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第7話
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魔法が使えなくなってクロエの実家も大騒ぎであった。
「な、なんで……魔法が出ないの……!?」
ディオール帝国の最高峰である魔法部隊に選ばれた超一流の魔法使いアンナが、思いつめた顔をして悲壮感を漂わせていた。魔法が使えなくて、さすがに焦ったようで不安すぎて声を震わせる。
魔法帝国で超エリート階層に属している自分が、いつものイメージ通りに魔法が放出されなくて彼女の頭はすっかり混乱して、どうすれば問題が解決できるのか見当もつかなかった。その為どこか投げやりな雰囲気がある。
「でもこんなことで諦めない……自分の力を信じる! 魔法帝国は永遠に不滅で未来も栄えているわ。私が倒れたら、この国が燃え尽きてしまうのよっ!!!」
最初は魔法が使えなくても、何度でも試してみようと思った。どれだけ不幸で苦しくても関係ない。これは神が与えた試練なのだと自分に言い聞かせる。才能を高く評価されて天才的な魔法使いと言われて世の中に認められた。それを支えに気持ちを高めていたのだが……。
「お願いだから……早く出て……出て、出て、出て出て出て! 出なさいよおおおおおおおおおおおぉぉーっ!!!!!」
いつも魔法が使えなくて見下して、ばかにしていた姉のクロエと同じ状態になってしまった。アンナは非常に大きなショックを受ける。とうとう悲鳴をあげて涙を流し始めた。
今までずっと華やかな舞台の上に立っていたから、心が脆く崩れやすくて立ち直れないのだ。目に希望を失って無力感と挫折感に打ちのめされて、その場に倒れこんで動くことができなかった。
「――あそこに誰か倒れてないか?」
「え……? 本当だ! 誰かが倒れてる」
「あれは、まさか……!?」
アンナは魔法の練習場で、倒れて気絶しているのを使用人たちに偶然発見された。庭掃除をするために数人で歩いていたら、そのうちの一人が誰かが倒れていると、焦燥感に追い詰められた声を出す。
「アンナお嬢様あああああああああああああああぁぁぁーっ!!!」
その方向に視線を向けると本当に誰かが倒れていた。使用人たちは青ざめた顔をして小走りで駆け寄っていく。この家の令嬢のアンナだとわかると、公爵家に仕える者たちは仰天し慌てふためいた。思わず喉が張り裂けんばかりの盛大な悲鳴を上げたのだった。
「――私は……? 魔法が使えなくなって錯乱したんだわ……それで練習場で気を失って……」
アンナが目覚めたときには、外はすっかり暗くなっていた。自分のベッドに横になり、見慣れた天井をぼんやりと見つめている内に、頬が震えて目に涙がにじんでくるのがわかった。
ベッドから起き上がるなり、重たい気分になった。大いに繁栄ぶりを見せているディオール帝国が、崩壊する可能性があると感じて耐えられなくなっていたからだ。
「アンナ、まだ寝てなくていいの?」
「そうだぞ、今日はゆっくり身体を休めておきなさい」
「お母様、お父様、ご心配かけました。ですがもう大丈夫です」
部屋に入ってきた瞬間、父と母は駆け寄ってアンナを見て涙ぐむ。もう体は大丈夫なのか? もっと休んで疲労を回復しなさいと優しく声をかける。アンナは二人の悲痛な気持ちが伝わり、申し訳なくてたまらなくなった。
「そんなわけないでしょ! ちゃんとベッドで横になっていなさい」
「私たちの可愛い大切な娘が……倒れたと聞いた時は胸を刺された思いだったよ……だから私たちの言う通りにしておくれ」
「愛してくれて……ありがとうございます」
アンナは親和の心を向けてくれる両親に、純粋な愛情を感じて限りなく嬉しかった。三人は涙を流しながら抱き合って、絶対に関係が切れない家族の絆を確かめ合った。
どちらも同じ自分たちが作った子供なのに、姉のクロエのことは、いつも本気で冷たい視線で睨んでいて本当に絶縁して捨てておきながら、妹のアンナには信じられないほど甘い呆れた家族でなかろうか……。
実に恥ずかしい家族の心が愛情で満たされて抱き合って泣いていた頃、宮殿内で女王エリザベスが恐ろしく大きな声で叫んでいた。
「あなた達! これはどういうことですかっっ!!!!!!」
