婚約者に裏切られてヤバい復讐しました〜彼の両親と浮気現場に突撃したら彼は心が壊れて病院で療養生活することに

佐藤 美奈

文字の大きさ
4 / 4

第四話

しおりを挟む
もし彼が浮気していたらとっくに彼の気持ちは私から離れているのだろうか? 私は色々考えて気分も悪くなってきました。

「別れる」

そう返事をした。

「覚悟は決まったようね」

そう言うと彼女は喋り始める。

「監視して数日後にノア君はあるアパートに入って行ったの」
「うん」
「それから3時間くらいして女性と出てきた」
「それで」
「そのアパートはその女性の暮らしてる部屋でディアンヌという名前で食堂で働いている平民の子よ」
「どんな子だったの?」
「ディアンヌは女優になるのが夢みたいでノア君は彼女にお金の援助もしてるみたい」
「そうなんだ」
「ディアンヌと飲みに行った時にお店の中で羽目をはずす姿も目撃したらしい」
「人目のある所でよくやるね……」
「ノア君は週に3回はディアンヌのアパートに行ってることも分かってる」

話が終わる頃には彼への愛情は完全に冷めていました。

もう私は彼と別れる意思を固めていたので、私とヴィクトリアは相談して彼に罰を与えることにした。

数日後、お仕置きを実行する。

「誰だ!」部屋に入った瞬間彼が怒鳴り声を上げました。

でもあっという間に彼の顔色が青ざめて大人しくなります。

部屋に入って来たのが私と彼の両親だと気づいたからです。

「ノア、信じられない!」彼の母親が叫びます。
「お前は何をやってるんだ!」彼の父親も声を荒げる。

彼の父親は怒りを爆発させて彼を殴りつけましたが、彼は肩を落として両親に何を言われても黙ったままで何も言葉を発しませんでした。

私は抜け殻のようになった彼に「さようなら」と言い捨てて部屋を出た。

後日、彼の両親が家に謝罪に来て慰謝料も頂きました。

彼の両親から聞かされたのですが、ディアンヌは彼の子供を妊娠していましたが中絶したそうです。

「なんとお詫びしていいのか、本当に申し訳ございません」

頭を下げて謝る彼の両親の姿を見てやり切れない気持ちになりました。

彼は家に来ませんでした。

彼はあの日から精神を病んでしまい病院で療養生活しているので――

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
この物語を、皆さまと共有できたことが何よりの幸せです。
またどこかの物語でお会いできますように。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

幼馴染、幼馴染、そんなに彼女のことが大切ですか。――いいでしょう、ならば、婚約破棄をしましょう。~病弱な幼馴染の彼女は、実は……~

銀灰
恋愛
テリシアの婚約者セシルは、病弱だという幼馴染にばかりかまけていた。 自身で稼ぐこともせず、幼馴染を庇護するため、テシリアに金を無心する毎日を送るセシル。 そんな関係に限界を感じ、テリシアはセシルに婚約破棄を突き付けた。 テリシアに見捨てられたセシルは、てっきりその幼馴染と添い遂げると思われたが――。 その幼馴染は、道化のようなとんでもない秘密を抱えていた!? はたして、物語の結末は――?

婚約者は幼馴染みを選ぶようです。

香取鞠里
恋愛
婚約者のハクトには過去に怪我を負わせたことで体が不自由になってしまった幼馴染がいる。 結婚式が近づいたある日、ハクトはエリーに土下座して婚約破棄を申し出た。 ショックではあったが、ハクトの事情を聞いて婚約破棄を受け入れるエリー。 空元気で過ごす中、エリーはハクトの弟のジャックと出会う。 ジャックは遊び人として有名だったが、ハクトのことで親身に話を聞いて慰めてくれる。 ジャックと良い雰囲気になってきたところで、幼馴染みに騙されていたとハクトにエリーは復縁を迫られるが……。

元婚約者様へ――あなたは泣き叫んでいるようですが、私はとても幸せです。

有賀冬馬
恋愛
侯爵令嬢の私は、婚約者である騎士アラン様との結婚を夢見ていた。 けれど彼は、「平凡な令嬢は団長の妻にふさわしくない」と、私を捨ててより高位の令嬢を選ぶ。 ​絶望に暮れた私が、旅の道中で出会ったのは、国中から恐れられる魔導王様だった。 「君は決して平凡なんかじゃない」 誰も知らない優しい笑顔で、私を大切に扱ってくれる彼。やがて私たちは夫婦になり、数年後。 ​政争で窮地に陥ったアラン様が、助けを求めて城にやってくる。 玉座の横で微笑む私を見て愕然とする彼に、魔導王様は冷たく一言。 「我が妃を泣かせた罪、覚悟はあるな」 ――ああ、アラン様。あなたに捨てられたおかげで、私はこんなに幸せになりました。心から、どうぞお幸せに。

そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。

しげむろ ゆうき
恋愛
 男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない  そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった 全五話 ※ホラー無し

わたくしが代わりに妻となることにしましたの、と、妹に告げられました

四季
恋愛
私には婚約者がいたのだが、婚約者はいつの間にか妹と仲良くなっていたらしい。

貴方の知る私はもういない

藍田ひびき
恋愛
「ローゼマリー。婚約を解消して欲しい」 ファインベルグ公爵令嬢ローゼマリーは、婚約者のヘンリック王子から婚約解消を言い渡される。 表向きはエルヴィラ・ボーデ子爵令嬢を愛してしまったからという理由だが、彼には別の目的があった。 ローゼマリーが承諾したことで速やかに婚約は解消されたが、事態はヘンリック王子の想定しない方向へと進んでいく――。 ※ 他サイトにも投稿しています。

初恋だったお兄様から好きだと言われ失恋した私の出会いがあるまでの日

クロユキ
恋愛
隣に住む私より一つ年上のお兄さんは、優しくて肩まで伸ばした金色の髪の毛を結ぶその姿は王子様のようで私には初恋の人でもあった。 いつも学園が休みの日には、お茶をしてお喋りをして…勉強を教えてくれるお兄さんから好きだと言われて信じられない私は泣きながら喜んだ…でもその好きは恋人の好きではなかった…… 誤字脱字がありますが、読んでもらえたら嬉しいです。 更新が不定期ですが、よろしくお願いします。

私はあなたの正妻にはなりません。どうぞ愛する人とお幸せに。

火野村志紀
恋愛
王家の血を引くラクール公爵家。両家の取り決めにより、男爵令嬢のアリシアは、ラクール公爵子息のダミアンと婚約した。 しかし、この国では一夫多妻制が認められている。ある伯爵令嬢に一目惚れしたダミアンは、彼女とも結婚すると言い出した。公爵の忠告に聞く耳を持たず、ダミアンは伯爵令嬢を正妻として迎える。そしてアリシアは、側室という扱いを受けることになった。 数年後、公爵が病で亡くなり、生前書き残していた遺言書が開封された。そこに書かれていたのは、ダミアンにとって信じられない内容だった。

処理中です...