不倫した妹の頭がおかしすぎて家族で呆れる「夫のせいで彼に捨てられた」妹は断絶して子供は家族で育てることに

佐藤 美奈

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第20話

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「あなた落ち着いて!何か誤解してるわ!」

今まで見たことのないほど取り乱した顔で熱心に言ってるけど、慌てた風を装っているのか?夫には本当なのか分からず頭が混乱する。

「アメリア分かったからまずは落ち着いてくれ」

肩を抱いて荒れ狂った馬でもなだめるように慎重な口調で説得する。アメリアの気持ちが和らいでくると何となく反省してるのが伝わってきた。

その後、結婚してから2回目の夜を営む。弱っている妻に褒められた事ではないなと思いながら、体は正直だった。夫は燃えるような充実感で心が満たされていく。


数ヶ月経ってお互い変わらない日々を過ごしていた。あの日の出来事が嘘みたいにすっかり忘れて、アメリアは自由気ままに、夫を奴隷一歩手前のような扱いで虐げる。

楽しみにしていたチョコ菓子が思ったよりも不味かったり、今日は雨が降ってるから買い物に行けないという理由。

夫に言わせれば理屈がおかしい妻の無意識の腹いせ。しかし夫は特に何も反論することもなく自然な事のように耐えていた。

「あなた、ちょっと聞いて!」
「何だいきなり!俺を脅かすなよ!」

急に背後から話しかけられた夫は心臓が止まりかけました。反射的にゼリーみたいにプルプル体が揺れる。

そして自分がみっともなくビビってしまった事を夫は恥ずかしく思い、それを美人妻に悟られないように語気を荒げて威嚇する言い回しをした。

「大事な話があるの」
「アメリア今は秘蔵のワインを楽しんでいるから後にしてくれ」

恐いくらい真剣な態度のアメリアは夫に重要な相談があると言う。夫は数少ない娯楽のお酒を味わっている最中。体の芯がぼんやり心地よくなり、とっても愉快な気分で嬉しくて一人で笑顔を浮かべていた。

せっかく今は楽しみの時間だったのに、水を差されて苦しげな表情を見せる。妻からの相談にはネガティブな感情が出てきてしまうのです。

これまでも大事な話があると言われて真面目に聞いてみれば、宝石を買ってとかブランド物のバックが欲しいとか取るに足らない話しばかり。

それにこの家の財産はとっくの昔にアメリアが握っているので、夫が買うのを駄目だと答えても結局買うので夫に相談する意味がない。

「私妊娠したかも?」
「――は?」

突拍子もない妻の言葉に、脳内の回路が一時停止した。口が半開きの間抜け面で思わず張り合いの無い声を出す。
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