帰ってくるなり夫と息子がいきなり土下座をして、許してくれと言っていたのであった。
「な、なんで……魔法が出ないの……!?」
ディオール帝国の最高峰である魔法部隊に選ばれた超一流の魔法使いアンナが、思いつめた顔をして悲壮感を漂わせていた。魔法が使えなくて、さすがに焦ったようで不安すぎて声を震わせる。
魔法帝国で超エリート階層に属している自分が、いつものイメージ通りに魔法が放出されなくて彼女の頭はすっかり混乱して、どうすれば問題が解決できるのか見当もつかなかった。その為どこか投げやりな雰囲気がある。
「でもこんなことで諦めない……自分の力を信じる! 魔法帝国は永遠に不滅で未来も栄えているわ。私が倒れたら、この国が燃え尽きてしまうのよっ!!!」
最初は魔法が使えなくても、何度でも試してみようと思った。どれだけ不幸で苦しくても関係ない。これは神が与えた試練なのだと自分に言い聞かせる。才能を高く評価されて天才的な魔法使いと言われて世の中に認められた。それを支えに気持ちを高めていたのだが……。
「お願いだから……早く出て……出て、出て、出て出て出て! 出なさいよおおおおおおおおおおおぉぉーっ!!!!!」
いつも魔法が使えなくて見下して、ばかにしていた姉のクロエと同じ状態になってしまった。アンナは非常に大きなショックを受ける。とうとう悲鳴をあげて涙を流し始めた。
今までずっと華やかな舞台の上に立っていたから、心が脆く崩れやすくて立ち直れないのだ。目に希望を失って無力感と挫折感に打ちのめされて、その場に倒れこんで動くことができなかった。
「――あそこに誰か倒れてないか?」
「え……? 本当だ! 誰かが倒れてる」
「あれは、まさか……!?」
アンナは魔法の練習場で、倒れて気絶しているのを使用人たちに偶然発見された。庭掃除をするために数人で歩いていたら、そのうちの一人が誰かが倒れていると、焦燥感に追い詰められた声を出す。
「アンナお嬢様あああああああああああああああぁぁぁーっ!!!」
その方向に視線を向けると本当に誰かが倒れていた。使用人たちは青ざめた顔をして小走りで駆け寄っていく。この家の令嬢のアンナだとわかると、公爵家に仕える者たちは仰天し慌てふためいた。思わず喉が張り裂けんばかりの盛大な悲鳴を上げたのだった。
「――私は……? 魔法が使えなくなって錯乱したんだわ……それで練習場で気を失って……」
アンナが目覚めたときには、外はすっかり暗くなっていた。自分のベッドに横になり、見慣れた天井をぼんやりと見つめている内に、頬が震えて目に涙がにじんでくるのがわかった。
ベッドから起き上がるなり、重たい気分になった。大いに繁栄ぶりを見せているディオール帝国が、崩壊する可能性があると感じて耐えられなくなっていたからだ。
「アンナ、まだ寝てなくていいの?」
「そうだぞ、今日はゆっくり身体を休めておきなさい」
「お母様、お父様、ご心配かけました。ですがもう大丈夫です」
部屋に入ってきた瞬間、父と母は駆け寄ってアンナを見て涙ぐむ。もう体は大丈夫なのか? もっと休んで疲労を回復しなさいと優しく声をかける。アンナは二人の悲痛な気持ちが伝わり、申し訳なくてたまらなくなった。
「そんなわけないでしょ! ちゃんとベッドで横になっていなさい」
「私たちの可愛い大切な娘が……倒れたと聞いた時は胸を刺された思いだったよ……だから私たちの言う通りにしておくれ」
「愛してくれて……ありがとうございます」
アンナは親和の心を向けてくれる両親に、純粋な愛情を感じて限りなく嬉しかった。三人は涙を流しながら抱き合って、絶対に関係が切れない家族の絆を確かめ合った。
どちらも同じ自分たちが作った子供なのに、姉のクロエのことは、いつも本気で冷たい視線で睨んでいて本当に絶縁して捨てておきながら、妹のアンナには信じられないほど甘い呆れた家族でなかろうか……。
実に恥ずかしい家族の心が愛情で満たされて抱き合って泣いていた頃、宮殿内で女王エリザベスが恐ろしく大きな声で叫んでいた。
「あなた達! これはどういうことですかっっ!!!!!!」
帰ってくるなり夫と息子がいきなり土下座をして、許してくれと言っていたのであった。
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