを悟った。
故に彼女は、家から出て行くことを決めた。新天地にて、ミリーシャは改めて人生をやり直そうと考えたのである。
しかし彼女の周囲の人々が、それを許さなかった。ミリーシャは気付いていなかったのだ。自身の存在の大きさを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる