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7話
「いい加減お黙りなさい!」
我慢してる風だったミランダ王妃が、たまりかねて二人をたしなめた。ロバートとニーナは一瞬驚いたが、反省の色が見えないようなしらっとした顔をしていた。暴走していた二人が黙って静かになったがピリピリとした空気に包まれていた。
「お前たちの気持ちは十分に理解した。結婚を許そう」
しばしの沈黙の後、アンドレアは考えを整理してからおもむろに口を開いた。ロバートとニーナの結婚を認めると言う。
「本当ですか!ニーナとの結婚を認めてくれるのですね。お父様ありがとうございます!!」
「アンドレア国王、私達の結婚をご了承いただきありがとうございます!心から感謝いたしますわ!!」
話を聞いた直後、沈み込んでいたロバートとニーナの顔はぱあっと笑顔に変わった。ロバートは父に深い感謝の気持ちをこめながら限りない嬉しさを感じる。ニーナも弾んだ気持ちになってアンドレアの寛大さには大いに感謝している。
二人は手を取り合って喜びの叫びをあげた。目に涙をにじませて抱きしめ合ったまま小声で甘い言葉のやりとりをしていた次の瞬間、唇を重ねて熱烈なキスをしはじめて長い間二人の唇は離れませんでした。
「ニーナ結婚しよう。ずっと一緒にいてほしい」
「ロバート幸せにしてね」
これからの人生を共に歩んでくれないか?ロバートはいきなりプロポーズした。ニーナの顔は歓喜と満足とが満ち溢れている。報われない愛に打ちひしがれた悲劇のヒーローとヒロインが、困難を乗り越えて運命の相手とやっと結ばれたとでも思っているのだろう。
(完全に二人だけの世界に入っていますね)
ロバートとニーナは浮かれている雰囲気がひしひしと感じられる。指輪を買いに行こう早く子供が欲しいと盛り上がっているが、アンジェラは呆れ返った表情で眺めていた。全く周りが見えていないバカップルに厚かましい奴らだと思いながらも怒る気にもなれなかった。
アンドレアは引きつった顔でじっと見つめていた。ミランダは額に手を当ててやれやれという感じで首を振っている。国王と王妃は息子の情けなさのあまり、とがめる気も怒る気も失せて唖然となって見ているしかなかった。
「ゴホンッ!二人とも喜ぶのはまだ早いぞ」
アンドレアは咳払いを一つした。ロバートとニーナに対する注意という意味合いも含んでいた。アンドレアの声で二人だけの世界に入っていた二人は気が付いて、急に気恥かしくなって照れた感じで強く抱きしめ合っていた体をサッと離れる。
「プロポーズをしてるところを親に見られるなんて恥ずかしくて穴があったら入りたい気分だよ」
「私もキスを見られちゃった。ああ恥ずかしい……顔から火の出る思いだわ」
(この二人は今さら何を恥ずかしがってるのかしら)
プロポーズを見られて恥ずかしいなどと我に返って赤面するロバートとニーナを見ながら、アンジェラはもやもやとした思いで胸がいっぱいになった。
我慢してる風だったミランダ王妃が、たまりかねて二人をたしなめた。ロバートとニーナは一瞬驚いたが、反省の色が見えないようなしらっとした顔をしていた。暴走していた二人が黙って静かになったがピリピリとした空気に包まれていた。
「お前たちの気持ちは十分に理解した。結婚を許そう」
しばしの沈黙の後、アンドレアは考えを整理してからおもむろに口を開いた。ロバートとニーナの結婚を認めると言う。
「本当ですか!ニーナとの結婚を認めてくれるのですね。お父様ありがとうございます!!」
「アンドレア国王、私達の結婚をご了承いただきありがとうございます!心から感謝いたしますわ!!」
話を聞いた直後、沈み込んでいたロバートとニーナの顔はぱあっと笑顔に変わった。ロバートは父に深い感謝の気持ちをこめながら限りない嬉しさを感じる。ニーナも弾んだ気持ちになってアンドレアの寛大さには大いに感謝している。
二人は手を取り合って喜びの叫びをあげた。目に涙をにじませて抱きしめ合ったまま小声で甘い言葉のやりとりをしていた次の瞬間、唇を重ねて熱烈なキスをしはじめて長い間二人の唇は離れませんでした。
「ニーナ結婚しよう。ずっと一緒にいてほしい」
「ロバート幸せにしてね」
これからの人生を共に歩んでくれないか?ロバートはいきなりプロポーズした。ニーナの顔は歓喜と満足とが満ち溢れている。報われない愛に打ちひしがれた悲劇のヒーローとヒロインが、困難を乗り越えて運命の相手とやっと結ばれたとでも思っているのだろう。
(完全に二人だけの世界に入っていますね)
ロバートとニーナは浮かれている雰囲気がひしひしと感じられる。指輪を買いに行こう早く子供が欲しいと盛り上がっているが、アンジェラは呆れ返った表情で眺めていた。全く周りが見えていないバカップルに厚かましい奴らだと思いながらも怒る気にもなれなかった。
アンドレアは引きつった顔でじっと見つめていた。ミランダは額に手を当ててやれやれという感じで首を振っている。国王と王妃は息子の情けなさのあまり、とがめる気も怒る気も失せて唖然となって見ているしかなかった。
「ゴホンッ!二人とも喜ぶのはまだ早いぞ」
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